のらえもん宛に実際に来た相談・質問に対して、個人的な返信後、あらためてブログ上でお答えする、ケーススタディー集です。今回も、質問者の許可を得た上で再構成して掲載いたします。
豊洲のタワーマンションを投資で買うならどこを買いますか?
Q:
のらえもん様
ブログをいつも参考にさせていただいてます(中略)
豊洲のタワーマンションを投資目的で購入しようと考えております。のらえもん様がもし同じ行動をされるならどのタワーをおすすめされますか?仮定の話ですいません。
A:
こんにちは、いつもお読みになっていただきありがとうございます。
豊洲中古タワーマンションの現状の相場感を正直に申し上げますと、良くて踊り場、悪く言えば若干下火というところですね。ただ、賃貸に貸し出すとなると都心、特に銀座からも近く生活利便施設は整っている豊洲の人気は今後も続きそうだといえます。ですからマンション投資をするのに向いた時期かつ地域なのかというところは、ちょっと疑問です。
さて、豊洲の中古タワーマンションといいますと、私が思いつくだけで10くらいあると思うのですが、その中からとなると「シティータワーズ豊洲 ザ・ツイン」を挙げさせていただきます。理由は以下の通りです。
1:豊洲全体が踊り場相場の中で本物件は、下がり基調である
投資の原則は、安く買うことだと理解します。その点では豊洲1丁目のキャナルワーフタワーズも良いのでしょうけど、ご質問者様の省略した部分を見ていると、2・3・4・5・6丁目の築10年以内のタワーのどれかだと思います。こちらのグラフをご覧ください。
豊洲中古タワーマンション成約事例 H26.6.1-H29.6.1
(クリックすると大きくなります)
こちらのタワーマンション事例は「タワー」とつく物件だけにさせていただきました。マクロ環境が上昇局面にあったこの3年間で豊洲の中古タワマン相場は、大きく上にも下にも言っていないことがわかります。
(あとで気づいたのですが豊洲6丁目を入れるの忘れてました)
上グラフの中でオレンジ色のプロットが、シティタワーズ豊洲 ザ・ツインです。
線形近似曲線を追加するとこの物件の傾向がわかります。
他のエリアが上昇、もしくは平行を保ち続けている中で、ザ・ツインだけが下がり基調なのです。これは、いわゆる新築供給される湾岸タワーマンションのトレンドが順梁・ガラスバルコニーであるのに対して、本物件は特徴的なダイレクトウィンドウ方式であることに起因するものと思われます。いまのトレンドから外れてしまったので、需給バランスが供給過多になり、坪260~270といった事例も見られるようになりました。
しかし、豊洲駅徒歩4分表示であり、特徴的なファサードは見た人に強い印象を与えるタワーマンションです。賃貸需要は引き続き旺盛ですし、他の物件に比べて賃貸価格が弱いということはありません。つまり、いま買うなら利回りが良さそうということですね。
2:下限は見えているので本物件の今後の資産価値は安定しそう
投資もキャピタルゲインを狙うのか、インカムゲインを狙うのかで違うと思うのですが、大きくキャピタルを狙うならそもそも豊洲の中古タワマンはあまり向いていません。そしてもう一つの視点として、物件の価格が今後安定しているかというのも重要でしょう。
豊洲には、長谷工3兄弟という資産価値が現状安定している物件があり、本物件はここより賃貸坪単価も高いことから平均坪単価が下回ることは考えにくいということからも、値下がり基調ではあるもののしばらくすると下げ止まると私は判断します。
それよりも周辺のタワマンもそろそろ築年数の増加とともに減価していくのではないでしょうかね。
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