築40年超マンションのリノベーションってどうだろう?で築古住戸への資産性の疑問を書いたのらえもんですが、少し流れが変わるかもしれません。
フラット35(リフォーム一体型) (住宅金融支援機構) 古い建物も借りやすく
日本経済新聞 8/29付記事住宅金融支援機構は4月、中古住宅購入とリフォームの資金を合わせて借りる長期固定型住宅ローン「フラット35(リフォーム一体型)」を始めた。8月の最低金利(融資率9割以下)なら35年、1.58%の全期間固定で借りられる。
最近、中古住宅購入とリフォームの資金を一体で貸す民間住宅ローンも増えている。ただ、民間では築20年程度で建物価値はゼロとみなすことが多く、担保評 価の点で希望借入額に届かない例がある。今回の商品は古い建物もリフォーム後にフラット35の技術基準を満たせば原則受け付けるので、必要な額を借りやす くなる人は増えるだろう。
古い住宅に価値が無いのは、銀行の担保評価がつかずに頭金を積み増さなければならないからです。諸外国と比べて日本の中古住宅が評価されていないのはこの一律の担保評価システムとリコースローンのせい(ただリコースローンのおかげで住宅ローンは低金利なので一概に原因とはいえない)でして、個別事情まで勘案する融資システムができれば、中古住宅の価値は底上げされるでしょう。
ただし築古、それも築40年50年といった中古マンションの今後については、徹底した共用部配管調査や耐震性基準の証明とセットでないとかなり難しいと言わざるをえません。昭和40年、50年代に作られたマンションはメンテしながら100年持たせる設計ではなく、残念ながら作っては壊しが前提です。今つくられているマンションのように、十分なコンクリかぶり圧や配管ジョイントの入れ替えまでを考えて作られてはいないのです。
もともと私自身の趣向はかなり特殊なので、本当は築古マンションリノベーションや注文住宅に住んでみたいのですが、経済的な余裕からいまそれを選択できません。換金性の高いマンションとは個人の趣向を優先よりも万人受けに保っておく方が良いからです。
どちらかといえば、中古戸建て住宅の再評価にインパクトがある話だとは思いますが、遅きに失した感はありながらも、とても良い政策だとは思います。
この記事へのコメントはありません。