世の中、新築マンション購入に関する知識は本やネットを調べればざくざく出てくるのに、本当にお得な中古マンションの買い方はなぜ出てこないのでしょう?これはあくまで推測ですが、住宅評論家・新築販売員・住宅ローンFPといった人たちが自分たちの体験をもとにした本を書くのに、個人向け不動産仲介さんが自身の体験・立場を基にした本を書かないからでしょう。
「本当の中古マンションのお得な買い方」は個人向け不動産仲介さんの思考を辿ると見えてきます。少し、彼らの思考を憑依して考えてみましょう。
個人向け不動産仲介さんの思考:
彼らはノルマに追われる販売員です。接客→案内→契約のルーチンを同時進行で繰り返し、月に決まった以上の売り上げを立てなければならない立場です。
こうして考えると、彼らにとって最上の顧客とはめんどくさくない客、すなわち「現金一括で物件も見ずに即購入してくれる人」、もしくは「銀行から電話一本で融資を引き出せる投資家」です。彼らは手間がかからず、時間もかかりません。でもそんな人はほとんどいませんし、このブログの想定読者層から離れてしまうので、本ケースからは無視してしまいましょう。
次に望ましい顧客はどうでしょうか。
- 即内覧の案内できて、
- 住宅ローンの事前審査を既に済ませていて、
- メール電話のレスポンスが良く
- 決断が速い人
です。いろいろと楽なので、この人に売りたいと考えるでしょう。
望ましくない顧客とはどういう人でしょうか、上記のすべて逆です。
- 連絡してきても内覧できるのは数日後
- 住宅ローンの審査はこれから
- 年収要件もしくは転職数か月後とかでそもそも審査が通るか怪しい
- メール電話のレスポンスが悪い人
- 約束を破ったり嘘を言う人
- 決断が遅い人
です。
特に転職数か月後などは、普通に考えて住宅ローンを組むのに苦労しますから、来店後、一番最初に言ってほしい事項でしょう。こういう人は、たとえ買う気があっても、仲介側でシャットアウトしてしまう可能性もあります。
上記で主張したいのは、自分の条件を正確に伝えて、フットワークが軽い誠実な顧客こそ、買主側仲介は味方になってくれるということです。不誠実な顧客は自分の時間を取られるだけで、相手にしたくありません。不動産仲介の世界はすべてのお客様が神様なのではありません(売却購入時にしか収益チャンスがないから)。これはマンションに限らず、中古住宅の購入はスーパーでモノを買うのと違い、あくまで売主と買主の個人間取引の仲介であることに起因します。そこには、売主・買主・売主側仲介・買主側仲介と全員利害が違う4者の微妙な心理が影響するのです。
のらえもんは、若いころなぜか恋愛相談を持ちかけられることが多かったのですが、この2年間、メールでいろんな方と物件購入相談のやりとりをしていると、お得な物件を購入することと、人気のあるパートナーを見つけ、結婚するための努力はよく似ていると感じています。
1:人気のある女性が交際していないことなど、ほぼありません。ですので常に彼女から見て二番手位置をキープしておく必要が有ります。そのために必要なのは、こまめに連絡を取りつづけることと彼氏と別れたことを誰よりも早く察知することです。
2:意中の人に好かれるために、自分が人から好かれるように前もって努力をすべきです。話し方・考え方・デートの場所・美容室に行く・服装身だしなみに気をつける、そういった努力をすべきです。
3:彼氏と別れたら、すぐに行動を開始すべきです。躊躇しているうちに他の人がアプローチしてくるのですから。
4:デートに成功して、相性の良さが確認できたなら、迷わずにすぐに交際を申し込むべきです。交際の申し込みに、失恋で傷つく以上のペナルティはかかりません
少し話が長くなりました。恋愛と中古マンション取引が似ている点については次回にしましょう。
(本エントリ、メルマガ第三回ネタをブログ用に変更しました)
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