第七回の座談会エントリを上げたところ、座談会メンバーでもありプロ視点から見たマンションブログを運営されているDJあかいさんより、「今回の座談会の裏テーマは実は【のらえ本のその先】だ」と書かれてしまって、正直やられた感がはんぱないです。
座談会は2015年9月2日に行われており、まだこの時は入稿していても、本は印刷中でした。新築から中古までを一通り語った座談会を通しで読むと、たしかに本ではフォローしきれなかった同時代性とか、個別具体的な物件名とかを出せているので、本とネット上での自分の活動は密接にリンクしているのですね。
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せっかくなので、本ではあえて書かなかったこと・書けなかったことを以下つらつら述べてみます。
前提:
そもそも、【マンション購入を真剣に考えるブログ】の各エントリの寿命はどれくらいでしょう?実は3か月くらいだと思っています。それ以降は、同時代性の証言にはなるけれども、永続的な価値とはならないと考えながら書いていて、これは「サイト」ではなく「ブログ」の特性でもあります。
しかし、紙の本はいったん印刷したら付け足しや修正ができない以上、それでは困ります。この本の寿命を僕は4年くらいと考えて書きました。新築マンション購入本では一番メジャーだと考える「現役・三井不動産グループ社員が書いた! 「ダメマンション」を買ってはいけない」は2007年の作ですが、改訂版が2013年に出るまで、全体としては一線級の情報であり続けました。これにならい、私の本も2018年に購入して読んでいてもそこそこ役に立つ情報を書いたつもりです。逆を言えばそれ以外はバッサリ切っています。
1:税金について
税金、特に住宅ローン減税についての記述は数年経つと陳腐化します。4年後を考えると、税金の事はあえて触れませんでした。このあたりはブログである程度フォローしているつもりですし、ご自身で計算されてください。
2:立地について
湾岸という狭い地域のみの記述で全国の書店では売れません。より汎用的な記述にとどめました。よって立地についてはあまり踏み込みませんでした。
3:デベロッパーについてのあれこれ
デベロッパーごとの特色や騰落率については一度書いたのですが、編集者に渡すことなくすべて没にしました。これも陳腐化を避けるためです。
4:戦略購入マニュアル的な内容
私が付けた当初のタイトルは「戦略的マンション購入術」でした。こちらのタイトルに従い、もう少し沖有人さんに寄せた内容でしたが、途中でカラーをかなり変えました。経済合理性の追求のみで住宅を探すことのバカらしさに気づいたからです。
あかいさんがおっしゃる通り、座談会は参加者それぞれが違う視点から、「今どう考えているか」を切り出す貴重な資料であり、このブログと併せて、私の本の補完資料となります。座談会が少し難しく感じるなら入門書ということで私の本をどうぞ!
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