パークタワー晴海とともに、2017GW売出開始のもうひとつの主役新築タワーマンション、「(仮称)東京ベイ トリプルタワープロジェクト」から専有部の部屋をようやくお見せできる、との連絡があり再訪いたしましたのでモデルルーム訪問エントリとして改めてご報告いたします。モデルルームは「住友不動産総合マンションギャラリー東銀座館」の中に、特設コーナーが設けられています。めちゃくちゃ混んでいてこの物件の勢いを感じました。
このブログとしても発足当初からウォッチをし続けて早5年。モデルルーム訪問記を紹介できるのは感無量です。紹介に入る前に、少しこのマンションの経緯についてお話させてください。
有明北3-1地区。有明テニスの森東側の11haにおよぶ広大な空き地は長らく公の持ち物でした。臨海副都心計画に基づき、住宅を建てようと何度も入札を繰り返したものの、買い手がつかずにいた土地に2010年ようやく手を上げた企業がいます。住友不動産でした。「ARIAKE GARDEN CITY」と名のついた複合プロジェクトを提出、無事売却したことを発表してから6年半が経ちました。
↓元々の応募概要(2010年発表)
↓当初の計画案
平成27年1月一部開業予定と発表されたこの計画は延期を繰り返します。当初の住宅棟案ではBASのような形状の大型ツインタワー2000戸でしたが、最終的には商業施設やホール部分が拡張されて公開空地部分が増え、1539戸のトリプルタワーとなりました。
この間、2020東京オリンピックの開催決定や臨海副都心におけるMICE・国際観光拠点の形成が入るなど臨海副都心をめぐる状況に紆余曲折があり、むしろ住友不動産にとってはとても幸運な局面となりました。そしてこのたびようやくマンション部分についての販売が開始します。
このエントリのCG画像出典:(仮称)東京ベイ トリプルタワー プロジェクト公式Webページより
この形は、両端タワーと真ん中タワーにお見合い住戸の発生が避けられませんが、角部屋を除いて2LDK/1LDKにという設定になっており、中住戸3LDKは基本的にお見合いなしと有明らしい開放感あるプランとなりました。
コンセプトムービーでは強烈なまでにこのプロジェクトが「国家戦略特区」であることが強調されます。特に住宅棟については恩恵を受けているわけではないのですが、駅チカ&大規模商業施設併設&タワーマンションという鉄板プロジェクトですから、見るほうも気合が入りますね。逆にパークタワー晴海のような「公開空地のじゃぶじゃぶ池で遊ぼう!」みたいなノリは一切ありませんでした(笑)こちらでも書きましたが、立ち位置が両極端なマンションです。
駅から近い順に、ウエストタワー・セントラルタワー・イーストタワーと呼称します。便宜上この後はA・B・C棟とします。
物件概要:
- 物件名:(仮称)東京ベイ トリプルタワー プロジェクト
- 地上33階建てタワーマンション(ウエストタワーはロビーが高いため32階)
- 内廊下免震タワー
- 総戸数1539戸
- 隣接商業施設とペデストリアンデッキで接続
- 敷地内に認定こども園
- りんかい線「国際展示場」駅徒歩4分/ゆりかもめ「有明」駅から徒歩3分(ウエストタワー)
立地・周辺環境
本物件が位置する有明北3-1地区は有明既存タワーマンションの列より一段南側にあります。南側は首都高湾岸線とその向こう側は東京臨海広域防災公園。東側は首都高晴海線にその先は学校が立ち並ぶ文教地区、西側は有明コロシアム、そして北側には併設商業施設とオリゾンマーレが位置します。
ただしオリゾンマーレは原則として真正面のお見合いはギリギリ避けられています。B棟が正面向かい合う形になっていますが、立地は半歩ずらされていますし、A棟は45度角度が付けられています。眺望への影響は避けられませんが、このあたりぎりぎりの配慮がされていました。このあたりのシミュレーションはモデルルームにてご確認ください。
併設の大規模商業施設ですが、広さ・店舗数ともにダイバーシティ東京に匹敵します!10年後の3-1C街区の拡張工事が計画通り進捗するとららぽーと豊洲を越える規模となります。また、5階建てで1For2FのB棟そば部分にスーパーマーケットが誘致される予定です。5階はレストラン街となりますが、この商業施設のコンセプト上フードコートの設置が見送られると聞いています。A棟にはささやかな店舗スペースが設けられる予定です。
現地ペデストリアンデッキがかけられるであろう場所からA棟方面へ写真を撮ってみました。A棟~商業施設はアクリルの屋根がついていますので雨にぬれずに入れます。メインとなるりんかい線国際展示場駅まではひとつ信号を渡る必要がありますが、目の前といっていい距離です。
交通面で言いますと、大規模商業施設の1Fに交通広場が設置されますが、どこへのバス路線なのかはまだ明らかになっていません。要望書を提出した顧客に対しては、シャトルバスのアンケート調査などもありますが、具体的な計画はまだなく、需要調査の段階のようです。
有明最大の弱点は日常生活において、不便なところですがこちらのマンションについては心配は一切無用、ですね。
建物・内装
住友不動産は、本物件について詳細な仕様が書かれたパンフレットを渡していませんが、私の記憶の限りでは以下の仕様となっています。基本的には昨今のタワーの中では基本スペック高めです。建具のグレード感もありましたが、唯一残念なのは洗面台のグレードがTakara standardでしたね。。。
- 天井高2600mm
- 順梁2150mmサッシ
- 奥行1850mmバルコニー
- 温水式床暖房
- 御影石キッチンカウンター
- ディスポーザー有
- タンクレストイレ
- ミストサウナ
- 内廊下
本物件の強力なライバル、パークタワー晴海との比較で言えば、サッシ高・天カセエアコン・キッチンカウンターオプションという面で劣っていますが、ティピカルタイプ70平米3LDKの間取り効率性ではこちらが上回っています。効率が良すぎる代償として、アルコーブがかなり浅めの作りです。
専有部モデルルームはB棟32Fの南東側でしたが、全部屋2重サッシ掃きだし窓仕様(一部住戸は下段FIX窓設定有)を確認できました。そのため各部屋は全部屋とても明るい部屋です。このあたりは住友得意のダイレクトウィンドウ形式に準じた形なのでしょう。
B-70L2type 70.41㎡3LDK(モデルルームとは違う間取りだが70㎡3LDKは、ほぼ相似形)
洋室(3)の引き戸は無償セレクトで壁を作って開き戸にすることも、引き戸を無くして完全2LDKにすることも可能だそうです。モデルルームでの体感ですが、70㎡とは思えないほどの広さを感じました。ただ洋室(2)の間口が狭いのと全体的に収納が弱いので運用には一工夫が必要そうです。
最後に、本タワーマンション最大の懸念点である、南側隣接の首都高湾岸線騒音についてです。
湾岸線からみてこのマンションとほぼ同じ立地条件となるザ・タワーズ台場も二重窓、T-4相当です。実際に中で騒音の度合いを確かめましたが、二重窓を閉めている状態では部屋の中では首都高の雑音は感じませんでした。もちろん注意深く耳を澄ませばまた違うでしょうし、特別うるさいバイクなどが通れば騒音は聞こえます。窓を開ければもちろんベースノイズはします。
次回は共用施設と価格をお伝えします。
のらえもんさんのコメントに加えて、
バルコニーのパーティションの高級感や、全室に機械式換気があって温度維持と音低減に貢献してることなどがこっちがいいと思いました。あとLDK以外の部屋の天井高も。