先週、3回にわたって書きました「中古マンションの売り方」。
見事に人気のない企画でして、ここ数か月で一番読まれなかった記事となりました。結構時間をかけたんですけどね。。。
その1:中古マンションの売却と仲介手数料無料業者
その2:中古マンションの売却と囲い込み
その3:中古マンションの売却と情報の非対称性解消
ということで懲りずにおまけとフォローの回です。
Twitterでは書いた後に思うことがあって、いくつか呟かせていただきました。
結局のところ、自分で情報収集の努力をした後は「信頼できる業者探し」に尽きるんじゃないかなーと、そう思います。
両手をしないとネット上でコミットメントする業者はたしかにいます。しかし、そうした人たちが誠実かと言えば「査定金額を意図的に上げて、専任媒介を取りに行く」というビジネスモデルだったりします。
不動産屋の中の人も、サラリーマンですし一人の人間ですので、まずは味方にすることが一番じゃないでしょうか。
もうひとつは一般媒介の話です。
tokumeiさんのコメントを参照しますと:
それと、売却時の囲い込みを懸念するのであれば、一般媒介契約を多数の業者と交わすことで
両手だろうが片手だろうが早い者勝ちとなります。よって業者側は下手な小細工をする余裕がありません。
専任媒介契約でないと広告費がかけられない等の謳い文句はだいたいウソです。
試しに、広告できないなら一般媒介契約ですら結ばないと伝えて見てください。一般でも頑張りますとか言い出すはずです。
ふむふむ、たしかにそうです。一般でも頑張りますと言うでしょう。でも結果が幸福だとは限りません。
「一般媒介契約を多数の業者と交わす」とはどういうことでしょう?たまに見るYahoo不動産で同じ物件がずらっと並んでいるアレです。
この場合、調整役は売主が務めることになります。たいていの見学は週末に集中します。見学スケジュール調整は売主がすることになりますが、多数見学希望が来た場合、うまく仕切れる人がどれだけいるのでしょうか?
媒介契約の違いによる売主事務コストの比較(クリックすると大きくなります)
結局、専任媒介を結んだA不動産には大きな責任が伴います。
何らかの形で囲い込みをしないというコミットメントが取れるなら、一般媒介よりスケジュール調整がスムーズにいき早期契約に結び付く可能性が高いと私は判断します。
最後に、仲介屋の中の人もサラリーマンだということを考えましょう。彼らは月毎にノルマを課されています。ノルマに追われている人は、買主の利益よりもスムーズな取引ができない案件を嫌がります。ということは、多数の不動産屋に一般仲介を出してしまうと、仲介契約締結しているところならともかく、契約していない不動産屋からは敬遠されてしまうのではないでしょうか。
自らオークション会場を小さくする行動となりますね。
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