プラウドタワー東雲キャナルコート訪問 その1の続きです。
価格:
プラウドタワー東雲第二期価格表・高層階 (クリックで拡大)
49・50Fのプレミアムフロアは省略しました。
お部屋の間取りは21階から上、3~20階と大きく二つに分かれます。
全体として75~85㎡のファミリー向け3LDKが中心です。
坪単価は21階から上が@225~260で平均@235。
3~20階が@200~240で平均@220くらいです。
全体としては@230程度の印象です。
高層フロアになればなるほど高くなるのがタワーマンションですが、
坪単価の上昇幅極端に少なく、震災後の高層に対する疑問を反映した価格構成となってます。
以前のエントリで書いた湾岸タワーと比べますと平均平米数が20㎡くらい違い、
総額1000万円ほど価格差はあります。
しかし、特に割安に設定された南西面と同じ階数で比較すると坪単価的にたいした違いはありません。
価格表を眺めていると西北西>南東≧南西と評価されているのがわかります。
西北西は他の向きに比べ5%程度の眺望プレミアム。
角部屋プレミアムは南西面Bd/Bd’-80で5~8%付いてます。そのほかは誤差の範囲です。
第一期で運河向き低層南東Bc-70とBb-80が瞬殺。
買いやすい貸しやすい60平米台は低層階にしかありませんが、
坪単価的に割高なんで今回はパスしたほうが懸命。
ただし、60平米台はPER値がよいので、
転勤多く&総額を安く済ませたい&一人っ子世帯でキャナルコート内を検討している人は考慮に入れてもいいかもしれません。
特筆すべきは南東向きは高層になっても値上がり幅が少ないことです。
Cb-80列など10万円づつしか値上がりしません。
結果として「21Fと40Fで坪単価差が10万円もない」現象が起きることになります。
40Fでも@230以下と破格なので高いところに住みたかったらこちらがよいでしょう
(広さがあるので5000後半しますけどね。)
南東は前回のエントリで述べたように辰巳団地が目だつ中層階21~30Fくらいまでは
当ブログはオススメしません。
一方、日当たり重視の南西面も中住戸は30Fより上は上昇幅が小さくなります。
30Fくらいになると目の前の公団が目立ちません。
低層に目を向けると、
@200を切る価格は西北西2Fだけ。
南東Ba-75が売れ残ってますが、他の2つに比べて間取りのイマイチ差で人気薄となったのでしょう。
次に人気が出るのはBa-75と考えます。(この予想は外れました)
黄色は次期以降売り出しとなっていますが、
競争を避けるため強い希望があれば順次放出していくようです。
商談コーナーはいっぱいで担当者の鼻息は荒く、
それほど時間がかからず売り切れるだろうなという感想を持ちました。
PER:
これをブログに載せるか、正直迷いました。
あくまで参考値・推定値として捕らえてください。
黄色部分は価格未定ですが、上下階からの推測値です。
営業さんが持ってきた予想賃料を必死にメモしまして、書き損じがない前提で述べますと
高層になるほど賃料は上昇、価格はあまりかわらないので
「高層階ほどPERがよい」という結論になりました。C-75の48階は15.6と、周辺中古マンション並み。
転勤がある人はPER表も参考にしてください。
総評:
震災前の価値観に立てば、とにかく高層階が割安です。
周りの中古相場から見ても割安と評価ができるとおもいます。
さりとて、価格破壊というほどのものでもなく、その辺のさじ加減はやはり野村不動産の
したたかさが感じられるなぁと思います。
もし震災前にこの価格で出ていたなら、今頃8割くらいの契約率だったのではないでしょうか。
直接の競争相手は、晴海クロノレジデンスと湾岸タワーレックスガーデンになると思いますが
晴海クロノレジデンスに対しては、生活利便性・価格の割安さで勝っており
レックスガーデンに対しては、ほぼ同じ坪単価ながら相対的なグレード感で勝っています。
ただ広めの部屋が多く総額5000万円以上がほとんどなので、日本の人口割合からすると
上位10%程度を相手にする物件です。
このマンションをオススメする購買層
・30台後半~ 年収900万超のアッパー層でファミリーマンションを探す方
・東雲キャナルの雰囲気が好きな人
・大手町丸の内方面にチャリ通考える人
・買い物は宅配よりもイオン派
強み
・プラウドというブランド
・東雲キャナル内最後の分譲マンション
・自走式駐車場
・大林組施工(ただし耐震)
・高層階がとにかく割安
・豊洲や晴海に比べ割安
・ビーコンタワーに比べ割安
・オール電化(今後不透明だけど)
弱み
辰巳駅徒歩11分
52階建なのに耐震
西北西以外、高層マンションなのに特筆した眺望はない
3.11で液状化した土地(しかし対策はしたはずです)
詳細な分析ありがとうございます。
大変参考になります。
自分は南東の角部屋(bd-80)を契約したのですがPERが低くて残念です、、、
南向きであること、角部屋プレミアムなどは考慮してくださいました?
senpuさま
コメントありがとうございます。また契約おめでとうございます。
角部屋であれば中住戸より割高なのは当たり前です。
このマンションは高層プレミアムが震災前より大幅に減っているので
PERを考慮に入れれば高層階中住戸ほど数値が良くなります
しかし、Ce-75は間取りが恵まれていません。
賃貸において角部屋プレミアムは販売時ほど考慮されませんのでPERは高く出てしまいます。
この数値は私がそろばんはじいたのではなく、野村の推定値を使っています。
のらえもんさん
ありがとうございます。野村の推定値なんですね。
僕も長年タワーマンションについて調べてきましたが、角部屋=全部屋に内廊下でなく外向きに窓があるというのは重要なことであるとの結論になりました。賃貸でそこを評価してくれないとしたら残念ですが自分が賃貸に出す際は存分にアピールしていきたいと思います。また南向きであることもこのマンションがファミリー向けであることを考えれば重要な要素かと。住友と違いバルコニーも広いですから、洗濯物も干せますし。賃貸はともかく売却のときはちゃんと評価して欲しいな。
こう考えると賃貸と中古売却で利用者の視点は大分異なってくるのですね。
賃料で角部屋中住戸の違いはほぼ出ません。
Bb-80とBd-80は400万円差がありますが、
野村の推定値では賃料が同一になってます。
Bd-80は第一期でほぼ売りきれた部屋、間取りもこの物件の中で一番恵まれています。辰巳団地が目立たず割安である低層階、ガラス手摺りの階層6F~8Fあたりが図面、GoogleEarth上でのファイナルアンサーだと考えます。
例えば10年後と区切って中古売却を考えるときに重要なのは
・その土地に更なる発展性があるか
・他の地区より利便性で上回っているか
・目の前の環境が変わらないか(もしくは良くなるか)
ということでしょう。
震災前ならタワーマンションは高層階ほど値下がりは少なかったのでなるべく低予算で高層階を買うのがセオリーでしたが震災後はまだわかりません。
更に言えば、中古や賃貸での脱出を最初kら考えるなら新築ではなく築浅中古で売主が売り急いでいる部屋を指値で安く手に入れるのが一番です。