多数の戸数をさばく必要がある新築タワーマンションの販売期間は、期分け販売などもあり2〜3年におよびます。その間微妙な価格改定をすることはなく基本的には変わらないので(一部特殊事例がありますが)、長い販売期間中にエリア全体の魅力が上がって周辺の中古マンション価格が上がっていると、エリア内で売られている新築が魅力的に見えてくることがあります。
ブランズタワー豊洲がその好例だと思いました。
2019年夏の販売開始時、物件平均坪415万円という価格表をみて、新築プレミアムを含めても築10年の豊洲3丁目タワマンの成約値と比べると坪100万円以上違う事もあり、そこまでの差を正当化できるかな?というのが正直な感想でした。
ただ、いま告白させていただくと、上記の評価は2018年くらいの感覚を引きずっていました。先日、2020年6月末時点での豊洲2丁目3丁目エリアの中古タワーマンションの相場を再度チェックしたところ、力強く上がっているのを見て、現在の相場観では割高感が薄れてきています。
特にエリアNo1物件のアーバンドックパークシティ豊洲はA棟・B棟ともに坪350万円超え、豊洲3丁目のザ・豊洲タワーも坪330万円超。どちらも築12年で、これから大規模修繕工事を視野に入れたタワマンとなりますと、坪単価の差はほぼ正当化できるくらいまで縮まっています。
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狭域立地で考えても、ブランズタワー豊洲は人気の両タワーマンションに並ぶかそれ以上と評価できます。東西南北すべてクリアランスが確保された上、豊洲ぐるり公園と公開空地がシームレスに繋がりながら豊洲徒歩4分というのは、今後もえがたい立地条件でしょう。
それでいて、北東・北西向きであれば坪360万円くらいからある、そういった超大規模免震タワーマンションとなると、だんだんお買い得感すら思えてきています…この1年間、マンション価格は下がりませんでしたし、コロナによる緊急事態宣言後に需給が緩むかと思った湾岸中古需給は、むしろ逼迫して相場並みの価格は軒並み売れてしまった、買いたくても買いたい物件が無いという状況になってきました。
パークタワー勝どきを待っても予定価格はここより若干高いと容易に予想できますし、晴海フラッグの販売も止まったまま。豊洲エリアの魅力はららぽーと豊洲3の開業もあり住商業遊医がバランスよくミックスされた街として強化されています。改めて見ると魅力が増したなぁと思ったのですが、いかがでしょうか。
新規マンションの供給数のグラフも合わせて提示すると、より深い考察が出来ると思いますがいかがでしょうか。