多摩NTや千葉NTの行く末を見て、湾岸も一緒?てなメールが来たので少しコラム的に考えました。
ちなみに「高齢化が進む多摩NT」的なとらえ方をよくされますが、バス便地域と駅前地域はだいぶ事情が違って、駅前地域なら建て替えの話もあって需要もあります。例えば、ブリリア多摩ニュータウンのような建替事業は入居開始前に売切れたりします。
クローズアップ現代等で「ニュータウンの高齢化問題」が取り上げられます。住民の新陳代謝が進まず、生まれ育った子供たちは他の地域への移動を選んで、子育てが終わった夫婦がずっと住んでいる。そうすると需要の減衰に伴い、各種サービスが止まりはじめ、住民は働いてないので動くに動けない、よって継続性が担保出来ない、まぁそんな感じです。
分譲された当時は土地の値段が高騰したため、一部を除いて郊外で駅から遠いところに開発→入居が進んだため住み替え需要もあまり期待できません。
更に初期のニュータウンは一斉に同一世代が入居したために、年齢構成に偏りが生じたため、いっきょに高齢化が進む問題が起こりました。この反省から稲城地区等、多摩ニュータウン後期の開発では、それなりにゆっくりとした開発がされています。
まとめると:
1:都心から20km~程度離れた郊外で
2:同世代が一斉入居したため、年齢構成が均一化し
3:利便性があまりよくないので、住み替え需要がない
以上、3点が揃うと、ニュータウン問題が発生することになります。
ひるがえって、私のブログで取り上げている地域、江東区と中央区の湾岸地域はどうなのか。
見て分かる通り、湾岸地域は都心への距離が絶対的に近い利点があります。直線距離で2km~5km。有楽町線という大動脈もあります。
更に、外食集積ゾーンとわざわざ囲った地域では、郊外にありがちな画一的なファストフード的外食産業ではなく、世界的に見てもレベルが高い外食集積があり、地理的に近いことから気軽に楽しむことができます。湾岸地域に他から移り住めるほどの収入を持った層なら、社会的分業の利点を活かして、職場が近いことによる時間の有利と食の楽しみを存分に享受することができます。
以上二点において、豊洲は絶対的に有利です。あとは住む人の新陳代謝がなされると更に良いと思います。晴海は有楽町線がありませんが、都心への近さは更に有利になるのでこちらも懸念はありません。
東雲(キャナルコート)は、豊洲晴海に比べれば少し遠いですが、有楽町線で7分で都心についてしまう近さが武器です。
この図でいえば、有明と新豊洲、特に有明が不利なのがわかります。
有明にはりんかい線という大動脈がありますが料金が高いです。また都心方向ではなく、わざわざ移動距離がある渋谷新宿方面に向かってしまいます。もちろん20分で渋谷に付き、現状混雑もないのでかなり利便性は高いんですけど。
といっても郊外NT等、他の地域に比べれば都心5kmという距離分、随分マシではないでしょうか。図で言えば、重要なのは都心への縦のラインの公共交通機関、BRTなり地下鉄なりが通れば、この不利も緩和されます。
あんまりオチはありません。
今年一月に書いたコラム:「住まい選びは最終的にパッションである」もご覧ください。
勉強になりました。
1,2,3の条件が当てはまってる
武蔵小杉はNT化しそうな気がしなくもないです。
マンションに限って言えばのらえもんさんの言う通り。
問題は、UR賃貸。親族間譲渡を厳しく制限しているため、
芋づる式に高齢化が進んでいます。
二極化がある程度進んだところで、晴海のようにURを巻き込んだ
再開発が行われていくんでしょうね。
あ、その意味でもこの辺は先進地域なのか。逆に納得。
有明はこの中でも一番リゾート感、広々感が強いです。過疎感、疎外感と背中合わせですが、この生活臭の無さを都心からこの距離で享受できるのは、好きな人も多いと思います。そして台場が近い、新橋も行きやすい、羽田も好アクセスですので、ビジネスパーソンにもウケが良いと思います。
あと、オタクにも・・・笑
有明は開放感(何も無さ)がありますが、むしろ現状リゾート感がないですよ。地域にはリゾート感がないのでマンション内でリゾート感を出すしかないのが有明のマンションである気がしています。
台場と合わせ技って言う事でひとつ。そもそも「感」ですから。ここに挙がっている他の地域よりあるでしょう?