読んだ本とか

【書評】住宅ローンのしあわせな借り方、返し方

ファイナンシャルプランナーというお仕事は、単なる相談業務では食べていけない、というのが業界の常識と聞きます。そんな中、シェアーズカフェというFPのお店を開かれて業界の常識に挑戦されているのが、中嶋よしふみさん。その彼の著作です。彼のお店へ相談料を払って来店される方は、ほとんどが住宅を購入される方。中嶋さんも、住宅と住宅ローンへの向き合い方について一家言をお持ちです。

住宅ローンのしあわせな借り方、返し方 (日経DUALの本)
中嶋 よしふみ
日経BP
売り上げランキング: 135,368

ぶっちゃけ、世の中に流通しているほぼすべての住宅ローン指南本は、私の意見と合いません。

「なるべく頭金を入れるべく貯金をして」「できるだけ低金利で」「節約して繰り上げ返済に」「繰り上げ返済でこんなにお得に!」というような主張ばかりで辟易しています。
例:住宅ローンはこうして借りなさいの書評

中嶋さんの住宅ローンに対する、ご主張は違います。

  • 繰り上げ返済は急がなくていい、貯金を増やしてからでいい
  • 頭金を多く積むのは間違い。途中の繰り上げ返済でも代用できる
  • もし教育にお金をかけたいのであれば、きつくても奥様は退職しない方が良い

といったご主張は、私の感覚とフィットしますし、このような考え方が正しいと私も思います。

また、限界ギリギリの予算で家を買おうとする風潮(そして暗にそれを勧める住宅営業について)ことについても、「家を買うことより、安定した生活の方が大事」と諫められています。

ところどころ私と意見が違うところもあるのですが、それは「日本人全体を相手にした一般化した意見」と「都心や湾岸タワマンのような特殊な世界でしか通用しない意見」の違いでしかありません。私も日本全国で売られる書籍ならこう書くだろうな、と納得しています。

ということで、「これから住宅ローンを借りる人」が読むべき入門本として☆5つです。

 

住宅というのは、自分と家族の幸せを増加させるための商品ですし、住宅ローンはこれに付随した商品です。
車も、子供の教育も、国内海外旅行も、外食も、服飾も。すべては「自分と家族の幸せを増加させるための商品」です。

恋は盲目といいますか、しばしば「住宅を購入することが自己目的化」してしまう人を多く見ます。なぜだろう、と考えたのですが私の結論は、住宅が人生で買う最大の高額商品だからです。オレはこんなに大きな買い物ができたんだ、大人になったんだ・・・それを乗り越えることに、買ったときには自信と幸せを感じるものかもしれません。
ですが、幸せとはあくまでも多項式の解であって、自分が最大限買える住宅購入が、もしかして家族にとってはそれほど重要ではないかもしれない、ってことは頭の片隅に入れておいた方がいいかもしれませんね。そんな頭の体操にこの本をお供にどうぞ。

↓↓お仕事や取材の依頼はこちら↓↓
(所属先の株式会社新都市生活研究所のWebサイトへ飛びます)

↓↓消費者のためのマンション購入応援。住まいスタジアムとは↓↓

関連記事

  1. 読んだ本とか

    【書評】東京どこに住む? 住所格差と人生格差

    日本人はよっぽどのことがない限り、引越しをしません。日本人の生涯移動回…

  2. 読んだ本とか

    【書評】住宅ローンはこうして借りなさい 改訂5版(追記有)

    住宅ローンの金利低下が顕著です。最近のあまりの固定金利の下がりっぷりは…

  3. 読んだ本とか

    【書評】23区格差

    先日立ち寄った書店で話題の本の中に入っていたので紹介します。著者は…

  4. 読んだ本とか

    【書評】「マイホームの常識」にだまされるな!

    ホームインスペクション事務所・さくら事務所の長嶋修さんが書かれた本です…

  5. 損が少ないマンション購入

    東洋経済の不動産特集取材に協力しました

    週刊東洋経済2015年5月23日号「不動産・マンション バブルが来る!…

  6. 損が少ないマンション購入

    【書評】マンションは10年で買い替えなさい 人口減少時代の新・住宅すごろく

    本ブログでもたまにデータを利用させていただいている住まいサ〜フィン・沖…

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

マンションコミュニティ総研の所長になりました

のらえもんにお仕事や取材を依頼する!

未来予想オンラインサロンやってます!

お知らせ

過去の記事(ランダム)

カテゴリー

PAGE TOP