国土交通省が四半期毎に発表している地価LOOKレポートが発表されました。
都内全体で見ると微増傾向の地域が多いです。
湾岸地域は江東区豊洲の地価傾向が公開されています。
豊洲の総合評価は0%超~3%未満の微増傾向でした。震災後、しばらく下がりましたが、その後評価は反転して微増評価は8四半期連続となっています。
鑑定評価員のコメントを一部抜き出しますと
エンドユーザーのマンション需要は堅調に推移すると予測するものの、湾岸部においては、相当数のタワーマンションの供給が相次いで予定されている。大量供給を吸収しうるだけの需要は期待できるが、同時にかなりの供給戸数であることから、物件間の競合が激化することも見込まれるため、需要増が販売価格の大きな上昇をもたらすほど強いとは現時点では明言しがたい。
(中略)
建築費の高騰が強い懸念材料であり、価格への転嫁にも限界があること等に鑑みれば、地価上昇は急激なものとはならず、地価の将来動向は小幅の上昇基調と予想される。
ふむふむ、つまり需要はあるけど供給もかなりある(これは豊洲というよりも晴海有明を含んだこの辺一帯のことを意味していると考えます)ので、急激な価格上昇はなかなか起こりにくいということですね。
また「物件価格の上限」は決まっているので、建設費の上昇とともに土地の値段も上がってしまうと、物件価格が跳ね上がりプロジェクト全体の採算に関わる問題になってくるので土地の大幅上昇は難しいということでしょうか。
ちなみに、鑑定評価員の評価を抜き出しますと
土地の取引価格:やや上昇
取引利回り:賃料水準は横ばいなので下落
中古タワーマンション価格:やや上昇
という評価でした。
オリンピック後の湾岸相場について、私の考えは「新築マンションの先高感について」と「新築優位の時代が終わり、中古優位の時代が始まる」で述べていますので、ご興味あればこちらも参照ください。
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