残念なお知らせです。湾岸民の期待の星・羽田空港アクセス線が、オリンピックまでの暫定開業を断念しました。2024年開業を目指すとのこと。
「羽田空港アクセス線」、2020年東京五輪までの暫定開業を断念
フジテレビ系(FNN) 4月5日(日) 魚拓
JR東日本が、羽田空港と東京駅などを結ぶ「羽田空港アクセス線」について、2020年の東京オリンピックまでに、一部区間で暫定的に開業する計画を断念したことがわかった。「羽田空港アクセス線」構想は、休止中の貨物線などを使い、羽田空港と、東京駅や新宿駅などを乗り換えなしで結ぶ3つのルートを整備するもの。
(中略)
関係者によると、2024年の全面開業を目標とするという。
うーん、もともと2020年の開業も無理筋でした。JR東日本様には、この結果に落ち込まず、羽田空港アクセス線のとっかかりとして、りんかい線の買収をしていただいて、JR埼京線の終点をそのまま新木場までとしていただきたいですね。
羽田空港アクセス線は、工費3400億円との試算ですが、これ当然国・都の早期許認可はもちろん補助金も見込んだ数字となっています。んで、補助金をもらうには、それなりの理由が必要です。
国土交通省が今年取りまとめる「東京圏の新しい鉄道整備基本計画(次期答申)」に入れ込んでもらう必要があります(この辺に資料があります)。前回、第18号答申で、優先順位が高いと判断された路線は15年間ですべて実現していることから、ここに入れば実現へ大きく前進します。
東京都は、先月この基本計画への推薦状として、「広域交通ネットワーク計画の中間まとめについて」を作成しました。
この推薦状の中には、以下5つの路線が含まれています。
- 有楽町線延伸 豊洲~住吉間
- 都営地下鉄大江戸線延伸 光が丘~大泉学園町間
- 多摩都市モノレール 箱根ヶ崎方面延伸
- 多摩都市モノレール 町田方面延伸
- JR東日本羽田空港アクセス線
ただ、この羽田空港アクセス線は国の報告ではガン無視されていました。
「第7回 東京圏における今後の都市鉄道のあり方に関する小委員会 配付資料/空港アクセスのあり方について」
最後のページにさらっと:
首都圏空港への鉄道アクセスの課題への対応については、ソフト・ハード両面で取り組む必要がある。また、鉄道整備を行う際には、既存ストックの有効活用の観点から、まずは既設路線の改良で対応することとし、それでもなお、課題に適切に応えられない場合に新規路線の整備の検討を行うべきである。
と書いてあることから、まずは改良!というのが国土交通省の基本的考え方のようです。こう書かれていると、答申に載るのかも微妙です。この辺の綱引きもあり、JR東日本は「オリンピックに絡めれば最速で認可されるかも」という期待があったのでは?と推測します。
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