首都圏のマンション販売が落ち込み、リーマンショック以降最も落ち込み、平成4年以来の低水準になったというニュースを見ました
首都圏マンション販売 24年ぶりの低水準に
NHKニュース 12月14日 16時11分首都圏でことし1年間に発売される新築マンションの戸数はおよそ3万5000戸と、バブル崩壊で落ち込んだ平成4年以来24年ぶりの低い水準となる見通しです。
民間の調査会社、不動産経済研究所によりますと、東京・神奈川・埼玉・千葉の1都3県で先月発売された新築マンションは合わせて2701戸で、去年の同じ月より22.7%減少し、2か月連続のマイナスとなりました。
これは価格の高止まりで消費者の買い控えが続く中、大型物件の売り出しが少なかったためで11月としては昭和50年以来41年ぶりの低い水準です。 発売された戸数のうち契約に至った割合も62.5%にとどまり、好調の目安とされる70%を2か月連続で下回りました。
売れないというより供給していない、という表現もありますが、土地を取得してもも建設コストと合わせると利幅が少ないビジネスになってしまい新築マンションという商品企画自体が停滞気味でありますね。これからどうなるか、というのらえもんの予想を言わせていただければ、
1:戸数は絞られていき、マンション企画は今後超大型が中心となる
大手しか手がけることが難しい超大型物件が中心になってきます。湾岸で言えば、勝どき東の3000戸、有明北の1500戸、晴海2丁目の1084戸、豊洲5丁目の1200戸、月島3丁目の1100戸、そして晴海選手村の5650戸と空前絶後の大規模マンションラッシュです。こうした案件は広告を大量に投入して根こそぎ需要を取っていくでしょう。規模の経済も働きますので、小規模マンションを建てても競争はしづらくなってきます。
いま、日本最大のマンションはTTTで2799戸、1000戸規模はまだ稀で、ランキング40位以内に入ってきます。つまり上記物件はすべて日本有数の超大規模マンションとなるのです。湾岸も300、500戸といったマンションではなく1000オーダーの企画になっていきます。
ただ、人口動態や建設コストの今後を考えれば、供給戸数は劇的に増えません。そうなると、超大型マンションのシェアが増えることになります。
2:郊外は今後ますます苦戦する
一方郊外に目を向けると苦戦するマンションが目立ちます。千葉・埼玉県の大規模ファミリーマンションは竣工前に売り切れるのは稀で、竣工後のモデルルーム販売すら常態化している地域も存在します。値段を見ると、都心の値上がり幅に比べればとても小さいのですが、それでも地元需要がついてこれない、そもそも需要が縮小化しているのが実態です。今後建設コストが安くなることはしばらく見込めませんし、人口動態を見る限り郊外人気が復活する兆しもありませんので、郊外マンションは一部駅前や特殊事例を除き、厳しい時代が続くでしょう。
3:中古物件の選別が進み、名指しで指名されるマンションが増える
新築より中古へ、と叫ばれて久しいのですが、単に中古物件の売買が活性化するかといえばちょっと微妙と思っていて、中古でも物件単体で人気の優劣がつく時代になると予想します。これは世の中にあふれる情報が、ほんのちょっとした優劣を増幅する作用があるので、僅かな差を、情報がどんどんと拡大させていきます。人気物件はますますブランド化し、そうでない物件との成約単価の差が広がっていくでしょう。これは数年のうちに先行きがはっきり見えてくると思っております。差はどこでつくかといえば、特別な立地・シンボリックな外観・教育環境・積極的な広報、そういう差でしょうね。
京都エリアですが、土地の購入が、マンションデベロッパーから
ホテル、老人ホームに移っている気がします。