不動産業界を外から見た

なぜ数ある不動産テックでこれ!というのが出てこないのか

不動産テック、というよりも拙ブログでは湾岸地域と本来相性が良さそうなソニー不動産やおうちダイレクトにはかねがね注目して特集記事を書いてきました。

参考:
ヤフーとソニー不動産が仕掛けるマンション流通革命「おうちダイレクト」とは?
【新年特集】ソニー不動産のビジネスモデルが成立するか脳内シミュレーションしてみた

ouchi_direct_201609
おうちダイレクトWeb画面より。本日の取り扱い物件数は38件でした。

不動産テックという言葉は日経新聞にここ1年ほどよく出るようになりました。またWebのプレスリリースサイトを見ると続々出てきます。しかし、私にはこれ!といったサービスがまだ出てきていない気がするのです。ソニー不動産の人工知能による不動産価格推定エンジンは、やってることはすごいのですが、いまのままでは単純に客寄せ手段としてしか活用できていません。

なぜこれ!といった不動産テックが出てこないのでしょう。以下理由を考えてみました。

  1. そもそもの目的が上場or売却であって、最初から「ネットで自由にスケールできる」という絵をまず書いてしまうから
  2. 起業家or広告屋の「頭いいオレたちなら恐竜のような不動産業界倒すのなんて簡単」と思うから
  3. 不動産買ったことない奴が作るから
  4. まず起業プランを考えると、想定マーケットのでかさとブルーオーシャン度合いでふるいにかけば、最初に出てくるのが不動産業界だから
  5. 賃貸物件探すときに残念な営業マンにブチあたって「彼が生き残れるなら」と思っちゃうから

まぁ5番は冗談ですけど、いろいろと業界の人と会って取材していると結構近いかもしれません。

1番ですが、既存のやり方のどこを省力化できるかといった緻密な分析よりもまず「不動産業界と一般人の間で情報格差があるのだから、ここを埋めれば不動産を買いたい・売りたい人がいっぱい来て、いただきマンボデぐー!」のような計画を立てる人が結構いますので、そうじゃないんだよなぁと考えます。

その中でも、一番正解に近いのは、

「マンションマーケット」さんではなかろうかと思います。

ぶっちゃけますと、マンションマーケットさんの部屋相場、全然精度が良くないです。いろいろサンプリング取ってみても、ソニー不動産の価格推定エンジンの方が精度高いです。でも、彼らはあくまでも仲介屋であることを隠しません。省力化できるところは省力化して、その分を利用者に還元するというのは方向性としてありですし、地に足ついています。買い側はそこそこ(一応ページはありますが)、売却客をとる手段として割り切ってる、その点、経営姿勢は評価しています。

ただ、これでスケールするかといてば、最終的に人がどうしても関わるところがあるわけです。重要事項説明のネット可ということがあっても、数千万円の買い物説明をスカイプでやりとりしてOKな人はなかなかいないわけです。でも、海外赴任中や外国の売主などそれを求めている人たちもいるわけで、そういった受け皿にもなりますね。

ちょっと話はずれますが、スムログメンバーである、DJあかいさんの

「家売るオンナ」と不動産業の将来

このドラマを見ていて思ったのが、いくらIT化やペッパー君の台頭が進んできても不動産屋の仕事はなくならないなと。
いや淘汰される人や会社はあるでしょう。でもそれは言われたことしかやらなかったり相手の言った希望の物件を右から左に出す人。それならペッパー君のがうまくやりますからね。
このドラマでも描いていましたが、不動産屋さんの仕事って決してお客さんの言いなりになることじゃなくてお客さんの問題点を明らかにしてそれを不動産によって解決することなんですよね。

は、けだし名文で、これからの個人向け不動産仲介さんはお客の要望を高次元で判断して、ソリューションを提示できる人が不動産テックとかAIの先をいけるんじゃないかなぁと。

話が逸れました。

私が不動産テックに参入するとすれば

  1. 儲かってない不動産屋でなく儲かってる不動産屋から人を呼ぶ。儲かっていない不動産屋が関わると、視線が狭くなってしまう。
  2. 家を1度でも買った人をプロジェクトのメインに据える、住宅ローンを負うことがどういう心境の変化となるのかそれがわからない人が作るとピント外れになる。
  3. アプリは20代の感性でなく30代の感性で作る。メインユーザーは30代・40代なので。
  4. 手数料などのカネを出すことに渋い日本の一般人が本当の顧客として最適か深く考える。逆転の発想かもしれませんが、一般人からお金を取るということから一旦離れてもいいかも。

という感じでしょうか。あまり「マンション購入を真剣に考える」っぽくないですね、失礼いたしました。

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