中古タワーマンション探訪連載も最後になりました。
今回取り上げるのは東雲の「キャナルファーストタワー」です。
東京で起きたマンションバブルの頂点(2007年)だった年の物件と言えば、東雲ならビーコンタワー・豊洲なら両シティータワー・有明ならブリリアマーレとなりますが、今回取り上げる東雲「キャナルファーストタワー」は、そのひとつ前の世代のマンションです。時期でいえばパークシティ豊洲/スターコート豊洲と一緒でしょうか。
江東区初のオール電化マンションで、専有部内にエコキュートがある設計はこのマンションから始まっています。物件のコンセプトは「タノシメシノノメ」、「Smart LOHAS」。東雲の快適性を享受しながらも環境や健康にも関心を持つ世代がメインターゲットでした。
キャナルコート内は寒色系のマンションが多いですが、このマンションは暖色系の色合いですね。
目次
物件概要
- 物件名:キャナルファーストタワー
- 総戸数: 42階建て415戸
- 大林組施工
- 東雲キャナルコート内
- 有楽町線辰巳駅徒歩8分、りんかい線東雲駅徒歩12分
立地・周辺環境
キャナルファーストタワーは東雲キャナルコート内にあります。東側が唯一開けている運河で3方向は住宅です。北側にはビーコンタワーレジデンス・南側はアップルタワー東京キャナルコート・西側はキャナルコートCODANと囲まれています。45度斜めで立っているので前建て感はありません。低層は公団の影響もあり東以外は若干の囲まれ感があるでしょう。
東雲キャナルコートのタワーマンションは、自走式駐車場を用意しています。このマンションも自走式で、この点はタワーパーキングを持つマンションより維持費の面で有利です。
眺望
主要な眺望は南西・南東・北東の3方向です。北西方向はエレベーター設置のため中住戸が設定されていません。グーグルアースでの眺望シミュレーションはすべて地上100m、30F前後あたりです。
グーグルアースのシミュレーションでは、現在パークタワー東雲が見えません。下側CODANの角の部分にパークタワー東雲が建っています。日照は問題ないでしょうけど、若干囲まれ感があるのも事実です。
このあたりは実際の眺望を見てご確認ください。
開放感という点ではこのマンションでもっとも恵まれているのが南東面です。100mくらいになると、東京湾・葛西臨海公園・ディズニーランドが見えますね。高速道路を通る車のライトとテールランプが夜景に動きを与えるアクセントになります。
これから生まれ変わる辰巳団地が眼下に広がります。辰巳団地は高層にはなりませんので、本マンションの中層階以上なら今の眺望が確保されます。
建物・内装
このマンション、訪問すると初めにん?となるのが玄関ドアの低さです。身長190cmくらいの長身の人になるとそのままだと頭をぶつけてしまうかも。玄関部分に構造の一部である大梁がきているからだと思います。
ちょっとわかりにくいかもしれませんが↓
これは玄関側と窓側に太い柱と大梁を持ってくることにより、部屋の中に大きい柱を入れることのないようにつくったためだと推察します。チューブインチューブ構造と表現されています。これ現在ですと、免震構造の導入で上部構造を軽くすることができるのでそういった構造上の工夫が必要ないのですが・・・(そのかわり免震にすると全体的に軽くなるので専有部間の音が遮断できないリスクが増えそう、その辺はトレードオフといったところ)
一方、完全な四角形ではなく、角を引っ込めて凸部もう一つ作るという変形設定で外面の面積を増やしていることもあり、スパン幅に余裕がある住戸設定が多いです。間取り図を見ても、専有面積にしては広い印象を受ける部屋が多く、最近の新築マンションと比較すると、時代が違うなぁと。
- リビング天井高2630mm
- ボイドスラブ厚280-300mm
- サッシ高:2050mm
- バルコニー幅1350mm
- 二重床二重天井
- ディスポーザー付
- オール電化
次回は、共用施設と相場観を取り上げます。
本物件の上階エレベーターホール横から撮った北西高層階眺望の写真です。天気があまり良くない日にとったので・・・すいません。クリックすると大きくなります↓
この記事へのコメントはありません。