読者様より自走式駐車場の優位点について教えてくださいといわれました。
最近分譲される湾岸タワーマンションの中で、タワーパーキングはほぼすべて設置されていますが、東雲キャナルコート内の分譲マンションは、規定があって自走式駐車場が設置されています(キャナルファーストタワーは機械式)。
ティアロレジデンスの敷地配置図(クリックすると大きくなります)。建物中央部にタワーパーキングが格納されていて、372台分確保されています。
プラウドタワー東雲の敷地配置図(クリックすると大きくなります)。駐車場が別棟になっていて、自走式駐車場となっています。
自走式もしくは平置き駐車場は、上下運動を伴う機械式やタワーパーキングに比べて、コストが非常に安いため、得られる駐車場代に比べると維持費はほぼ無視できる水準となります。ではこの駐車場料金はどこにいくのか?といえば、多くの場合管理費に充当されます。このため管理費が安く抑えられる設定になっています。
ではなぜ、タワーパーキングをつけるのか?といえば、土地の値段が上がって自走式駐車場を実現できるほどの敷地余裕がなくなったからです。「初期の頃に比べて湾岸タワーの立地の利便性が高まったから」ともいえますし「駐車場ニーズにこたえるため、後々の負担がかかることはわかっていながらも付けざるをえなかった」ともいえます。
自走式駐車場は金銭的に考えれば、どれだけのメリットがあるのでしょうか?
駐車場付帯率が50%で満車契約の場合:
駐車場料金1万円=戸当たり5000円
駐車場料金2万円=戸当たり10000円
駐車場付帯率が85%で満車契約の場合:
駐車場料金1万円=戸当たり8500円
駐車場料金2万円=戸当たり17000円
となります。これはかなり大きな数字です。自走式駐車場は、駐車場料金が高くて契約率が高いほど、戸あたりのメリットが大きくなるシステムなのです。もちろん、タワーパーキングでも5万円くらいとれれば管理費メリットは出てきますが・・・それくらいとれる場所のマンション住民は管理費の多寡でマンションを選ばないでしょう。
世の中には、タワーパーキング+自走式駐車場というマンションもあります。アーバンドックパークシティ豊洲とザ・トヨスタワーです。このうち、パークシティ豊洲は維持費がかかるタワーパーキングが安く(23,000円~25,000円)、維持費のかからない自走式の料金が高く(25,000~29,000円)設定されています。自走式822台にこの料金ですから、大変恵まれたマンションといえます。
豊洲にはプライヴブルー東京・東京フロントコート・スターコート豊洲が自走式、パークタワー豊洲が平置き(!!)。東雲はWコンフォートタワーズ・アップルタワー東京キャナルコート・ビーコンタワーレジデンス・プラウドタワー東雲が自走式(一部機械式)、販売中ですが、クレヴィア豊洲は平置き式となっています。
中央区でもザ晴海レジデンスが自走式ですね。
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