前回は、アップルタワー東京キャナルコート(以下アップルタワー)の成約事例から、だいたいの相場感を紹介いたしました。
過去5年間の賃貸成約事例を調べると、極端に少なく21例しかありました。しかも半分はどの方角かわかりません。一応グラフ化はしますが全体傾向を見るためにはもう少しサンプルが無いといけませんね。
アップルタワー東京キャナルコート賃貸成約事例(H20.1.1-H25.10.20)
1万円を超える坪単価成約は5例しかありません。それぞれ、1:北西方向の狭めの部屋、2:90平米以上の部屋2例、3:140平米超のプレミアムルーム2例、ということで、基本的には震災後は9000円のラインを挟んだ上下5000円の中にほぼ納まります。震災前後で成約例はありませんが、大局的に見ると坪500円下がった印象です。
専有面積別で見ますと、普通のマンションと逆で90平米以上の部屋の方が坪単価は有利になるようです。70平米台より下の部屋では9500円以上の成約は1例しかありません。
アップルタワー東京キャナルコート面積別賃貸成約事例(H20.1.1-H25.10.20)
上下階のグラフは出してませんが、事例表をざっと眺めるとアップルタワーの賃貸相場観としては上下階の差はそれほど大きくなく、面積の方が影響が大きいと考えます。8000円後半の事例は3F~30Fまで見られます。
ということで賃料の目安としては基礎点が9000円、あとは時期や部屋の間取りの良しあし、平米数で500円前後のふり幅で決まると思っていいです。
坪200万円で70平米20階(賃料想定坪9000円)を購入すると、PERは18.51となります。有明のマンションよりは低めですが向こうは管理費が高めです。
感想など
画像出典:アップルタワー東京キャナルコート販売時パンフレット・湾岸中古マンション価格ナビより
アップルタワーは、お隣のWコンフォートタワーズや、マンションバブルピークだったビーコンタワー、震災後ということでいろいろ話題になったプラウドタワー東雲に比べると、普通・・・少しおとなしめのマンションです。
成約価格にもこれは反映されており、築年数が違うWコンフォートとほぼ同じ価格です。
ただ自走式駐車場を持っていますし(分譲式ガレージとちょっと変わった売り方をされてますが)、立地やデザインを総合してみても悪くない選択肢だと思います。このマンションはワイドスパンが多く、ガラス手すりにベランダ干し禁止という規約も相まって中層~高層階では見晴らしの良い眺望が楽しめます。
築年数の割にお得な価格で手に入れやすいタワーマンションと言えるのではないでしょうか。今(2013秋)の相場なら豊洲で60平米台の新築3LDKとほぼ同じ価格で80平米台の高層階が狙えるマンションです。
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