キャナルファーストタワー編・その1の続きです。
今回は、共用施設と相場観についてです。
共用施設
キャナルファーストタワーはアクアホールと呼ばれる2層吹き抜けの半円状のガラスエントランスの中に共用施設が収められています。
・BREEZE・カフェラウンジ(1F)
・パーティスペース 2室
・キャナルビューライブラリー(2F)
・ゲストルーム2F・30F 2室
・キッズルーム(1)・(2)
・サウンドルーム
・ファミリースクリーン 映写室
・エクセサイズルーム
パーティースペースは未見ですが、400戸超規模のタワーとしてはかなり大きいスペースがとられています。両隣のタワーよりも若干規模が起きいかと。また運河側から見ると半円のガラスドームは綺麗ですね。
特にキッズルームやエクセサイズルームが広くとられているのが特徴です。共用施設は、住戸設定可能な専有面積を消費するので、こうしたところをケチってしまいがちですが、細かく刻んで設定してしまうとあるんだけど狭くて使えないスペースになりがちです。このタワーはその轍を踏んでません。
相場観
さて、キャナルファーストタワーの相場観です。2014年9月から過去5年間をさかのぼると成約事例は56例あります。このうち、階数が判明しない1例を除いた55事例をグラフ化しました。
全体の成約事例散布グラフです。
(各グラフはクリックすると大きくなります)
ゾーンを無理やり分けますと、震災前/震災後~オリンピック決定まで/オリンピック決定後の3つに分かれます。
坪180万円を下回るつまり新築時を10%~程度下回る成約は、震災後~オリンピック決定前までのゾーンに集中しています。オリンピック決定後の相場は回復し、坪190~200あたりからその上にうかがう勢いを見せています。ただ、2009~2010頃、つまり北側のビーコンタワーレジデンスが売り出されていたころの相場には戻っていません。まぁその頃は今よりずっと築浅でしたしね。
次に、成約事例を方角別で分類した散布図を紹介します。
主要3方向で一番偏差が少ないのは南東、多いのは南西となりました。南西は下層階がどうしてもキャナルコートCODANと被ってしまうため、主に低層階において低い事例が見当たります。
南東は3階から42階までの成約事例がありますが、大きな単価差につながっていません。南東向きは階数高くてもある程度以上は見えるものが一緒だということでしょうか。
北東向きも坪190までは最も弱気だった2013年前半の事例でして、そこまで大きな単価差はでていませんね。
最後に専有面積別で見てみましょう。
60㎡台が極端に有利で70~85平米まではまちまち、90㎡台からはどうしても総額が高くなってしまうので、坪200以下くらいに収まるという傾向が出ています。
55事例の平均値は198.7万円・中央値は197.2万円でした。
現在の相場は、ここより若干上がった坪200万円~くらいから、、、といっても、キャナルファーストタワーの売り出しは調べたところゼロ件!400戸を超えるマンションで在庫がないというのは珍しいです。近隣のマンションはあるので、住んだ後の満足度が高いということなのでしょうか。
次回は賃貸成約事例から本マンションの想定PERを考えてみましょう。
マンション探訪が最後とは書き溜め分が・・・という意味でしょうか?
結構好きな連載でした。
ところでのらえもんさんは成約事例をどこのサイトから引っ張ってきているんでしょうか?公開してよいものなら教えてください