損が少ないマンション購入

中古マンションは値引きできるの?テクニックについて書いてみた。

マンションブロガーのらえもんは、カジュアルな相談を受け付けるフォームを設定しております。たまに来るのが、こんな質問です。

相談者
のらえもんさん!
○○というマンションを検討しています。
(ポータルサイトのURLが貼ってある)
予算は○○万円なのですが、値引きはできるのでしょうか?どうやったら値引きしてもらえますか?
教えて下さい!

のらえもんさん、中古マンションを買ったことありますけど、いわゆる「端数値引き」だったので、期待されるような大幅な値引きを勝ち取ったことはないんですよね。そんな人が答えていいかという迷いもあるのですが…仲介マンにヒアリングしながら考えてみました。

中古マンションの値引きが通るかどうかは売主次第

中古マンションの取引の流れを見ていきましょう。

  1. マンションの売主が不動産仲介店に査定依頼を出す
  2. 仲介店は、周辺の事例を参考にあげながら、相場観を示した上で「チャレンジ価格」「3ヶ月位で決まる価格」「下限の価格」を出す
  3. 売主は、この価格を見ながら自分で提示金額を決めて仲介店と媒介契約を決める
  4. ポータルサイトや仲介店ネットワーク(レインズ)から見込み客が見学。買いたい人が決まる
  5. 買いたい人は買付申込書を仲介を通じて売主に提出する(質問者はここの段階)
  6. 売主が申込書を見てその人に売るかどうかを決める

この流れを見れば分かる通り、買付申込書に書いた金額(値引き額)が通るかどうかは、売主次第であることがわかります。

売主それぞれの事情とは

売主側がマンションを売るのはなぜでしょうか?売出しは様々な事情から発生しています。例えば、

  1. 現在買い替えダブルローン中で、○月までに売らなければいけない
  2. 夫婦ダブルローンであったが、離婚するので売却する必要がある
  3. 思い入れのあるマンションだったが、高齢になったので夫婦でサービス付き高齢者住宅に移る
  4. 相続で取得。もらったはいいけど住まないから売る
  5. 転勤で不要になった家を売る
  6. いま、マンション相場が高そうなのでチャンスと思い売る

上記、1と2のような事情なら「売り急いでいる」と考えても良いでしょう。あとはライバルの状況です。もし客付けがうまくいってなさそうであれば、値引きは通ると思って良いかと思います。といっても、残債を下回る値段では基本的に売ることはないので、大幅指値を飲むとは思えませんし、人気のエリアであればライバルが必ず存在すると考えて良いです。

3の場合は売り急ぐよりも「買主を選ぶ」という傾向があります。価格のことだけではなく、「次に住まわれる方もできるだけ良い方で…」とハートフルに思われている方は一定数いらっしゃいます。

4・6については、売り急ぐ必要はありませんので、半年買付が入らなかったなどの事情を除き、値引きは通らないと思います。

売り出したタイミング次第でもある

また、新しく市場に出たばかりの新着物件では売主側は値引きに渋いはずです。少なくとも3ヶ月のバッファをもって売却活動を開始します。

新着物件状態で値引き交渉をしても、売主側は「まだ想定売却期間はたっぷり残っているのだから、他の客にしたい」と考えてスルーされてしまいます。一番値引き交渉が通りやすいのは節目の3ヶ月、6ヶ月といったところで仲介業者は媒介契約の更新が迫るからです。反応がなければ、値下げの提案を仲介は売主側にしているからです。

すこしマニアックなのですが、売却開始時期を見ると、そもそも値引きが通りやすそうかがわかります。

仲介にも売主にも、素早く、そして誠実であれ

7年前に書いた内容で全く今でも通用する中古マンションの買い方でも述べたのですが、「できるだけ素早く動けるようにする」「住宅ローン審査を予め受けて通しておく(ただしネット銀行系は除く、なるべくメガもしくは信託銀行系で)」というのは重要です。

そして、「自分が客だと思ってふんぞり返るのではなく、なるべく誠実であること」これが仲介も売主も味方につける唯一の道だと私は考えます。それにプラスして、売主側の事情、タイミング、相場チェックなどが重要でしょう。中古マンション取引において値引き交渉必勝法というのは存在しません。あと、値引きできなかった分について仲介手数料についてまけてもらえ、と書いてあるWebサイトもありますが、気持ちの良い取引に仲介会社の機能は必須であり、担当者を味方につける事を考えると…と思いますね。否定するものでもないですが、客と思って高飛車で要求するとスムーズな取引ができそうな他のライバル客の方を優先されることもあります。

Twitterではこんな声も。結局トラブルは避けたいと仲介に思われてしまうと、そもそも取引ができません。

ご参考にしていただければ幸いです。

 

あなたの不動産売却に、ひと肌脱ぎます。
↓↓湾岸エリアでのマンション売却をお考えの方はこちらから!↓↓

↓↓お仕事や取材の依頼はこちら↓↓
(所属先の株式会社新都市生活研究所のWebサイトへ飛びます)

関連記事

  1. 損が少ないマンション購入

    GW特集・のらえもんはモデルルームで何を見ているのか

    相変わらずネタに困っているのらえもんです。GWはモデルルーム訪問の…

  2. 損が少ないマンション購入

    中央区・江東区新年の区報から今後のインフラ整備を読む

    中央区と江東区がそれぞれ区報を出しています。それぞれベクトルは違い…

  3. 損が少ないマンション購入

    マンションのスパン幅による間取りの変化

    拙ブログでは今までに「免震と耐震マンションの間取りの違い」や「狭い部屋…

  4. 損が少ないマンション購入

    マンションコミュニティ主催の座談会に参加しました

    このブログの読者様ならご存知の方も多いと思いますが、「マンションコミュ…

  5. 勝どき ザ・タワー

    勝どき ザ・タワーからDMが届きました

    勝どき ザ・タワーからDMが届きました。共用施設の種類と間取りの例が載…

  6. 不動産業界を外から見た

    第10回・前編マンションコミュニティ座談会が公開されました

    1月に収録したマンションコミュニティ座談会がようやく公開されました。こ…

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

のらえもんにお仕事や取材を依頼する!

お知らせ

過去の記事(ランダム)

カテゴリー

  1. ブリリアマーレ有明

    【成約済】BrilliaMare有明 TOWER&GARDEN 2LDK+N/7…
PAGE TOP