このケーススタディ集は、のらえもんに実際にあった相談を元に、情報をぼかした上で、私がどう答えるかをシミュレーションしたものです。
ゆえに、実際の回答メールとは若干異なりますが、要旨はかわりません。
「とある中古マンションを購入検討していたのですが、のらえもんさんのブログで新築価格を知ってしまった今、躊躇してしまいます。」
画像出典:coneta.jpより。フリー素材のため、題意とは関係ありません
Q:
はじめまして、いつも読ませていただいております。
Hと申します。
(略)
先日、主人と「マンションA」と「マンションB」の中古物件を見に行きました。AよりBの方が条件的には好みだったのですが、のらえもんさんのブログを調べたところ、Bの部屋は新築時の価格から上乗せしていることがわかり、躊躇してしまっています。
(以下略)
A:
いつもお世話になっております、のらえもんです。
新築価格の価格表をそのまま消さずにブログに載せている以上、いつかはこういうメールが来るだろうと思っていました。
不動産、特にマンション価格というのは不思議なものです。これが株なら、最安値の時の値段で買いたいと証券会社に相談をする人はいないでしょうけど、ことマンションとなると「新築価格」にこだわる方がいらっしゃいます。
中古マンション取引の実態は、個人間売買の延長線上ですから、両者が合意すれば価格はあってないようなものです。
究極的には「その値段で欲しいかどうか」ということになり、新築時価格など些末な問題にすぎません。またちょっと工夫すれば私のブログ以外でも新築価格は知ることができますが、私の価格表含めて値引き前の価格であったります。
湾岸地域のような再開発物件ですと、地域の最初の物件の価格が一番安く、最後の物件の価格が一番高くなるのが普通です。これは当初は不便な場所ではあったものの、開発の進展に伴い利便性が向上することにより、需要が高まるからであって、利便性が向上したことを考慮せず、最初の価格で欲しいというのはずいぶんムシの良い話に思えます。
提示されている価格は、周辺の取引事例を参考に付けたもので、絶対的なものではありません。交渉可能(ただし自分以外にも買主がいるかもしれません)ですから、自分がフェアだと思う条件を売主にぶつけてみるのはいかがでしょうか?
性格上、新築価格がどうしても気になってしまうなら、ご自身の納得感のためにも新築マンションを購入した方が良いかもしれませんね。
のらえもんは相談をお待ちしております。
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P.S.
このメールを見て、販売が終わった新築マンション訪問記の価格表をアップしたままにすることについて、買い手と売り手相互にどのような影響があるか自問自答してしまいました。結論は、消すこと無いなと。これもネット上で手に入る数ある情報の一つですから。
マンションの成約価格って調べようにも中々わからないですが、のらえもんさんはどこかのサイトを使って個別マンションの成約例を調べているんですか?
やはり実際に不動産屋に相談に行ってレインズを見なければわからないのでしょうか?