住まいスタジアム

住まいスタジアム・FPアドバイス事例集その2

のらえもんがプロデュースしたサービス「住まいスタジアム」のファイナンシャル・プランニング相談事例。Twitterでもかなりコメントされるなど大人気でした。

ということで、事例集の第二弾をお届けいたします。
集まった皆様の事例は匿名化された面談レポートが私のもとにはあります。今回の相談事例も、住まいスタジアム代表の山田FPが対応させていただいたものです。プロフィールが似ていらっしゃる読者のみなさまのなにかの参考になれば幸いです。

山田:お金の使い方・趣味趣向・年収の上がり方など、ファイナンシャルアドバイスは人それぞれ。完全にオーダーメイドのものですので、自分も受けたいなと思ったら、住まいスタジアムのFP相談にぜひご応募ください!

相談ケース3:ご夫婦合わせて世帯年収1000万円未満のカップル。5000万円のマンション購入が可能か知りたい

山田:ご主人30歳(450万円)、奥様26歳(480万円)という比較的若い世代のご夫婦。お子さんはいらっしゃらず、これからも予定もない、二人で生きていきたいというお考えのDINKSでした。面談直後にマンション営業マンとのアポが入っており、その時点で仮おさえになるかもしれないとの事でしたので、取り急ぎ5,000万円の住宅ローンが可能かどうかを、初回の面談で判断しお伝えすることになりました。
キャッシュフロー表(以下CF表)のご説明後、CF表作成のため現在の収支の状況や将来のビジョンについて細かくヒアリングを実施したところ、以下のようなものでした。

  • 2019年にご結婚、将来的に子供を設けることは考えていない
  • 保険に全く加入していないので、必要なものが知りたい
  • 奥様は積立NISAで運用中。ご主人様もNISAを始めたいとの事でしたので、選び方は次回の予定にし、まずは証券口座の開設をすることをおすすめ
  • ご主人様は企業型の確定拠出年金に加入しているがあまりわからずに選んだ商品なので、より良いものに変更したい
  • 借入については今年中に返済予定  等

取り急ぎ、ヒアリングが終了し、キャッシュフロー表(以下、CF表)を見せた上で、5000万円の住宅ローンについては、フルローンでも全く問題なく、可能ですとお答えさせていただきました。その後お二人は、ほっとした表情でモデルルームに向かわれました。

1週間後に行われた面談2回めでは、先程のモデルルームで4,490万円の物件を抑えられたとのことでしたので、こちらの金額で改めてCF表を作成して、細かくフィードバックさせていただきました。途中、住宅ローン金利について変動と固定、どちらが良いかとも聞かれたので詳しく解説しました。

まずは資産形成について、お二人の年収と生活予算であれば、住宅購入後も年間200万円以上の貯蓄が可能です。そこで200万円/年という数字を目安に、短期・中期・長期の3つに分けて形成するようアドバイスさせていただきました。

ご主人様も積立NISAをお始めになるとの事でしたので、商品の選び方を説明。併せて、現在加入中の企業型拠出年金についても選び方を解説。変更したいとの事でしたので、移し方についても解説し、一気に移すのではなくお二人でスケジュールを決めて毎月入れなおすことおすすめしました。
保険についても、前回必要なものが知りたいとの事でしたので、まずは保険の種類と特徴からご説明を差し上げました。投資運用をするよりは増えないが、「銀行よりも増える貯金」として。かつ、「片方に何かあった際の保障」という意味では、銀行預金・株・保険をバランスよく準備しておくのが良い、とコメントさせていただきました。

奥様は既に資産運用についてよく勉強されていたので、さらによくなるようにアドバイスさせていただきました。ご主人様も1回目の面談後、早速口座を申し込んだとのことでした。とても意欲的でいらっしゃったので、運用だけでなくリスクマネジメントについてもしっかりお伝えしました。相談者のお二人から「購入予定のマンションが問題なく購入できるとわかり安心した。勉強をしていたつもりだったけど、たくさん知らなかったこともアドバイスいただけて勉強になった。また、とてもわかりやすかったです。」と感想を後日いただきました。

のらえもんコメント:30歳・26歳の将来のパワーカップル候補。そしてDINKSで今後生きていくと決めていらっしゃるのであれば、全く問題ない負担感だと思いますが、第三者からきちんと説明されると安心して住宅購入に進めますね!

 

相談ケース4:ご主人40歳(630万円)、専業主婦家庭は、新築マンションを購入できる?

山田:40歳同士の専業主婦家庭。奥様は上のお子さんが生まれたことをきっかけにご家庭に入り、下のお子さまは先日産まれたばかりというご家庭でした。

ご主人の額面年収は630万円。とある新築マンションを大変気に入られたそうですが、今後の資金面に不安があるとのこと。「自分の収入でこのマンションを購入して、老後が破綻してしまうのではないか?という漠然とした不安があります。購入後にどのようなお金の流れになるのかを見てみたい。」と最初におっしゃっていました。

一回目の面談は、サンプルキャッシュフロー表のご説明をし、CF表がどのようなものなのかをご理解いただきました。次回の相談のため、現在の収入や投資の内容を細かくヒアリングさせていただき、二人いらっしゃるお子様の今後の教育についても、どのような進路をご希望なのか等お伺いさせていただきました。

二回目の面談で、出させていただいたCF表は、正直厳しいものでした。

ご主人様が60歳以降無収入になる前提となっていたため、このままでは老後に赤字が出てしまう結果です。しかし、いくつかの改善ポイントをアドバイスさせていただくことにより、なんとか黒字にはもっていけそうでした。

  • 奥様は下の子が落ち着き次第パートに入っていただき、すこしづつ増やしていただくこと
  • ご主人様が65歳までお仕事を続けること
  • 現在の生活費から少し節約すること

この3点を実施することで、安全で赤字のないキャッシュフローに改善でき、マンションの購入が可能であることがわかりました。このご家庭は以前からある程度投資をしており、また住宅資金に対する贈与の予定があることも大きなポイントです。住宅資金贈与については、一般的な税金のかからない受け取り方をご案内しました。

また、住宅ローンを組むにあたり、頭金の考え方や団体信用生命保険の入り方、リスクヘッジについてもアドバイスさせていただきました。

当初、老後破綻の不安を感じながらのご相談を受けていただきました。最初の赤字のキャッシュフローを見てやはりという感じで、ショックを受けられる場面もありましたが、その後の改善案をご案内したところ、だんだんとご安心されていく表情が見受けられました。投資や保険、リスクヘッジについても的確にアドバイスをさせていただいたので、住宅購入に伴う不安を減らすことが出来たのではないかと思います。

のらえもんコメント:私は最初、この世帯年収と年齢では住宅購入は難しくないだろうか?と漠然と思ったのですが…今後どのようにすれば、老後破綻を回避できるのかアドバイスをしていただけました。今回の相談が無くて、そのままの状態で住宅購入に進んだら破綻まっしぐらでしたので(リカバーは歳を重ねるごとに難しくなっていきます)、ひとつ家庭を救えたのかもしれません。ありがとうございました。

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