プライムパークス品川シーサイド ザ・タワー モデルルーム訪問 その1 その2 からの続きです、今回は維持費と総評です。
維持費
モデルルームでの一場面。奥で青く光るのが「ザ・タワー」、手前で緑に光るのが「ザ・レジデンス」
管理費は平米あたり262円、修繕積立金は102円となりました。タワーマンションとしては標準的な価格帯、、、というより住戸価格を考えるとかなり安い方といえるでしょう。近年の分譲物件でこれを下回る価格設定の湾岸タワーは勝どき ザ・タワーの244円くらいしか知りません。坪単価・総額が上がると、サービスの質を求める顧客が集まってくるため、管理費は上昇傾向となります。キャピタルゲートタワー、パークシティ中央湊、ティアロレジデンス、すべて水物施設が無いのに管理費は平米300円を超えています。もちろん、サービスは同等でも共用部分の施設維持にかかる費用が少なく済めば、管理費は安く上がります。
駐車場付帯率は244台/817戸の30%。東京都集合住宅の基準が30%なのでギリギリ削ってきました。この立地なら駐車場はいらないという判断なのでしょう、代わりにカーシェアリングが棟内に3台用意されています。
車があるとなお便利な場所かとは思いますが、近年駐車場があまる傾向にあるので、そちらに配慮したということでしょう。
総評
本物件すぐ近くのクレストタワー品川シーサイドの平均坪単価が278.1万円、”竣工2008年”ながらも、こちらはまだ”売り残し”住戸を現在の相場を反映したお値段で販売中であります、物件概要だけしかわかりませんが、販売中在庫は坪330万円付近でした。その他、本物件そばの比較物件といえば、兄弟物件である「ザ・レジデンス」と、すぐ目の前に建つ「グランドメゾン品川シーサイドの杜」のふたつのみ。どちらも2017年に販売されますが、いずれも長谷工の板状マンションでして、比較対象とするにはちょっとだけ違うかな、と思います。
お隣天王洲アイルに目を向けると、ラグナタワー(2005年)の中古が坪260~280万円くらいで販売されていますので、築年数の減価分を考えてもいまの相場バランスとあっているのかなーと感じます。
長谷工さんはタワーマンションがあまり得意でないのか、間取りなどを細かく見るとつっこみたい気持ちもでてくるのですが、あまりいうのも野暮でしょう。もしクロノ/ティアロ並みのスペックで出したとしたら10%くらい単価が上がってしまったかもしれません。ただ、高さ100m・容積590%という制限の中では、コストをかけたとしても柱をすべて外出しして、スパンを広く取れたかといえば、、、難しいでしょうね。
最後に、南高層で坪350・北/東のお見合い低層で坪250以下という価格の付け方をどう考えるか、ですが。
本エントリの画像出典:プライムパークス品川シーサイド ザ・タワー公式Webページより
最近の中古相場の傾向として
・単純な階数プレミアムは縮小しつつある
・眺望プレミアムは引き続きある
の2点が観測できます。つまり、眺望が上層と下層で差があまり無いなら、階数が下でも上でも中古の成約価格にはあまり影響が無いので階数プレミアムは縮小し、眺望が優れた方角は、プレミアムがついたまま取引されています。本物件の眺望は、他の湾岸タワーが主力とする東・北向き、つまり東京湾レインボーブリッジや都心方向は塞がれてしまっているので、棟内の相対的な位置関係においての価格差であり、エリアを広く見たときはまた違うだろうな、という感想です。
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