マンションブロガーが答える

マンションや戸建を買いたいけど、どの不動産屋に行けばいいの?マンションブロガーのらえもんが考える。

再びの緊急事態宣言下ということで、東京を見渡すとかなりの企業でリモートワーク体制への移行がバタバタ始まっています。
私への相談メールを見ると、夫婦共働き、常時双方リモートになって、「家でも買うか…」と話をする夫婦が増えています。子供がまだいない若いカップルですと、賃貸でも1LDKなどで、リモート作業場所はふたりともダイニングテーブル。会議スケジュールがお互い被ったりすると、一人はベッドで座りながら行うなど、せめてもう一部屋あったらいいのにな、と考えてしまいますものね。同じような悩みを会社の後輩からも聞きました。

さて、マンションブロガー・のらえもんに対して、右も左も分からない状態の初心者から、こんな質問をいただきました。

マンション購入を検討し始めた初心者です。
初歩的な質問として、購入を検討するに際し、どの辺りの不動産業者から話を始めるべきなのでしょうか?

ふむ、経験者には当たり前のことですが、たしかにこちらのブログに初歩の初歩的なコンテンツはなかったですね。
ちょっと視線を拡大して「家を買いたいとき、どこの不動産屋に相談へ行けばよいのか」というテーマで書きましょう!

家探し最初のステップ

一口に家の購入と言っても細分化されるはずです。それぞれ行くべき場所が違います。

新築住宅の場合:
1:新築マンション
2:新築戸建て(建売)
3:注文住宅
4:コーポラティブハウス

中古住宅の場合:
5:中古マンション
6:中古戸建て

1:新築マンションの買い方

東京ですと一番本命のパターンですね。これは簡単です。とりあえず、自分が買いたいエリアのモデルルームへ資料請求して気に入ったら問い合わせて行ってみましょう。予約せずにモデルルームに行くのは最近ですとあまり歓迎されません。基本的には事前に予約するのがベターです。通りかかってみて気になって…で通してくれる場合もありますが、担当販売員の空きがない場合待たされたり後日となったりします。特に、コロナ禍の中では、モデルルーム側もピリピリしていますので、事前予約しないと入れないことも多いのです。

ブランズタワー豊洲のモデルルーム

新築マンションのモデルルームは、特定の物件を売るための場所です。このため、他の新築/中古マンションを紹介されることはありません。ただし最近は事情も変わってきて、デベロッパーの物件をまとめて販売する「総合マンションギャラリー」制度を採用するところも増えてきました。有名どころでは住友不動産が原則この方式をとっています。「シティテラス○○」「シティタワー○○」というマンションを紹介してくれます。

住友不動産は一か所で複数の自社物件を紹介できる総合マンションギャラリー制度を導入。立地や規格によって仕様をあまり変えないポリシーなのでこれができる。

モデルルームは基本的に楽しい空間に仕上がっています。住宅を売るというのは、夢を売ることと一緒。入りにくい・親しみにくいようなモデルルームは設計をミスしています。見ていてわくわくするような仕掛けやコンセプトムービー、模型などを見ると、モデルルーム巡りにハマってしまう人が多いのもうなづけます。

ザ・パークハウス新浦安マリンヴィラのコンセプトムービーシアター。普通は暗い部屋のシアター形式だが、ここはあえてニューノーマルの新しい4面リビングに仕上げてきました。大規模物件は、こういうお金のかかったエンタメを無料で楽しめる。

最近ですと、長期間拘束されて無理やり買わされる、しつこく電話される。という心配は必要なくなりました。昔のような悪質な業者はほぼいません。少なくともリーマンショック後訪問したマンションの中では、不快な経験をしたことは一度も経験がありません。コンプライアンスが重視される世の中ですから、売り手側も慎重になっていますので、気にせずにガンガン見学していきましょう。

参考見学でも行っていいの?失礼じゃないの?と心配される方は、元大手で販売所長まで経験されたマンションウナギさんのこちらのエントリをご覧ください。

買う気が無いのに、モデルルーム行ってもいいの??

Twitterで「買う気が無いのにモデルルームに行くのは善か?悪か?」という話が盛り上がっていたので、某財閥系デベで新築マンションの販売所長をしていた私が当時どう思っていたか書きます。

結論としては、大歓迎です!!
-湾ナビコラム

新築マンションのメリットとしては、買い方がわかりやすい、ファミリー向けなら最大公約数の万人受けを目指している物件が多く、その後の資産価値が読みやすいことが挙げられます。デメリットは、注文住宅に比べると自由度はそこまで高くない、立地はいま供給がある場所からしか選べない、維持費は比較的高い。などがあります。

2:新築戸建て(建売)の買い方

新築戸建ては、自分で建てる場合(注文住宅)と、最初から新築住戸が建っているものを買う場合(建売)に別れます。建売の場合は、まとまった土地を大規模分譲として開発し、販売センターが作られる場所に自分で訪問することや、都内の古家や駐車場跡地に新しく作られた建売住宅など、規模は様々です。

大規模分譲住宅地は、まとまった空き地が必要ですので、未利用地もしくは何かの跡地利用となります。交通利便性は劣ることが多いでしょうけど、街並みのコンセプトが整っていますから、美しい場所に住めるメリットがありますよね。

東京森都心多摩ニュータウン東山 公式Webページより。681戸の超大規模分譲住宅地。

逆に都内にポツンとたつ新築建売戸建ては、3階建て狭小戸建てが多いですね。こういう住宅は、ポータルサイトや街の看板などで発見して見学→購入検討となります。


建売を探すときには、地場の不動産会社を訪問したほうが良いと、ご意見いただきました!

なお建売のメリットは、注文住宅ほどの煩わしさはなく、またローコスト住宅であればマンションに比べて価格が安く、維持費も安くできます。デメリットは注文住宅のような自由さはないこと、規格化されていないためマンションに比べて資産性が劣ることですね。

3:注文住宅

ザ・ロマンの塊、注文住宅。
土地を持っていれば、工務店に頼んだり大手ハウスメーカーに依頼したりして、自分好みの住宅を建てることができます。土地を購入してからの注文住宅もパターンとしてはありますが、「建築条件付き宅地分譲」を買うと建築依頼先は決まってしまいます。この条件がない土地を購入してからの注文住宅というルートもありますが、かなりハードですね。

一番メジャーなはじめの一歩としては、「住宅展示場」に行くことですね。ここでは、ハウスメーカーさんがそれぞれ夢の住宅をつくっているので、訪問するだけで楽しいですよ!そこから土地の情報をもらうということもできます。

スマートハウジング豊洲まちなみ公園

なお、住宅展示場もあらかじめ「家は欲しいと思っていますが、まだ計画は具体的ではないです。参考で今日は見るだけさせてもらえませんか?」といえば、喜んで見せてもらえます!

注文住宅の最大のメリットは、設計の自由さです。誰もが一度は憧れる「オレ(私)の城」という夢がかないます。デメリットは建売に比べてコストが高く、何度も打ち合わせる必要があることから、住むまでの時間がかなりかかるということです。

4:コーポラティブハウス

注文住宅と新築マンションの中間が、コーポラティブハウスです。

  • マンションは一人で作れない。企画運営する不動産会社が企画するコーポラティブハウスに賛同する人を集めて、建設組合を作ります。
  • この建設組合がコーポラティブハウスの設計や施工を発注します。
  • 自分の持ち分である専有部空間は自由設計になっています。こちらについてはお仕着せではなく、自由に選ぶことができます。

注文住宅の場合は、土地と土地の間にはクリアランスが必要ですが、コーポラティブハウスは集合住宅のため、土地の利用効率は良くなります。また新築マンションと違い、標準仕様に縛られることはないので、自分の空間については自由設計が可能です。

ただし、デメリットも存在します。新築マンションに比べて資産性は劣り、注文住宅に比べて自由度は下がります。
ひところよりも見無くなったのですが、用地取得や採算性が厳しいのかもですね
↑コーポラティブハウスが2021年の今ほぼ絶滅したのはマーケットがダウンサイドに入ったときのビジネスだからだ、と聞きました。確かに事業者側から見ると、用地仕入れからのスピードが遅くて付加価値をじっくり付けていくスタイルは、今のような加熱したマーケット状況だと厳しいみたいですね。

5:中古住宅(マンション、戸建て)

中古マンションも中古戸建も、買う先は一緒です。どちらも不動産仲介店から購入します。

どのように探せばよいのか、ですが「物件から選ぶ」か「エリアで選ぶ」かで変わるでしょう。物件から選ぶ場合は、LIFULL HOME’SやSUUMOなどポータルサイトから様々な検索を駆使して候補物件を洗い出し、問い合わせをすることになります。

「今住んでいる近くで」「実家の近くで」「憧れのあるあのエリアで」という要望であれば、そのエリアの駅に行き、大手不動産仲介店を訪問するのが良いでしょう。ただし、物件問い合わせと違って、行ったからといってすぐに見学できるものではありません。鍵の用意ができていない場合、売主がまだ居住中で事前にスケジュール調整をしないといけない場合など様々あるからです。

どちらにしても、いきなり来店よりも電話や問い合わせをして調整をしたうえで行く方が時間は有効に使えます。

メリットは、新築マンションや新築建売と違って、いまの場価格で買えるということです。不動産に掘り出し物物件は極端に少ないのですが、中古の場合今の価格で買えますから高値つかみというのはしにくいです。仲介手数料を払わないといけない、税制が新築優遇で中古はその点不利というのがデメリットです。また、特に中古戸建てについては、施工状態が千差万別のため、家の状態を調べてから購入する方が良いでしょう(ホームインスペクション)。

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ということで、初心者向けの解説記事を書いてみました。みなさんの家探しの第一歩の助けとなれば幸いです!
なお、マンションブロガーのらえもんは「住まいスタジアム」という、ファイナンシャルプランニングと住まい探しを組み合わせたサービスをプロデュースしています!これは私が最初にマンションを買いたかった時に欲しかったサービスを実現したものです。どの物件を選ぶべきか迷っている方や、何をしてよいかわからない方。本当にこの金額の物件を購入して将来的に大丈夫かなどを総合的に相談できます!

先日、Clubhouseでダベっていたら、立て続けにお二方の住まいスタジアム利用者とお話することができました。どちらも満足度は高くて本当に良かったです!

 

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