2018年初頭の湾岸中古タワーマンションの相場情勢が、エリア毎にどうなっているのか分析するエントリの第四回。今回は港区に移って芝浦4丁目編です。このエントリではタワーマンションの相場調査であり、それ以外のマンションは調査範囲外であることご了承ください。
田町駅から徒歩10分前後の場所にある港区芝浦4丁目には、いくつか分譲タワーマンションが立ち並んでいます。まずは田町駅東口を出てそのまままっすぐ歩くと着く、芝浦アイランド。ここにある4つのタワマンのうち、「ケープタワー」「グローヴタワー」は分譲棟です。
グローヴタワー(Wikipediaより)、田町駅徒歩8分
ケープタワー(wikipediaより)、田町駅徒歩11分。SKYZより前の湾岸トライスター型といえばこれでした。
その他にも「キャピタルマークタワー(田町駅徒歩8分)」と「東京ベイシティタワー(田町駅徒歩13分)」という2つの分譲タワーが存在します。この2つのタワマンは山手線新駅予定地にも近く、新駅再開発の恩恵を受けるとも言われています。
まずはこの直近2年間である2016年〜2018年2月の約2年間の成約事例坪単価を、各マンション毎に色分けした散布図がこちらとなります。
(各事例グラフはクリックすると大きくなります)
東京ベイシティタワーはまだ事例数が少ないので右肩下がりというよりも、坪370以上の事例が2016年に続いたので、この傾向といえそうです。なのでペンディング。あとの3マンションについての傾向ですが、
1:グローヴタワー
800戸を超える規模感と鹿島建設の設計施工というブランド。芝浦でも存在感の有るタワーマンションです。平均坪単価は築10年以上経っていますが、分譲時を大幅に上回る坪340万円程度で推移していて、この2年間は相場がほぼ一定となっています。このマンションは、条件が悪い住戸でも最低坪単価320万円近くとなります。近くの高級賃貸マンションであるエアタワーやブルームタワーからの引き合いも多いと予想できます。
2:キャピタルマークタワー
三角形のフォルムが印象的なキャピタルマークタワー。鹿島建設施工でこちらも869戸という規模感のあるタワーマンションです。24階のバーラウンジにお邪魔したことがありますが、東京タワー近くのロケーションを活かしたとても素晴らしい眺望を楽しめました。こちらは坪330万円を切っていますが、近年若干の値上がり傾向にあるとグラフからは読めます。
3:ケープタワー
芝浦アイランド唯一のトライスターフォルムを持つ、1000戸超えの超大規模タワーマンションです。ゆりかもめの車窓から、あの特徴的なマンションは何だ?と思われる方もおおいとか。こちらも鹿島建設の設計・施工となっています。成約を見るとこの2年では坪280くらいの成約もちらほらでており、芝浦では相場的に最もお得感があります。グローブとの差は、駅距離にあるのではないかと推察します。全体でも坪310万円くらいの相場です。ただ、広めのお部屋もおおいので、坪300未満といっても80平米を超えると8000万円近くになってしまい、総額はかなり張ります。
成約と在庫の比較グラフ:
成約と在庫の比較散布図を出してみます。
坪587という在庫事例があったのですが、あまりにも抜きん出た数字だったので割愛させていただきました。
やはり、在庫と成約にはかなり差があることがわかります。その差はだいたい坪30〜40万円ほど。強気の売出しに、地域の相場も若干ですが上がり基調だということもわかります。江東区や中央区の湾岸タワーマンションとはまた違う、芝浦のタワーマンション群。中古相場としては豊洲のアッパーや中央区の中央値あたりと一緒ですので総額予算で手が届くなら、こちらも見学するといいかもしれません。
この記事へのコメントはありません。