(仮称)東京ベイ トリプルタワープロジェクト モデルルーム訪問 その1 その2 の続きです。
モデルルームで展示されている周辺のマンションが忠実に再現されたジオラマです。これだけでも一見の価値あり。周辺タワーマンションからの買い替え客を一次ターゲットにしているからなのか、ファンサービスみたいなものかもしれません。中央区・江東区臨海周辺にタワーマンションが立ち始めて、はや10〜15年。湾岸タワーも成熟化が進んでいるということです。
本マンションの眺望に関しては、こちらのエントリを参照して下さい。
周辺相場
本物件周辺にはタワーマンションが6本。築2年〜12年までさまざまですが、傾向をつかむために、とりあえずすべて混ぜこんでグラフにしてみました。9000万円を超える事例が一点ありましたが、省略させていただきます。
このグラフから分かることは、
・有明には2つの壁がある、5000万円と6000万円
・6000万円を超える水準だと現状、極端に買いの手が細くなる
・1年間で100件を超える成約事例の内、7000万円を超える成約は4件しかない
ということです。6000万円を超えると、どうせ買うなら新築、と需要が向かってしまうみたいなんですね。これは豊洲・東雲でも似たような傾向があります。本物件竣工後この状況が変化するかはわかりません。確かに、豊洲2丁目ららぽーと併設マンションである、パークシティ豊洲は指名買いが入るマンションで周辺相場に比べ、同条件に均すとだいたい坪20〜30は高く取引されています、が!逆を返せばその程度とも取れます。
パークシティ豊洲は、ららぽへのアクセスが他のマンションに比べて圧倒的に良いというアドバンテージがありますが、本物件の場合は周辺に比べて極端に良いというわけではありません(A棟は屋根付きペデストリアンデッキで接続、その他の棟もカート置き場があると非常に便利ですけど)。例えばオリゾンマーレは目の前交差点が商業施設の入り口となります。
となると、前エントリの価格表を正当化するとなると、周辺相場がこのマンションに吊られて上がるか、もしくは当物件の販売が長期化するか、どちらかとなります。
総評
有明第二世代のタワーマンション、そして有明フラッグシップタワーとしての地位をブリリアマーレ有明から奪えるポジショニングと言えます。
有明タワーの基本コンテンツは「プール・ジム・最上階バーラウンジ」でしたが、このマンションは商業施設で用意するからとバッサリ削除しました。特に有明の夜景が楽しめるバーラウンジは、タワーマンションに住んでいるクラス感を味わえる大きなメリットの一つであっただけに廃止したのは残念な感じもいたします。
一方で、マンション管理面に目を向けた時に、そういった付帯施設は維持費や運用の巧拙、子どもたちへの扱いで燃え上がる要素にもなりえます。事実、シティタワー有明は本物件と同じように基本コンテンツを持っていないものの、周辺に比べて駅距離を換算しても弱気の相場ではありません。
パークタワー晴海との比較ですが、70平米という縛りの中での間取りではこちらの完全に勝ち、利便性も駅距離を考えるとりんかい線ユーザーであればこちらが勝ります。そして商業施設併設という最大のアドバンテージを持ちます。
仕様については優劣ありますが、ほんのわずかだけ向こう側に軍配が上がるでしょう。
一方で、「江東区か中央区」の違いと南側が「首都高か運河」であるというところは、本物件がライバルに比べて明確に劣位である点です。
当初、坪320もしくは若干下回るかもと聞いていたので、比較すればこちら側かなぁと考えていましたが、若干の値上げとなりほぼ互角ではないでしょうか。パークタワー晴海は、良い間取りが76平米を超えないと出てこないので総額は向こうのほうがかなり張ります。どちらもモデルルームは凝りに凝った作りになっていますので、周辺住民の皆様はぜひ一度ご見学されるのはいかがでしょうか。
また住友物件の特有として、二期・三期と期を重ねるごとに値段を上げていく傾向があります。本物件が同じような傾向になるかはわかりませんが、もし欲しいと思われているなら今期をスルーすると値上げされてしまう可能性もあるので、早めに動いたほうが良いでしょう。
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