不動産業界を外から見た

分譲マンションの民泊問題はほぼ終止符?これからは管理組合のヤミ民泊対策が重要かも

昨日「住宅宿泊事業関連法案」が自民党の政策調査会を通過したと私宛にメールがありました。いわゆる民泊新法ですね。

要旨は以下の通りです:

  • 営業日数は年間180日までとし、時間貸しは認めない
  • 自治体が条例で制限できる区域を制定できる
  • 住宅への標識の掲示、宿泊名簿の作成、パスポートによる本人確認、避難機器の設置を義務付ける
  • 民泊住宅の運営は、観光庁に登録された業者に限る
  • 違反がや近隣苦情の多い業者は、行政処分の対象となる

ということで、シェアリングエコノミー(民泊)業界より、ホテル業界に配慮がされている内容がにじみ出ています。これから自民党総務会の審議を経て数週間程度で閣議検定されそう、とのことでした。

この内容では「余った一部屋を貸しておくか」という運用は極めて厳しくなりました。また、稼働日数が半数に制限されるため、想定利回りが低下。民泊事業は最大で50%の稼働率で計算しなくてはならず、ワンルームを借りてairbnbで回す、という民泊事業はかなり厳しいかもしれません。本格的に参入するには、簡易宿所にするしかなさそうです。もちろん、分譲区分所有一室で簡易宿所許可はとれませんし、仮に1室で民泊を行う場合、標識の掲示を義務付けられているので、管理組合に黙って行うのは難しそうです。
そして、ヤミ民泊は取り締まるというのが国の考えのようです。

airbnb含め国内の民泊仲介サイトは実態把握できるでしょうけど、中国人向けに中国語でやりとりされる民泊仲介サイトの監視はどうするんでしょうね?そのあたり実効性に一抹の不安は感じますが・・・もしかして管理組合向けにこのあたりをまとめて監視・通報サービスは新しいビジネスになるかもしれません。

さて、いままで民泊推進の旗を振ってきた日経新聞の歯ぎしりが聞こえてきそうな記事が公開されています。

「民泊」解禁どころか後退へ、経産省の不作為
日経ビジネス 2017年2月28日

自宅を他人に貸すホームシェアリング、いわゆる「民泊」を国内でも合法的に実現しようと、観光庁を中心に「住宅宿泊事業法案(民泊新法)」の整備が進む。法案は既に自民党による審査に入っており、政府は3月10日前後の閣議決定、今国会での成立を目指している。

この民泊新法について、一般には「民泊解禁へ」と報じられている。だが実態は解禁どころか、その逆。むしろ、国内に根付きつつある民泊が後退しかねない。

(中略)

これとは別に、「民泊新法の内容が、世界貿易機関(WTO)協定違反の疑いがあるとして、既に米大使館などが動いている」(業界関係者)という話も出てきた。エアビーのような仲介業者を締め出すような規制は、外資の自由参入を認めるWTO協定に背いている、という指摘だ。

記事の内容は「なんだよー経産省はシェアリングエコノミー業界の味方じゃねーのかよ、観光庁の奴ら使えねー。チッしゃーねーなー、アメリカからの外圧を期待すっか」というとんでもない内容でした。

湾岸の分譲マンションオーナー、つまり私のブログの読者層からすると、自分の家の隣が挨拶もなく突然民泊されてそれが公認状態になると困りますし、実際トラブルも報告されています。以下は、紹介するか迷ったのですが、民泊被害の漫画化サイトの画像で締めさせていただきます。漫画の威力というのもあるかと思いますが、実際こういうのがもしあったら、と思うと戦慄しますね。
私は自分の家の想定利回り上昇よりも、自分と家族とご近所の安全・安心が第一です。

隣の部屋がいつの間にか民泊部屋になっていた。実話をちょっと聞いて欲しい。」より

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コメント

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    • KTT契約者
    • 2017年 3月 02日

    民泊の稼働日数が制限されると、容積率ボーナス300パーセントになっているホテルに、資金や宿泊者が流れるのでしょうか?

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