NHK首都圏渾身の取材結果が公開されていますね。
追跡 晴海フラッグ ファミリー向けマンションがなぜ投資の舞台に 東京都の回答は
NHK 2024年6月7日東京オリンピック・パラリンピックの選手村を改修したマンション群「晴海フラッグ」。
東京都が巨額の公費で整備し、住宅を必要とするファミリー向けに販売されたはずのマンションがなぜ投資の舞台となってしまったのか。
私たちは、その深層に迫るため事業を監督する東京都に改めて取材することにしました。
そこから明らかになった新たな事実とは…。(消えてしまうので、キャプ画もアップします)
一読しても問題の筋道が少しわかりにくいと思うので、晴海フラッグの発売以降、このマンションをずっと追い続け、コロナが始まった時に激しいバッシングがあったときには守っていたのらえもんがこの問題を解説します。
ご存知の通り、晴海フラッグは大人気で抽選が連続して行われました。何度も抽選に落ち続け、疲弊した人も多かったのではないでしょうか。しかし、なぜ投資家、悪く言えばテンバイヤーと一般消費者で区別をつけて販売したほうがよかったとNHKは報じているのでしょうか?一般消費者が買ったところで、結局転売に走れば同じことだったのでは?そうではありません。晴海フラッグは単なる民間企業のプロジェクトではなく、東京都が大いに絡んだ21世紀最大の都心住宅開発プロジェクトでした。
・東京都はこの晴海フラッグに540億円をかけてインフラを整備しました
・また一種坪単価9万円という破格の条件で土地をデベロッパーに売却しました
・これは、晴海フラッグが東京2020選手村として使われる特殊性があり、大会レガシーとして水素社会の先鞭をつけるプロジェクトとして期待されていたからでした
・しかし、販売時には購入制約や買い戻し特約が付けられず、結果、何十戸もいっぺんに買って転売をする業者などが現れたのは周知の事実です
・失礼ながら外国籍の方も転売には参加しています
私が問題視するのは特に最後のくだりかなと思ってます、結果的に、わたしたちが収めた都税の果実は外国籍の方にも分け隔てなく配られたということになります。それなら、日本人の一般消費者に住んでもらえるように、買戻特約や1家庭1戸条件などを厳しく付けるべきだったかもしれません。真面目にやっていれば、街開き時にはもっと人がたくさんいたことでしょう。
なぜ、買戻特約を付けなかったかといえば、2019年の販売時を思い出すとわかります。選手村使用後マンションであり、安いのでは?と期待されたマンションでしたが、いざ蓋を開けてみると「たしかに広い部屋が多いけど、周りに比べてそこまで安くもなかった」というのが実情でした。初回の第1期1次は平均2.1倍で、先着順に流れた住戸もあったほどでした。この時にもし、厳しい買戻特約が付いていたとしたら、もっと販売は難航したはずです。晴海フラッグを販売していたデベロッパーは、周辺でも物件を販売していました。当時、周辺物件販売の邪魔にならない程度の値付けをしつつも、販売側としては膨大な数の住戸を早く捌きたいというのが本音だったでしょう。
しかし、コロナ禍で五輪延期がおこり、販売も延期されます。
その後、マンション相場は高騰しましたが、晴海フラッグはタイムカプセルのように当時の価格相場のまま販売を続行されました。販売側は再開時にここまでの人気に備えることができず、買戻特約などを付けずに販売を続行しました。その結果、人気が果てしなく吊り上がってしまい、本来期待された姿とは違う形になってしまいました。もちろん、1名義につき2住戸までの申し込みなどは付きましたがザル制限も良いところで、結果的には数十戸持っている法人などが現れる結果となりました。
完全に販売活動の仕切り直しができたSUN VILLAGEでは、販売手法の抜本的な見直しのチャンスは合ったと私は思いますけどね。
しかし、「低廉な住宅を庶民に供給する」のが目的であれば、シティタワー品川の事例のようにもう少し安い価格を付けつつ、厳しい買戻特約をつけるべきでしたが、そもそもそのような目的は本プロジェクトには存在していなかったのも事実です。
今回の件で一番の被害者は、晴海フラッグの居住人口をアテにしてららテラスに入居したテナントですね、彼らには悪いことをしたと思うべきでしょう…
晴海フラッグの経緯を辿ると、何が正解だったのかが難しく、どうも割り切れないモヤモヤがあるのは事実です。まぁそんな中でも住民は少しづつ増え続け、BRTが満員にもなってきました。晴海フラッグの中ではビール醸造所もあり、これからオリジナルビールが作られます。マンションの中でビール造り!最高ですね。
のらえもんは、晴海フラッグの居住者を応援しています。
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