のらえもん宛に実際に来た相談・質問に対して、個人的な返信後、あらためてブログ上でお答えする、ケーススタディー集です。今回私が知らないことを聞かれましたので自分で計算した結果を紹介します。
夫婦でペアローンを組むにあたり、夫婦連生団信を勧められましたがこれってお得ですか?
Q:
のらえもんさん、はじめまして。(中略)
住宅購入のためにペアローンを考えておりますが。夫婦どちらかが亡くなると残債が無くなる”クロスサポート”という団信を見つけました。これは入ったほうがお得なのでしょうか?
A:
こんな商品もあったんですね、私知りませんでした。クロスサポートは三井住友銀行住宅ローンの団信商品名で、夫婦連生団信が正式名称のようです。三井住友銀行以外にも、フラット35の機構団信のオプションや、労働金庫、スルガ銀行でも同様の保険が確認できました。
金融機関 | 商品名 | 付加料金 | 備考 |
---|---|---|---|
三井住友銀行 | クロスサポート | 年+0.18% | 途中の任意脱退不可 |
住宅金融支援機構 | デュエット | 1人加入の特約料の約1.56倍 | 満15歳以上 満70歳未満 |
各労働金庫 | 夫婦連生団信 | 年+0.1% | 満18歳以上満66歳未満 |
スルガ銀行 | 連生団信 | 年+0.3% | 満 20歳以上満65歳未満 |
機構団信は、年利換算で+0.35%付加といわれていますので、1.56倍かけて引き算すると、年+0.196%となります。これを見る限り、こと夫婦連生団信に関して言うなら労働金庫の圧勝ですね。夫婦連生を目的に労働金庫を選ぶことはないかもしれませんが、頭の片隅に入れておいてよいでしょう。仕組みとしてはろうきんのパンフレットにわかりやすく載ってました。
団体信用保険も、結局は金融商品であります。お得かどうかは計算できます。
夫婦それぞれが2000万円づつの住宅ローンを借りた場合を単純計算すれば、2000万円の年0.1%(労働金庫の場合)は2万円*2で家計の負担は4万円増えることになります。
ライフネット生命さんで死亡時2000万円の10年定期生命保険を計算する(10年後には残債が少なくなっているため再計算必要)と、
25歳男性:1850円
25歳女性:1212円
35歳男性:3012円
35歳女性:2042円
45歳男性:6948円
45歳女性:4106円
ということで、25歳時では若干不利、35歳時で男性に関して年1万円強有利、45歳時なら夫婦合わせて年9万円くらい有利となります。
これが団体信用機構の0.2%基準だと、損益分岐は35歳では覆らず、40歳を超えないとメリットが出てきません。
ということで、ペアローン前提かつ夫婦連生団体に入りたくて、条件が変わらないなら、労働金庫で申し込むのが良い、ということになりますね。
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