前回は、物件の成約事例からだいたいの相場観がおわかりいただけたかと思います。
賃貸の場合はどうでしょうか?賃貸の成約事例は5年間で29事例しか見つかりませんでした。
月賃料坪単価は平均10515円でした。
成約事例を横軸に坪単価を縦軸にとると以下のようになりました。
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竣工当初のボーナスが終わった後は、平均値が若干下がって坪1万円程度、しかし成約事例が上下にバラついていることがわかります。
階数別で賃貸を見ると、階数プレミアムはほとんど確認できません。時期と方角によるということでしょうか。
このマンションで一番眺望に恵まれている北西でも8500円~12000円と幅があります。前建の影響がない南東側も事例に幅があります。逆に、新築時にもっとも買いやすい値段だった北東向きは10500円~11000円のレンジで固まっていて、相場が読みやすくなっています。
基本的に基礎点9000円+方角や個別要因で1000~2000円程度プラスくらいに見ておけばいいかと思います。
坪235万円で賃料坪1万円のマンションを購入したとすると表面PER*は235/(1*12)=19.58となり、このあたりではPERが若干悪い方に出ています。有明ですとガレリアやオリゾンはもう少し良いですし、東雲のマンションもWコン・アップル・キャナルファーストあたりはこの数字よりも良いです。
感想など
ブリリアマーレ有明はとにかく魅力を伝えやすいマンションです。地域で一番大規模かつ1番手マンションという点で、「パークシティ豊洲」や「Wコンフォートタワーズ」と似ています。抱えている共用施設の豪華さは湾岸・・・というより日本全体で比較してもかなり圧倒的です。また北西ラウンジからの夜景も圧倒的です。このような施設を持った新築マンションは・・・もしかして今後二度と建設されないかもしれません。デザインと企画で立地の不利をカバーするプロパストテイストが入った最後のマンションです。
他方、りんかい線とゆりかもめという交通手段は、都心部へのアクセスという点で有楽町線沿線の月島・豊洲・東雲に劣ります。また東雲や豊洲のような大規模なショッピングセンターはありません。普段使いの買い物は、台場もしくは豊洲(人によってはバスで行ける銀座)となるでしょう。この不便は有明ガーデンシティーの完成で解消されますが、完成は平成30年ごろです。
画像出典:ブリリアマーレ有明公式ページより
有明地区では、ブリリア有明シティータワーが本物件とほぼ同じ平均坪単価で新築分譲中ですが、免震仕様以外の立地・共用施設で勝っています。SKYZ含めて、周辺新築タワーマンションを検討される方は一度見学しておいて損はないマンションだと考えます。
オリゾンマーレが有明マンションの原点だとすれば、ブリリアマーレは有明の頂点かもしれませんね。これほど共有施設が楽しいマンションはないと思います。