Wコンフォートタワーズ・その2の続きです。
共用施設と相場観についてです。
共用施設
本エントリの画像出典:販売時パンフレット・湾岸中古マンション価格ナビより
湾岸タワーマンションは「見晴らしの良い眺望」と「豪華共有施設」がセットで語られることが多いですが、このマンションはその先駆けとなったマンションの一つです。
派手さはないものの実用的なデザインと、広さがあります。特にキッズルームなどの広さは他のマンションを圧倒しています。
・リゾートバンケット(貸切キッチン付パーティールーム・EAST53F)
読者さまより8年ほど前の写真をいただきました!
・シティーバンケット(貸切キッチン付パーティールーム・WEST36F)
・シティーラウンジ(WEST36F)
・ゲストルーム(EAST・53F/2室、WEST3F/2室)
・ゴルフレンジ(EAST・1F)
・キッズルーム(EAST・2F)
・フィットネスルーム(WEST・2F)
・コンベンションルーム(EAST・2F/2室)
・ラウンジ
EAST棟ラウンジ
また駐車場内や棟間には庭園が設けられており、あわせて水景も設置されリゾート感を演出しています。
相場観
さて、Wコンフォートタワーズの相場観です。「価格」と書けないのは、中古マンションは一物一価であり、基本的には売主と買主が同意したものが価格です。部屋には強い個別性があり、プラス査定してもいい部屋があれば、マイナス査定になる部屋もあります(たとえばペットを長年飼っていて匂いがなかなかとれないとか)
そうした諸条件を排除するにはある程度の成約事例が積上らないと把握できません。
Wコンフォートタワーズは、成約事例が平成20年1月から今月までの5年半で106例あるので、かなりの精度で相場観を把握できます。
まずは、全体の成約事例散布グラフです。
(各グラフはクリックすると大きくなります)
震災以後、坪単価220万円を超える事例は1例のみ、EAST棟50Fの高層階です。震災後、坪155〜190万円の間に全体の約80%が収まります。
直近のWEST棟の150〜160万円にある事例は東・西・北向きとなっています。
南向きの開放感が良いのか、南は全体的に高い成約単価となっています。
下は東西南北の成約事例をまとめたグラフです。角部屋を入れるとややこしいので外しました。
WEST棟西の落ち込みはパークタワー東雲の影響かと思われます。
階数別に統計を取ってみると、低層階と高層階の坪単価差は約20万円強となります。30階を超える高層階でも坪180万円程度の成約も若干見られます。
新築時の坪単価差ほどは差がつきません。むしろ方角・時期的な影響のほうが強いと言えます。
念のため、震災後だけでデータを抽出しました(51例)が、傾向的にはあまり変わりません。
Wコンフォートタワーズの成約事例からは、1:震災で坪15万前後下がった。2:階数による成約単価の差はそれほど見られない。3:震災後下がったが現在は下げ止まってる。以上3点がわかります。WEST・EAST共に事例が豊富なので、どの方角で広さを見ればだいたい相場を読む事ができるはずです。
次回は賃貸成約事例から本マンションの想定PERを考えてみましょう。
水景のあるマンションが東雲には他にないというのは正確な情報でしょうか? お隣のパークタワー東雲は水景がCGでは描かれていた気がしますが。
>>名無しさん
文章を良く見ると、棟間に庭園と水景があるマンションは他にないという表現でしたが、誤解を受けますのでキャナルコートと修正いたしました。ご指摘ありがとうございます。ちなみにPT東雲の庭園のことは頭んなかにありませんでした。
いつもとっても楽しく拝見しています。
プラウドタワーにも水景がありましたよ。細かい指摘ですみません…。
>>ご近所住民さま
ありがとうございます。文章の表現を見直しました