以前から言われていた中央区の臨海部地下鉄新線の検討調査報告書が出されました。
上記画像は「2020年に向けた中央区の取組」より。赤線部は本ブログ追記
概算事業費1625億-1995億/銀座~国際展示場に地下鉄新線/中央区の検討調査報告
建設通信新聞東京都中央区は、都心部と臨海部を結ぶ地下鉄新線の整備に向けた検討調査報告書を明らかにした。中央区「銀座付近」から江東区「国際展示場付近」までの約5㎞を約9分で運行し、中間駅は3駅とする計画だ。需要予測を設定するための設定条件では開業を2025年とし、概算事業費は5両編成対応施設の場合は約1625億円、10両編成対応施設の場合は約1995億円となる。今後の課題として、広域的な交通ネットワークの形成に対応するため「銀座付近」から先の延伸も検討の必要があるとした。
【開業25年設定、中間駅3駅】調査の検討対象地域は、中央区銀座、築地、月島、勝どき、豊海町、晴海および江東区豊洲6、有明。同地域では将来の住宅開発が約2万5000戸計画され、人口換算すると今後10年以内で5万人以上が居住する可能性がある。このうち、選手村跡地の約6000戸の住宅転用などを含む晴海地区では2万2000人の人口増加が見込まれる。
新銀座駅(仮称)から新国際展示場駅(仮称)までの4.8㎞の5駅(中間駅3駅)を9.1分で運行し、運行本数はピーク時で1時間15本、オフピーク時で1時間8本と設定した。
(中略)
事業主体は営業主体と整備主体とも第三セクター、事業制度は都市鉄道整備事業費補助の適用、運賃計画は東京臨海高速鉄道並みと想定する。
都心部~臨海部間の所要時間短縮や臨海部の鉄道不便地域の解消に加え、既存駅の容量不足や急増する外国人観光客、災害リスクの対応などからも路線整備の意義・必要性があるとした。
銀座から国際展示場までの4.8kmを5駅となると、約1kmにつき1駅という間隔はりんかい線よりは狭く、ゆりかもめより広い形態です。
新銀座~新国際展示場の場所がどこかはわかりませんが、そのうち資料が出るでしょう。私の勝手な予想を書きますと(笑)築地跡地~晴海選手村~新市場~国際展示場というルートを予想します。環状二号線より西側にいったん出て、新市場あたりで環状2号に合流。そのまま下を通ってりんかい線国際展示場駅付近に到着。
このルート上は都有地が多く、現在東京都の保有地の価値が暴騰することから需要予測も開発もやりやすくなり、東京都の全面バックアップも得やすいかと考えます。舛添さんも「選手村には地下鉄を検討する」ゆうてましたしね(棒)まさに東急が沿線開発でやったのと同じことですよ。
記事の最終段落で「運輸政策審議会の次期答申に位置付けられる必要がある」と書かれていますが、全くその通りです。答申は15年に一回、前回が2000年でしたので2015年の今年に答申が出される予定で、そこに載らなきゃ15年は遅れます。超駆け込み計画となりますが、この路線は今後の東京都の開発の行く末と湾岸の未来を決定づける路線です。ぜひ!次期答申に!載っていただきたい!と思います。
P.S.
最初から営業も整備も第三セクター方式でやるというのは興味深いです。地下鉄八号線の豊洲~住吉はメトロに運営を任せたいとしてますが、メトロ側は拒否しています。そうなるとデッドロックにはまって先に進みません。こちらの計画は、東京都を巻き込むとはいえ、中央区が出資母体の一人としてケツを拭く覚悟ができてるということでしょうか。
もう一つきになるとすれば、BRTとの関係です。今から事業化計画を作るのに、これをブッこむと営業妨害になりかねません。既にBRTはオリンピックと結びついており、新しいイノベーションの種とする旨の各種発表も出ています。この辺の住み分けをどう描くかも重要ですね。
うーん。BRTで良いんじゃないですかね。
事業主体、運営にさらに無駄な税金注ぎ込まれるのは勘弁な気がします。
私は無駄な税金とは思いませんが…むしろ長期的には地価やオフィス需要(特に築地跡地や晴海都有地)などを考慮している したたかな中央区の思惑を感じます。このままスムーズに話が進むようであれば、中央区の職員はなかなかのやりてですね
今後の動向に注視していきたいです。
BRTと路線がほとんど同じになりそうです。
そのまま晴海通り下って、有明アリーナ近辺、国際展示場。
中間3駅だと有明は厳しいみたいですね。
地下鉄はコスト高です、BRT、バスで十分ではないでしょうか
今後の人口減、国力低下を考えると、メンテナンス費用を税金で賄うのは非常に厳しいでしょう
人口減、国力低下っていうけど今回のエリアは人口も増えるし需要があるから地下鉄計画してるんでしょ。
それに国力が低下するならコンパクト化してむしろ都市部にインフラ集中するべきじゃない?
むしろBRTこそオリンピック終わったら廃止でいいんじゃないの?LRTよりも廃止しやすいだろうから
中央区のHPにも報告書が掲載されましたね。
http://www.city.chuo.lg.jp/kankyo/keikaku/tikatetukentou.html
20ページに、中間駅は河川・運河で分断されている両地域からの利用を極力可能にするとされているので、銀座→隅田川(築地・勝どき)→朝潮運河(勝どき・晴海)→豊洲新市場又は東雲運河(豊洲・有明)→国際展示場あたりでしょうかね。
まぁそもそも一特別区の願望的ただの調査報告なので、
できる可能性の方が圧倒的に低いですね。
万が一出来ても最速20年後でしょう。
地下鉄新線をいまから建設しても元が取れるところはほとんどありませんが、ここなら元がとれやすいですよ。りんかい線がオブザーバーに入ってるんで、国際展示場と繋いで、そのままJR羽田アクセスラインにしてほしいですね。新銀座といわず東京方面に延伸しましょう♪
のらえもんさん。おつかれさまです。
兎にも角にも湾岸地下鉄が国土交通省の次期答申に「目標年度までに整備すべき路線」として反映されてほしいものです。湾岸地域においてはりんかい線によって新渋谷・新宿方面へのアクセスは良いのですが、東京・銀座方面にはバス便しかなく、時間・コスト共に不便この上有りません。
さて、中央区の検討については妄想レベルかと心配しておりましたが、委員の皆様を拝見すると中央区の検討委員と、国土交通省の答申のベースとなる「東京圏における今後の都市鉄道のあり方に関する小委員会」の委員の学識経験者は重複も見られるので、中央区の委員会における方向性と、国の委員会における方向性の相関性が見られるのではないかと思います。すなわち湾岸地下鉄は早々に整備すべきと。
ただし、りんかい線しかり、ゆりかもめしかり、運賃が高すぎ湾岸地域での移動の障害となっており、ローコストでのオペレーションには注意が必要でしょう。
国土交通省小委員会
http://www.mlit.go.jp/common/001091185.pdf
やはり、というか中央区がBRTと平行しての地下鉄新線構想を公表してから、これは着実に進んでいるな~と思ってました。
このエリアはやっぱり立地がいいですよ、どこいくにもタクシーで数分。勾配もない平坦な土地だし、川は渡りますが、近隣は虎ノ門、新橋、銀座、京橋、八重洲、日本橋と再開発がすさまじく、生活利便、資産価値とも継続高いことが期待されるエリアです。
人口も増加中、少子高齢化の中、公共インフラを整備ししっかり投資のリターンが期待できるところってここしかないでしょう。
「有明アリーナ」や「有明ガーデンシティ」ができると、りんかい線でカバーしきれない都心方面とのアクセスが従来のバス主体の交通体系ではいささか輸送力不足になるケース(例えば、有明アリーナでコンサート等のイベントがあった場合を想像)が出てくるのではないかと危惧いたします。また、この地下鉄計画を羽田空港へのアクセス新線と連携させると、例えば東武沿線(日光方面)とのアクセス向上も期待でき、想像以上に関東の広範囲が新線の開業による恩恵を受けられる可能性も秘めているのではないかと考えます。羽田空港へのダイレクトアクセスが実現すれば、国家戦略特区として有明のプレゼンスも高まります。地域住民の一人として、この地下鉄新線計画は地域一丸となって実現への働きかけを行っていくべき案件だと思っております。また、何か地域における誘致活動等があれば、参加していきたいとも考えているところです。