2018年初頭の湾岸中古タワーマンション情勢はどうなっているのでしょうか?以前、「湾岸タワーマンションは2016年に一度ピークを付けて2017年は若干下降線」と書いた覚えがありますが、2018年初頭の情勢をデータを基に各地域を詳細に語ってみたいと思います。
第1回目は、豊洲3丁目を取り上げます。なぜここかといえば、
・タワーマンションが3つ並んでおり、それぞれが超大型戸数を擁していること
・直近2年間の成約事例が200を超える活発な取引がされていること
・3つのタワーマンションの竣工年と駅距離がほとんど同じであること
ということで、このアドレスのタワーマンション事例は、ほぼ同一とみなせるからです。尖ったところが少ないTHE TOYOSU TOWERが坪単価ハナ一つ分抜けている…くらいですね。
シティータワーズ豊洲 ザ・ツイン(2009)
写真左:シティータワーズ豊洲 ザ・シンボル(2009)、写真右:THE TOYOSU TOWER(2008)
直近2年間、2016年と2017年の成約事例坪単価を青プロット。現在の在庫売り出し坪単価を赤プロットしたのが以下の図です。
(各事例グラフはクリックすると大きくなります)
坪400万以上といった最上階事例も含まれてしまうので、ばっさり坪250〜350万円のボリュームゾーンで切り取ってみましょう。
こうすると、この2年間はほぼヨコヨコで推移していることがわかります。そして在庫の売り出し坪単価は成約になるまで若干指値が入ることもわかるとおもいます。在庫の線形近似ですが、坪540万円台という2つの特異点データを抜かすと310〜320万程度のラインまで収まります。つまり指値の範囲としては坪10万くらいということでしょうか。
注:個別で事例が違いますので、全部の部屋が坪10万の指値が通ると言ってません!!!また指値でなく売主が下げたところに買いの手が入る場合もあります。
ここ1年で区切ると、ほんの若干ですが相場が切り上がっているように見えます。
総合すると、2018年初頭の豊洲3丁目の中古タワーマンション相場は坪280〜320万円がボリュームゾーンということになります。ただし、ここまで坪単価のみで語ってきましたが、個別物件を坪単価だけで評価するのは危険です。たとえば、シティータワーズ豊洲は自転車置き場が専有面積の中に入っているため、平米数表示が1坪弱大きくカウントされているからです(坪単価が数%安くなる)。また、部屋の眺望・主採光方角・角部屋・面積(一般的に狭い方が坪単価高い)・階数(一般的に階数が高い方が坪単価高い)などで違います。
ためしに豊洲3丁目マンション成約事例を平米別でプロットするとこうなります。あれ?平米数が大きいほど坪単価高くなりますが・・・
実際は、100平米以上となると最上階プレミアム設定で成約坪単価が跳ね上がります。100平米以下に区切るとこうなり、右肩下がりの傾向が出ます。平米数が大きいほど坪単価は減少傾向となります。
新築は階数が高いと坪単価が高くなりますが、中古になってもその傾向は緩やかながら残ります。ただし、湾岸タワーにおいては階数よりも、お見合いではないか、何が見えるかの方が重要であります。
売買の参考になさってください。
2018年初頭湾岸中古タワー相場概況いかがだったでしょうか。次回は晴海編となります。
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