「東京湾のタワーマンション?あんなのやめたほうがいい、こっち(世田谷区)のマンションにしなよ。」
2009年、私は久しぶりに再開した友人が奥さんと世田谷区のマンションを買ったと聞いて、ケーキを買って友人の新居に遊びに行った時のことです。友人にはまだ、我々もマンションを買っていると言えておらず、このマンションいいね、僕はいま湾岸タワマン考えているんだよね〜と話を振ったところ、いきなりこう言われたのを思い出します。
私は苦笑しながらコーヒーカップを丁寧に置きました。
「川向う、っていうのかな。僕も妻も地元(世田谷区)がこっちだけど、友人はほとんどこの辺に買う。まぁ親も近いからね。のらちゃんは実家が郊外だっけ?東京に買うならここは環境が良いよ〜」
そのとおり。私は実家が首都圏郊外で妻は地方出身の組み合わせ。そして世田谷はどちらの家からも遠い。まだ空港が近いだけ湾岸のほうが近い。とりあえず、一通り友人のマンションを褒めておいて、その場は切り抜けたのでした。
ーーーーー
“湾岸のタワーマンションを買う人は、地方出身者が多い。東京に元々住んでいる人は、あんなところを買わない。”多少の蔑視的意味を添えて、このように雑誌やネット記事では書かれることが多いです(紙面で盛んに言ってるのはマンションジャーナリストを自称する某氏であることが多いのですが)。しかし、湾岸タワーマンションの出身構成という統計発表はありませんでした。
ということでTwitterでアンケートを取ってみました。
「湾岸タワーマンションにお住まいの方にお聞きします。生まれ育った地域はどこですか?」合計1,042票の投票をいただきました。ありがとうございました。
実感している予想より、江東五区の割合はちょっと少ないなと。江東五区がある意味地元需要、あとは外から引っ張ってきた、ともいえるからです。
この割合が多いか少ないのか。2016年社会保障・人口問題基本調査第8回人口移動調査によれば、東京都に現在住んでいる人の中で東京生まれは54.4%、逆に東京以外で生まれた人は45.6%となります。上記のアンケート結果を見れば、東京2:地方(郊外含)8ですので明らかに多いです。
地方出身者が湾岸エリアを選ぶ理由としては:
- 守るべき実家が無く、利便性やコスパを考えて住む場所を選ぶことができる
- 土地に対する先入観がない
- 実家を頼れないので、職場になるべく近い場所に住みたい
- 東京で買う場所を選べるのだとしたら、同じ値段でもキラキラした場所に住みたい
が考えられるでしょう。羽田や成田にもかなり出やすく、首都高速にも近いため、飛行機や車での移動も楽です。
他から来たから土地に縛られていない。なるべく合理的な考え方をしたい。そういう人たちが集まる街です。東京への入植民が集まる街、それでいいじゃないですか。いま豊洲公園ではしゃいで遊ぶ二代目達は、数十年後にどんなところを住まいとして選ぶのか、私はそちらのほうが興味あります。
P.S.
なお、冒頭のエピソードの友人は、お爺さんの代で世田谷に来たそうです。結局、自分の家系がいつ東京に来るか、その時代時代で最適解があるんじゃないですか。そう感じますけど。
湾岸民の出身アンケート結果を交え、興味深い記事を有難うございます。わたしは、丁度この記事の世田谷のご友人のような立場でしたが、湾岸タワマン住みやすいです。過疎化した地方に巣食うような古い因習なく、新しい合理的な人間関係を築こうとする住民と緩く繋がって、都心に近く便利で快適な生活を送ってます。世田谷実家までも小一時間ですから、よく行きますけどね。
同感です!
世田谷のどこよ?広すぎる
ゴミで埋め立てた夢の島湾岸。
統計を取ること自体がくだらない。
買った人はそこが良いと思って買ってるんだから
それで良いでしょ。
あんたみたいに評価する人がいるから
勝ち負けの価値観が生まれる。
自分の価値観、もしくは第三者と比べよう
としてる人間がいること、それが煩わしい。