ネット上で意見を発信しているマンションブロガーたちの座談会・第5回の前後篇が公開されました。
第5回マンションコミュニティ覆面座談会-前編
第5回マンションコミュニティ覆面座談会-後編
マンションコミュニティさんから「のらえもんさんが日頃SNSで連絡を取り合ってる方たちで座談会をしてもらえませんか?」と持ちかけられてから早1年ちょい、絶対すぐにネタ切れになると思ってましたが、意外に第5回まで持ちました。次回も既に収録は済んでいまして、このブログでもお馴染みはるぶー先生との対談です。対談というのはおこがましく、二人で飲みながら私が教えていただく、という形式になっております。そちらも随時公開なのでお楽しみに。
今回の座談会、読み直して、若干補足が必要かなと思ったので、こちらでフォローしておきます。
No.170
【のらえもん】 デベロッパー的視点で見ると、「間取り編」でお話ししたスパン幅の話では、1階にも同じことが言えるんです。1階もスパンと内部スペースの取り合いなわけ。「豪華なエントランス」、「自転車置き場」、「自転車の入口」、もちろん「駐車場の出入り口」も…、更に店舗があったら「店舗スペース」も1階に付けないといけない。さらに言えば、防災センターやメールボックス、コンシェルジュカウンター、バックヤードの面積とかまで含めて、1階は機能とそれを満たす面積の取り合いなんです。タワーマンションは上に細長いから、戸数の割に建築面積が狭くなります。どこかにしわ寄せが絶対に来る。
大規模高層マンションとなるほど、地上階のスペースは貴重になっていきます。戸数によって必要なスペースがどんどん増えていくのに対し、高層化のため戸数増加ペースに、地上スペース増加が追い付かないからです。各機能は動線の配慮もあり、例えばメールコーナーを2Fに置くようなことはできません。限られたスペースに機能をいろいろブチこんでいくとエントランスを別棟にするか、各スペースをちょっとずつ削って貧相にするかの選択を迫られます。
有明のタワーマンション、ガレリアグランデのエスカレーターはこのジレンマを覆すエポックメイキングな作りでした。
この発想を図にすると以下のとおりです。
3Fへ人の動線を誘導することにより、エントランスとラウンジ、メールコーナーを貴重な地上階ではなく上階に設置することができました。といっても、ちょっとだけ駐車場棟がはみ出てしまっちゃってますが、外から見るとほぼ一体のつくりになってます。
エスカレーターは住民動線と象徴性を兼ねた場所になっており、この発想は以降、さまざまなマンションに取り入れられます。オリゾンマーレとガレリアグランデはプロパストというデベロッパーが社運を賭けて作った、「湾岸タワー」めぐりなら絶対欠かすことのできない作品でしょう。
ちなみにガレリアグランデの敷地配置図が手に入らず、国会図書館までいきました(笑)
↓クリックするとおおきくなります
この記事へのコメントはありません。