駅直結タワーマンションというカテゴリがあります。最も価値が高いのはJR駅からペデストリアンデッキで直結などでしょうけど、23区には地下鉄駅直結タワマンがいくつか存在します。
東京湾岸エリアでいうと、豊洲シエルタワー(豊洲駅)、パークタワー勝どきミッド(勝どき駅)、勝どきビュータワー(勝どき駅)そしてキャピタルゲートプレイス ザ・タワー(月島駅)となります。厳密にはキャピタルゲートプレイスは、直結ではないのですが敷地内に地下鉄駅へ降りるエレベーターがあるために直結扱いされていることが多いです。月島には他にムーンアイランドタワーがありますが、こちらは賃貸タワーのためあまり話題に登ることは多くありません。
さて、月島と勝どきを比べると、月島は有楽町線と大江戸線の2路線に対して、勝どきは大江戸線しかありませんから、鉄道アクセスでいえば月島に軍配があがるのは当然です。月島には特別出張所や図書館もあり、中央区の地域区分の名称も「月島区域」となっています。
しかし、駅直結タワーマンションである「パークタワー勝どき」と「キャピタルゲートプレイスザ・タワー」を比べると、明らかにパークタワー勝どきの方が高い坪単価で取引されています。こちらについての質問が来たのでお読みします
===ここから===
のらえもんさん
月島のキャピタルゲートプレイスタワーと、勝どきのパークタワー勝どきは、どちらも地下鉄駅直結タワマンということで人気がありますが、パークタワー勝どきの方が単価が高く取引されています。
どう考えても月島の方が利便性が高いと思いますし、月島はまた逆転していくと予想しますが、どうお考えですか?
(ここから個別物件の相談に続く)
===ここまで===
うーん、悩ましいですね。確かに月島の方が良いと私も思いますよ。しかし、パークタワー勝どきの方が坪単価でいいますと100万円くらい高く取引されている(湾岸アナリティクス参照)のは理由があると思います。大きく分けると3要素あると思います。
- パークタワー勝どきはまだ新築状態である、新築販売している
- パークタワー勝どきの規模が圧倒的である
- 中国人が好む要素が多い
まず、「パークタワー勝どきが新築状態である」というのはとても強い要素だと思います。キャピタルゲートプレイスザ・タワーはまだ築浅状態とはいっても築9年になりました。新築の薫りが残っていますし、第5期1次で竣工売りしているパークタワー勝どきはデベロッパーの広告費も載っています。真に比較するとしたら、もう少し時間が経ってからだとは思います。
しかし、「圧倒的な規模」というのはこれもまた比較すると避けられません。ミッドとサウス併せるとこれ以上大きいのは晴海フラッグしかない、という大規模物件です。ため息が出るほど多彩な共用部は内見すると圧倒的な魅力を感じます。タワマンの共用部がバキバキに仕上がっている物件は、建物の魅力だけで坪単価を底上げします。同じくパークタワー晴海やドゥトゥールの坪単価が高いのは、共用部が魅力的だからです。
そして実は最大の要素は、「中国人が好む要素が多い」ということです。南側に水が流れていて風水的にも良い立地であり、なにより中国人の方は新しい物件を好まれる傾向があります。このため、近隣の豊海タワーも販売が再開されれば大人気となるでしょう。これはまた聞きの話で恐縮ですが、キャピタルゲートプレイスの中国人人気はそれほどでもなく、パークタワー勝どき・ドゥトゥール・パークタワー晴海が圧倒的に人気があると聞いたことがあります。
いま、湾岸エリアのトップラインで売買されるのは、中国人が多くなっているのは紛れもない事実です。去年1年間でなんと6万人が在留外国人として日本に来ています。中国人民元はアメリカドルに対してこの数年では元安傾向にありますが、それよりも円安傾向が強いので元と円の力関係は元に傾いています。
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