中央区と江東区がそれぞれ区報を出しています。
それぞれベクトルは違いますが、オリンピック開催を契機として現状交通が弱い湾岸地区に対して、今後のインフラ整備への期待が高まりますね。
中央区:
区長 2020年東京オリンピック・パラリンピックは、まちづくりの面でも非常に重要な意味を持っています。前回は、残念ながら日本の道路元標がある名橋「日本橋」上空に高速道路を造り、それが負の遺産として残ってしまった。今度はそういうことにならないよう心掛けねばなりません。
大きなポイントとしては、まず選手村の建設がありますね。選手村から半径8キロメートル以内にほとんどの競技場があるというコンパクトなオリンピックになるわけでしょう。
それから、臨海部ではBRT(バス高速輸送システム)とかLRT(次世代型路面電車システム)など新たな基幹的輸送システムを確実に導入していかなければなりません。将来的には、地下鉄などの大量輸送機関も視野に入れて取り組んでいく必要があります。
中央区長は、BRT・LRTの導入はもちろんのこと、地下鉄にも意欲的ですね。
ただ、江東区が「東京8号線」を数十年かけて推進してもいまだ建設すら始まってないことを考えると、「将来的には」とどうしても但し書きが付いてしまう気がします。
☆ 勝どき・晴海・豊海地区の交通インフラの整備を問う(新生自民党)
問 勝どき・晴海・豊海地区へつながる地下鉄の整備に向けた今後の可能性と本区にとって最良の路線イメージは。
区長 地下鉄整備には、国の整備計画への位置付けが必要なほか、整備主体の検討や事業採算性など様々な課題があると認識してお
り、長期的な目標として検討する。ルートについては、晴海・勝どき地区はもとより、東京オリンピック・パラリンピックでさらなる
まちづくりの進展が予想される台場・有明地区で交通需要の増加が見込まれることから、これら臨海地域と都心部とを結ぶルートが望
ましいと考える。☆ 中央区の交通基盤の整備を問う(自民党)
問 人口増加に対応できる利便性の高い交通の実現を目標に、臨海部と銀座を結ぶBRT先行導入が計画されているが、将来を見据えた交通問題解決には、臨海部と都心部を結ぶ地下鉄の導入が必要では。区長 銀座と臨海部を結ぶBRTの導入実現に向け検討中。臨海地域と中央区を結ぶ地下鉄の必要性が高まると認識。地下鉄の導入には国の整備計画への位置づけなど様々な課題はあるが、将来のまちづくりを見据えた交通基盤の充実に向け、導入を検討していく。
☆ 市街地再開発事業を問う(みんなの党)
問 勝どき東地区第一種市街地再開発事業のB敷地のB棟は狭い敷地で建ぺい率・容積率ともに高く100m超の壁状の建築計画。⑴日影、風害等周辺住民への悪影響の対応策は。⑵本計画のB敷地B棟のあり方について周辺環境も含めた法的・総合的・理念的観点での見解は。区長 ⑴日影の影響を軽減するため、南側に寄せた配置計画を指導。隣接地は住民とも今後協議の上再開発も含め対策を検討。⑵一体的な計画の中で建物配置を工夫し、防災広場や防災船着場等を整備する計画。地域に新たに生じる影響の軽減とともに、安全安心で地域の魅力が高まるよう総合的な観点に立ったまちづくりを進める。
全部読むと、ノリノリの自民党に比べ、他党のノリがあんまりよくない(共産党さんは伝統芸ですから・・・)感じがします。
みんなの党のおっしゃられる事は、あの計画図を見れば確かになぁ・・・と思います。といっても、区としてはあまり対応する気はない感じです。
ちなみに、中央区長としては「台場・有明地区」への延伸が望ましいと考えていらっしゃるようですが…
江東区:
東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定し、早速、交通手段充実のため、地下鉄8号線延伸の早期実現について東京都に緊急要望を行いました。
司会 今でも施設が整っていますが、2020年に向けどのような動きがあるのでしょうか?
区長 それはこれから都と一緒に考えなければならない。ただ、新たに恒久施設を7つ作る。その中で江東区は「木場」があって木の町。日本は木の文化だから、木造の競技場を作りたい。
江東区としては、中央区LRTに乗っかるという話はまったく出ていませんでした。まずは彼らの出方を見守るということでしょうか。むしろ豊洲〜住吉間の8号線延伸が最重要課題なのがわかります。
あと、木造の競技場って面白いアイデアだと思いました。木の耐久性はちゃんとつくれば悪くないはずなので、見てみたいです。この発言があるってことは既に大会組織委員会に根回し済みということなんでしょうかね?
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