しばらくお休みを頂いている間に、こんなお問い合わせが私のメール宛に届きました。
相談もしくは質問は、購入売却の相談はこちらから、その他の質問等はこちらから受け付けています。空き時間にお答えするため、最大一週間程度返信に時間がかかる場合があります(どうしてもすぐにほしい場合はその旨も書いてください)。なお相談事例は、ご連絡の上このブログで公開する場合があります。もちろん、秘密は守りますし、プライベートなことを他で書いたり公開することはありません。
のらえもんさん、Aと申します。いつもブログを読んでいます。
こちらの記事を読みました。
日本はすでに景気後退局面に入っている 「アベノミクスで戦後最長景気」は不発に
https://toyokeizai.net/articles/-/270011
いま、子供が小学生に上る前に、○○エリアの新築マンションを契約しようか悩んでおります。しかし、この記事を見て不安になりました。
マンションがバブル期を超えて高いとされている今、あえて購入するよりも待つほうがいいのではないかと。
のらえもんさんはどうお考えてしょうか?できれば背中を押してください。
そうですね。いま、マンションが高い高いっていろんな雑誌や新聞で言われていますもんね。
しかも景気がこの先後退して、失職したら35年の住宅ローンを返せなくなるのではないか。そもそも35年後も自分の収入は安定しているのだろうか。本当に返していけるのか。いろいろ考えると相当不安になりますよね。そもそも、新築マンションって今も昔もかなり背伸びして買うような値段に設計されているので、契約に進むお父さんは、大なり小なりこの不安と戦っています。
住宅は家族の幸せのために買うもの
そもそも、Aさんは何のために住宅を購入されるのでしょうか?それは、「小学生に上がる歳になる前にお子さんの環境をある程度固定化させてあげたい」「できれば新築のマンションで気持ちいい、いい暮らしをしたい」「いい暮らしをさせてあげたい」という思いからマンションのモデルルームに行かれたのではないでしょうか。
ご自身が不安でどうしようもなくなるなら、もちろん住宅購入はやめたほうがいいですし、別に賃貸だっていいはずです。それにこれから空き家は増えていきますから、一生賃貸でもまぁなんとかなるでしょう。
分譲マンションの購入は、一定期間場所に縛られることかわりに、たいていの賃貸住宅よりクオリティが良いものが手に入ります。
待てば安く買えるのか
歴史的にマンションが今は高いから待つ、と行動して報われたことはバブル期くらいしかありません。
統計を見る限りでは、あの壊滅的にみえたリーマンショック期の後ですら、その後の下げは限定的です。当時アウトレットマンションとして激しく値下げして販売されたマンションは、大量の売れ残りを抱えたデベロッパー達が別会社にバルクで卸したものだったり、赤字でもたたき売りして現金を確保しないと会社が持たなかった物件で、そういったものは安く買えましたが、現在ではちょっとでも販売不振になると投げ売りしないと生き残れないデベロッパーは消えてしまい、潤沢な資金を持つ財閥系デベロッパーが寡占状態になっています。
そうなると、景気後退期の投げ売りも期待できません。
データを見る限りでは、金利が低いうちに支払えるならさっさと買ってしまったほうが、家族と一緒に過ごせる時間が長くなり、幸せになるのではないかと考えます。35年後も支払えるのか心配する暇があったら、今の会社以外でも同額以上の稼ぎで転職できるように自分に投資する方が前向きです。
新築マンション平均価格と単価の推移データ(2000年~2018年)
どうしても、「高くなった価格」で買いたくない人は
日本の新築マンション価格は金利を低くするアベノミクス政策により、”釣り上げられ”ましたが、実は戸建てに関しては変わっていないというデータもあります(ここ1~2年は建築単価が上昇しましたが、マンションと比べればその差はわずかです)。実際、マンションが高すぎて買えないという場所でも、戸建てだとさほど変わっていなかったりも。
ただし、注意していただきたいのは、最近の建売住宅は経済性が優先された3階建て狭小間取りが多いことです。上下階への移動を区にしないならこのような選択肢も十分にありだと思いますが、マンションとは全く別の世界ですので、気持ちを切り替えて探しましょうね。
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