ケーススタディ集

住宅価格高騰時代の住宅購入について考える その2

マンションの資産価値相談と資金相談をセットで提供する「住まいスタジアム」のサービスを私がプロデュースしてから早6年が経ちました。住宅価格が高騰するいまも、消費者からの資金相談の現場に立たれる、山田社長にファイナンシャルプランナーからみた、最近の住宅購入や本音でどう思っているかなどを詳しく聞いてみました。

過去の相談事例はこちら:

のら「お忙しいところありがとうございます、”住宅価格高騰時代の住宅購入について考える”と題した連載企画をしておりまして、今回は住宅購入の際の資金相談をされている、山田さんにいろいろお話を聞きたいと思います。まずは、この質問から。」

コロナ後の住宅購入予算、増えた人が多い?

山田「はい、よろしくお願いいたします。そうですね、正直、物件価格が上がっているので、”増やさざるを得ない”そんな感じです。ただ、購入予算をやたらと上げるわけにもいかないので、検討エリアが広域に広がっています。」

のら「予算はどこから捻出するのでしょう?」

山田「コロナ後の家計診断をすると、大きく変わった項目が2つあります、レジャー費とお小遣い費です。この2つはコロナで使わなくなったので、貯金ができたという方が大勢いらっしゃいます。最近だと、円安の影響で海外旅行に行けなくなったという方が多いですね。大型旅行よりも、コロナで会えなかった実家へ行く、海外よりも国内。消費は抑えめに、コロナ後の行動変化を感じます。」

のら「レジャー費とお小遣い費は縮減したまま、予算を組まれるのですか?」

山田「コロナはいつか終わるので、いま我慢して浮いている分をそのまま住宅予算にスライドさせることはおすすめしていません。」

マンション購入するときにみんなが一番気にすることは?

のら「物件価格があがったいま、みなさんは一番何を気にされるのでしょうか?」

山田「予算によって二極化しています。まずは、1億を超えられる予算がある人達、この人達は物件価格がどうこうよりもまず”価値が落ちない”ことを気にされていますね。世帯年収2,000万円を超える世帯やパワーカップルとか、相続で数億円入ってきたとか。

この人達は”いい物件がない、物件が出たらすぐに動きたい”と考えていらっしゃいます。この時に多いのはもはや1億円では予算が足りないということ。1億円というのはひとつの目安にはなるので購入予算となりやすいのですが、”もともとは1億の予算だったけど、1.2億・1.3億にした場合大丈夫でしょうか?”という相談が寄せられます。5年後、10年後の市況はわかりにくいので、売ること前提のアドバイスはなるべくしないのですが、居住性と資産性をどちらも考えるとそれくらいの予算がないと難しい、そういう状況です。」

のら「そうですね、駅チカ・大規模・ファミリーで快適に暮らせる広さ・交通、生活利便性など、全てを叶えようとすると新築中古問わず1億円以上してしまいますね。といっても、予算がそこまで伸びる人は少数派だと思います、ボリュームゾーンの住宅購入のリアルとしてはどうでしょう?」

山田「購入予算5,000〜7,000万円が一つのボリュームゾーンになりますね。この方達は、ずっと住むことができる広さをお求めになる方が多い印象です。そうなると自然と郊外となります。東京23区では満足の行く広さが難しいため、近隣4県など広域で探すことになります。ホントは都内でほしいけど買えないよねと思われていますね。

のら「数年前までなら23区でも十分視野にいれることができた購入層です、それこそ湾岸エリアのタワマンだって買えました。時代ですね。」

山田「そうですね、マンションだけでなく戸建ても上がっているため、広さや構造を捨てられないとなると郊外へ流れることになります、以前と違うのは、リモートワークが可能になったこと。週5郊外からの通勤はつらいけど、週2、3なら耐えられそう、そういった方々の相談を多く受けますね。」

のら「従来23区で購入できる層なら、リモートワークが可能な率も高そうです。」

山田「そうです、大手IT系だとリモートワークが可能という方もいらっしゃいます。そこまでいかなくても良い業種の人たちは多く、コロナは緊急事態だったけど、会社の方針でリモートワークが定常化しそうということを見てから住まいを選ぶ方がいらっしゃいますね。メーカーの戸建ても郊外化している傾向があるように思います。」

のら「そうなると、郊外に住まわれている方の所得は今までよりも上がってきそうです」

山田「学歴・所得とも新しい住まいほど上がっていく、それは間違いないと思います。」

中古やリノベの選択肢ってどうですか?

のら「中古住宅という選択肢はどうでしょうか?新築並みのお値段がするエリアは除いて、2,000〜3,000万円のエリアもしくは都会のリノベ物件という選択肢もありえます。」

山田「中古住宅の選択肢は良いと思いますよ
昔は手元資金がないとリフォーム代が出ずに、移り住んだはいいけど最低限のリフォームしかしなかったという方は不満を持っている方もいましたが、最近は銀行でもリフォーム代をセットに住宅ローンが出たりしますので。」

のら「中古マンションの場合、皆さんが選ばれるのは何年までとか目安はあるのでしょうか?」

山田「資産性の話はいったんおいておくと、築20年くらいまでで探す人が多いですね。それを超えて買う人はあまり見かけません、これは年齢にもよりますが…例えば30歳で築40年のマンションを買おうとすると、先のことを考えちゃうんですが、60歳のときに築70年かぁと。あとはコミュニティの問題がありますね。今から入ってきてご近所付き合いが可能なのかと。」

のら「リノベ物件はどうでしょうか。」

山田「決してメジャーな動きではないですね。リフォーム代まで住宅ローンがセットで出るのは楽でいいのですが。築40年のマンションを売る人は苦戦しています、先程述べたように買う人がその先を考えてしまうので。」

最近増えている住宅ローンの相談とは

のら「FPとなると、住宅ローンの相談は多いと思いますが、どうでしょうか?」

山田「最近、団信系の相談は増えましたね。一昔前は死亡保障だけだったのですが、いまは3大疾病・7大疾病…最近は11大疾病というのも出てきています。種類が多くなって、この特約は付けたほうがいいのか?と悩む方は多いですね。売り手からすると武器があったほうがいいので、対象疾病数を増やしたい気持ちはわかるのですが」

のら「そういう疾病の特約についてはどのように答えるのでしょうか?」

山田「FPの視点からすると、他の商品で代替できるのか?という観点で入ったほうが良いかを決められます。ファイナルアンサーとして、がん特約があるなら付けたほうがいいです。がん保険を個別で入ろうとすると、がんに罹った時点で数百万円、死亡したら数千万円という商品はありますが、がんに罹ったら数千万円というのは異常に高いものとなります。これが逓減型とはいえ数千万円・数十年保証されるとなると、団信に付帯できるがん特約は非常にお得なんです。」

のら「あ、これのらえもんブログで以前に書いたかもしれません、この記事も山田さんのご協力を得たはずです。」

山田「思い出しました、1年間就業できない状態とは?というのを医者に電話をかけて聞いた覚えっがあります。話を戻してがんは今や早期発見すれば生存率が高い病気です。生存率が低いのであれば団信のみで良いです、死んじゃうから。でも生存率が高くなったはいいけど、障害が残る・働けないというリスクを考えた時、がんに罹ったら住宅ローンが消えるというのはその後の人生にとっても大きい。

要は入って困ってしまうかどうかなんです。がん特約は金利0.2%を多く払うことになりますが、これで生活が苦しくなるということはほとんどありません、数千円だから。いま30歳の人は35年間でがんに罹る率は1%くらいです。1%のくじを引いた時に困るかどうか、多くの方は生活が一変するんですよね。その際に住宅ローンが無くなるというのは精神的にも安定感につながります。もちろん自分は、がんにならない99%にかけるというのであれば無理にすすめるものでもありません。」

のら「いまは晩婚化で最初の住宅購入が40歳くらいの人も多いですから、40歳なら入ったらお得ですね。」

山田「間違いないです。」

住宅ローンの固定と変動、どちらが良いか相談されたら

山田「最後に。住宅ローンを固定で組む人が増えてきています、先日のニュースでは割合が2倍になったと聞きました。今後金利が上がるかもしれないって思う人は増えているということです。」

のら「固定と変動、どちらが良いか迷ってる相談が増えているんですね。」

山田「そうです。私がこの相談者の方の中でも投資をしている方ほど、変動にされて、余剰資金を投資の方に回されます。日銀の考え方は今ははっきり”金利は上げない”と言ってます。もちろん将来どうなるかは誰にもわかりませんが…

しかし、FPというのは中立な立場で、損得の観点も大事なのですがもっと大事なのは相談者が幸せに暮らせるかという視点を最も大切にします。変動金利で投資に回すほうが得ということはわかっても、将来不安のほうが大きい、投資はプラスもあればマイナスもありえます、そうした上げ下げを不安に感じる方はいらっしゃいます。お客様の考え方に寄り添って、安心できる暮らしを後押しするのがFPの考え方なんです。」

のら「損得を超えたところに人間の醍醐味がある、それは私宛に来るマンション購入相談と通じるところがありますね。山田さん、ぶっちゃけトークありがとうございました!」

山田「ありがとうございました。」

最後にお知らせ

今回の対談を記念して、ブログ「のらえもんキャンペーン」行います!
のらえもんブログもしくは住まいスタジアムの相談事例に掲載されてもよい、という方先着10名様までトップオブプロのFP相談を無償提供します。応募はこちらのフォームで「のらえもんキャンペーン適用」とお書きになるか、noraemon@wangantower.comまでメールくださいませ。

 

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