JR東日本が中期経営ビジョンを発表。その中の会見で、羽田空港アクセス線のできるだけ早い時期の着工を目指す考えであることを発表しました。羽田空港アクセス線をJR東が発表してから早5年。一部ではオリンピックに間に合わせるぞ!と言ってましたがその後キャンセルされるわ、続報が無いわとやきもきしましたね。
JR東日本 羽田アクセス線“10年後開業”目標に
2018年7月3日 21時00分 東京MXテレビ羽田空港アクセス線は東京都心と羽田空港を直結する新路線の構想で、国土交通省の交通政策審議会が2016年に国際競争力強化につながる路線に位置付けるなど、整備が検討されています。現在、JR線から羽田へはモノレールや京急線に乗り換えが必要ですが、直結ルートを整備することで乗り換えなしで結ばれることになり、大幅な所要時間短縮ができるとしています。新宿駅からは現在の半分ほどのおよそ23分、東京駅からはおよそ18分で結ぶ見込みで、整備は環境影響評価に3年、工事に7年かかる見込みです。深沢社長は7月3日に発表した「今後10年間の経営ビジョン」に羽田アクセス線構想の推進を盛り込み、なるべく早い時期に着工したいという考えを示しました。深沢社長は「(10年後の開業は)できれば実現したいと思うが、そうすると今年中に枠組みを固めなければいけない。今の段階で『10年後までにやります』とはなかなか言えないが、それを目標に取り組んでいきたい」と語りました。
羽田アクセス線の早期着工へ JR東日本社長 10カ年経営ビジョン発表
2018.7.3 21:14 産経新聞羽田空港アクセス線構想は羽田と都心を結ぶ3路線を新設区間20キロ、総工費3200億円で整備するもので、平成26年8月に計画を公表。一部区間は2年後の東京五輪・パラリンピック開催に間に合うとしていたが、その後、開業時期を白紙に戻していた。会見で深沢社長は「できるだけ早くスキームを詰めていく。アセス3年、工事7年で計画している」と説明した。
東京MXテレビが社長会見の雰囲気を一番伝えていて、産経新聞が開業時期の説明をシンプルにしていたので、引用させていただきました。
湾岸住民にとっては、既に豊洲とお台場(経由ビッグサイト行)のリムジンバスが便利かつ安価でして、豊洲から20分で羽田の出発ターミナルまで横付けしてくれるし、使うと快適なんですね。豊洲は720円、お台場〜有明は520円から620円。もちろん、1時間に1本〜ピーク時3本ですし、ちょっと遅くなると全然運行してないし、渋滞にハマると定時運行性に欠けるので、鉄道路線と比べてはいけないのかもしれませんが。
さて地図をもう一度見ると、臨海部ルートは舞浜・南船橋の「房総方面」と「シームレスな移動の実現」と書いてあるように見えます。また、臨海部ルートだけでなく西山手ルートどちらもりんかい線のレールを使うことになります。既に埼京線直通運行でJR東とりんかい線は一体運用されているので、湾岸住民の注目ポイントとしては「JRが買収して”JR東日本りんかい線”に今後なるか?」というところではないでしょうか。現状新木場〜大崎で390円ですからね。バカ高いんですよ。
例えば、羽田〜舞浜の乗換なし運行が実現し、途中東京テレポート駅や国際展示場駅で止まることになると、りんかい線の運賃をどう取るかが問題になります。舞浜から羽田空港行に乗り、東京テレポート駅で降りて大崎経由の埼京線直通に乗ればりんかい線の運賃を取ることが不可能になるからです。。。いや原理的に不可能ではなく、車両に乗る際にsuicaタッチを義務付ければいいのですが、そこまでしますかね?
もし、JR東日本が買収して一体化すれば上記問題がなくなります。
(京葉線ルートとりんかい線ルートの運賃整合性を取るのが難しくなりますが)
ちなみに、平成29年末のりんかい線借入金残高は1,341億円でした。買収に最も不安な点があるとすれば、この債務を誰が負担するか?ではないかと。ここ5年で350億円以上減っているのですが、まだ巨額です。借入金返済ペースが加速していますから、10年後の2028年には更に700億円以上減りそうだし、累積欠損金も解消しそうだから、その機を待っているのかも!?
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