ブリリアタワー有明ミッドクロス(BrilliaTower 有明 MID CROSS)訪問記 その3です。最後に維持費と周辺新築相場、そして総評をお伝えします。
維持費
管理費は平米あたり432円(!!)、修繕積立金は平米105円でした。最近の管理費の高騰は激しいですね。震災前タワーマンションの管理費は、駐車場が世帯の7割・8割で設定されていて、それが80%以上埋まる前提で管理費が組まれることが多いようです。しかし、車を持たないライフスタイルの広まりとともに、駐車場の付帯率は徐々に下がってきており、本物件も総戸数300戸に対して駐車場は152台と約50%にとどまっています。
管理費はこのあたりで一番高い物件となりますが、これは300戸内廊下という規模が管理費を高くしている要因です。監視カメラ付きの防災センターに24時間勤務の警備員を2人以上詰める義務が付きます。戸数割りですから、どうしても割高になりますね。
近隣でもシティタワーズ東京ベイやブランズタワー豊洲といった超大規模マンションも管理費平米400円近い水準になってきており、300戸という規模ではこの金額も仕方がないのかな…と結果論的には思ってしまいました。
画像出典:ブリリアタワー有明ミッドクロス公式Webページ
それなら、近隣中古の大規模の方がいい?
平米100円の差って専有面積70平米だと月額7000円。年間に直すと8.4万円。10年で100万円未満ですから、もうちょっと管理費は頑張ってほしいとは思います。
将来を考えるとどうでしょう?現在サービスの割に安い管理費になっているマンションは、駐車場の付帯率が高く、このスペースが埋まること前提で管理費が組まれています。今後車を持たない人が増えていきますが、立体駐車場の維持費は車の有無に関わらずかかり続けます。10年後を考えると、いま駐車場収益によって管理費が抑えられている既存のマンションも駐車場契約率が想定を大きく下回る事態になると、そのうち管理費はこのマンションに追いついてくると予想します。いま高いか、10年後高いか、その違いかな。
周辺相場
周辺の現在販売している大規模新築マンションの相場とブリリアタワー有明ミッドクロスを比較してみましょう。パークタワー晴海とドゥ・トゥールは販売末期ということで入れませんでした。
ブリリアタワー有明ミッドクロス 周辺大規模新築マンション一覧:
周辺での選択肢となると、この8つだと思われます。住友不動産のマンション、シティタワーズ東京ベイとベイサイドタワー晴海については、”時価”ですので、昨年秋に売り出された販売価格を調べて、その平均取らせていただきました。@は坪単価です。
①シティタワーズ東京ベイ @357(2019/10~)
②プレミスト有明ガーデンズ @297
③プラウドシティ東雲キャナルマークス @331
④ブランズタワー豊洲 @422
⑤ベイサイドタワー晴海 @354(2019/9/26~)
⑥HARUMI FLAG SEA VILLAGE @304
⑦HARUMI FLAG PARK VILLAGE @295
⑧HARUMI FLAG SUN VILLAGE @300弱予定
ブリリアタワー有明ミッドクロスが@350だとすると、シティタワーズ東京ベイ(EAST)とほぼ同価格帯となります。性格的に一番近いのは実はどこの駅からも遠くて、維持費もそれなりにかかるHARUMI FLAGだと思うんですが、このマンションは板状です。それにしてもこう並べてみると、高層階はちょっとチャレンジ価格じゃないでしょうかね。お台場砂浜ビューはとても気持ちがいいんですが。
総評
前回述べた通り、この物件のストロングポイントは4つです。
「眺望が良い」「お台場に近い」「内廊下免震」「有明西学園校区」
もうひとつ挙げるとすれば「間取りがワイドスパンで比較的良い」でしょうか。
裏を返せば、それだけなのです。同じブリリアシリーズであり兄弟ともいえる、BMA・BASの2大マンションと比較すると、立地・規模・共用施設でかなり劣ります。もちろんこの2つのマンションは築10年前後の中古ですから、新築マンションであるここはまた違うジャンルではあります。しかし、低層階ならともかく高層階の値段は、ライバルであるシティタワーズ東京ベイやベイサイドタワー晴海と同水準かそれより上なのです。。。もちろん、お台場に近い以外の要素はこの2マンションの立地の方が良いでしょう。
また、交通面でもBRTを推したいところですが、Webでもムービーでもさほど触れられていません。最寄りの有明テニスの森停留所(仮)まで10分かかってしまうからだと思われます。ブランズタワー豊洲(特に高層階)はその値段から永住向けマンションでしたが、このブリリアタワー有明ミッドクロスも、買ったら基本ホールド、ずっと住むための永住向けマンションと言えるでしょう。
最後になりますが、本物件は戦略的に低層階と高層階の価格に差を付けています。同じチャレンジをした「プライムパークス品川シーサイド ザ・タワー」は低層階に申し込みが集中してしまい、高層階の販売がしばらく進みませんでした。プライムパークス品川シーサイドよりも本物件の高層階眺望は価値が高いとは思いますが、ここまで差を付けてしまうと似たような現象が起こるのではないか、と価格表を見て思いました。
販売初期から訪問してイベントに参加すると、優遇倍率が付くそうです。低層階や中層階で視界がひらけた階などの住戸狙いなら早めに資料請求からの見学予約をして、優遇倍率をゲットしたほうが良いでしょう。
画像出典:ブリリアタワー有明ミッドクロス公式Webページ
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