住宅ローンや資金繰り

2026年の住宅ローンは金利1%上昇する? のらえもん×モゲチェックCMO塩澤氏対談書き起こし

10/3にX上のスペースでモゲチェック塩澤氏と緊急対談を行ったので、その書き起こしです!

はじめに

塩澤:のらえもんさん、よろしくお願いいたします。前回お会いしたのはいつでしたっけ?

のらえもん:塩澤さんが上場される1ヶ月前の肉屋の会ですね!上場を前にして余計なことは喋らないオーラがすごかったです笑

2024年5月に九段下で行われた肉オフ会。塩澤氏が「みなさんに!なんと!お土産があります!」と言い始めて生株!生株!という声が飛び交う中でもらったモゲ澤グッズ。ごめん、いらない。

塩澤:そうでした笑。では、本日は30分しかありませんので、早速ですが始めましょう。今日は「住宅ローン金利の行方とマンション価格」についてお話ししましょう。時間も限られていますし、早速始めましょうか。

住宅ローン金利の今後

のらえもん:多くの人が気になっていることを単刀直入に伺いますが、これから住宅ローンの金利はどうなるのでしょうか?

塩澤:はい、結論から言いますと、変動金利は上がります! 2025年末から2026年初頭にかけて、今より0.75%から1%程度上がると予想しています。現在の日銀の政策金利は0.25%ですが、これが1%程度まで引き上げられる可能性があります。

日銀の審議員の議事録に、25年度末に1%という発言があり、Twitterで呟いたら結構反響がありました。

のらえもん:あれすごい反響でしたよね。金利がない世界が17年も続いてしまったので、世の中が金利がないことを前提に動いていました。しかし、岸田政権末期に日銀が0.25%上げただけで、株価がドカンと下がったので、政府も日銀も慌てていましたね。

以前は株価のニュースを見ると新橋の酔っぱらいが「株価なんて上がっても下がってもおれたちには何の影響もない」なんてインタビューが出ていたくらいですが、世の中株価が下がると大騒ぎする世の中に変わりましたね。

塩澤:そうですね。政府としても株価には相当気を遣っているようです。NISA、そして新NISAの影響で、多くの人が投資をし始めているので、株価の低迷は直接国民の支持を失うことにもつながりかねません。

のらえもん:これは一般論としてお聞きしますが、金利を上げるとどうして株価が下がるんでしょう? 一般の人には分かりづらい部分ですよね。

塩澤:いい質問です。まず、日銀のお仕事は「物価の安定」と「金融システムの安定」であって、株価の維持は含まれていません。しかし、金利が上がると機関投資家たちが債券を選び始めます。なぜなら、債券に投資すると利息が得られるため、リスクの高い株式よりも安全な債券に資金が流れるようになります。すると、株式市場では需給が崩れて株価が下がるわけです。

のらえもん:なるほど、機関投資家の動きが株価に影響を与えるんですね。でも、金利が上がること自体は、経済の回復を示す良い兆候でもありますよね?

塩澤:おっしゃる通りです。例えるなら、集中治療室(ICU)にいた患者が一般病棟に移れるようになったようなものです。いままでは集中治療室でずっと輸血状態だった。これからは病室に移っておかゆを食べてください、みたいなもの。経済の状態としては改善していると言えます。

日銀の政策金利が上がることで、目先の住宅ローン支払いがきつくなるから文句言うっていうのはわかるんだけど、日本全体のマクロでいえば集中治療室を出れたってことだからもう少しポジティブに考えてもいいことだと思うんだよね、私は。

のらえもん:もちろんね、私のような多額の借金を変動金利で抱えている人間からすると…単純計算で金利が1%上がれば年間100万円ほど負担が増えることになるんです。

塩澤:おおっと・・・?のらえもんさんの借りている額がわかっちゃうと思うんですが大丈夫ですか?

のらえもん:いつも残債億りびとっていってるので、大丈夫です笑。それでもですね、金利がある世の中は、普通のことではないかとも思うんです。これに対抗していくには自分の市場性を上げて転職して年収アップしないといけない。個人にもそういった対策が求められる時代になってきます。

塩澤:確かに住宅ローンを抱えている方の個人の負担は増えますが、金利がある世界の方が正常ですよね。そもそも、世界的に見て1%すら低すぎます!世界では4〜5%が普通の世界なんです。

金利上昇とインフレがマンション価格に与える影響

のらえもん:次の話題に移りましょうか。金利上昇はマンション価格にどう影響するかについてお話したいです。

実は最近、新築マンションの売れ行きが若干細ったという話を連続して聞いています。これは東京23区でも周辺部、都心部ではなく近郊〜郊外の新築マンションの話を聞くと、初速は出た。でもその後は思ったより動きが鈍い?くらいだとか。

塩澤:ほうほう

のらえもん:今までのイケイケムードではなくなって、んん?というトレンドになってきたとは聞きました。とはいえ、それがすぐに価格に反映しているかというとそうでもないみたいですけど。

塩澤:理論的には、金利が1%上がると不動産価格は20%下がります。例えば、借入額3500万円で金利0.5%の場合、毎月返済額が9万1000円になります。金利が1.5%になった場合、同じ返済額を維持するには借入額を3000万円まで下げる必要があります。

ただし、影響は地域によって異なると思います。東京のど真ん中よりも、郊外や周辺部から影響が出始めるでしょうね。ちょっと調べてみたのですが、八王子の戸建てなどではすでに価格下落が始まっているように感じました。

のらえもん:そうですね。郊外戸建ては値上げについて来れないところが出ていますね。

でも、都心部と都心から20分以内で通えるようなエリアについては、あまり下がらないというか、インフレの影響の方が強いのではないでしょうか。

塩澤:おっしゃる通りです。インフレは不動産価格を押し上げる要因にもなります。家賃はインフレに連動して上がる傾向があるからです。

のらえもん:私が見ているのは東京のマンションマーケットですが、ここに限って言えば、家賃は上がり基調です。特に2LDK、3LDKなどのファミリー向け物件で顕著です。逆にワンルームマンションはファミリーほど上がっていません。

塩澤:そうですね。ファミリー向けやコンパクトファミリー向けの物件は上がっている印象です。

のらえもん:東京圏に流入する人口に比べて、ファミリー間取りの住宅供給が絞られているのが原因でしょうね。

塩澤:需給の問題ですね。

のらえもん:そうです。ワンルームマンションは、供給過多ということですね。

利回りと長期金利、人口減少の関係

のらえもん:そういえば最近、月島のタワーマンションで募集価格とはいえ利回りが2.5%程度のタワマンを見かけました。そんな利回りって千代田区とか港区のピカピカマンションの世界ですよね。月島の一等地タワマンとはいえ、それくらいの利回りで出しているのは驚きです。

塩澤:不動産投資の利回りは、長期金利プラス不動産独自のリスクプレミアムと考えられます。長期金利の指標となる10年国債の利回りが下がっている(現在0.8%)ことも、不動産価格を下支えしている要因の一つかもしれません。

のらえもん:不動産価格の今後を考えると、日本の人口減少が加速しているのが気になります。

塩澤:おっしゃる通りです。正直、平成はまだ昭和の延長線上だった。平成は人口がゆるやかに増加していましたが、令和以降は毎年70万人程度人口が減少している。これ、鳥取県の人口が1年でいなくなっていることと一緒ですよね。郊外から都心部に人口が集中する傾向は強まるかなと。

のらえもん:よくのらえもんがセミナーで話しているのは、アメリカのシカゴの事例です。シカゴの人口はピークに比べて100万人くらい人口が減ったんです。郊外の価値が大きく下がったり無住エリアが出た一方で、都心の一部エリアは逆に価格が上がりました。人は人口が少なくなる時に、より集まろうとする本能があるのでしょうね。

塩澤:そうですね。インフラが縮小されることへの不安もあるでしょう。

のらえもん:郊外出身の私ですが、地元に帰ると寂しさを感じます。コンビニや本屋が潰れて整骨院やデイケアセンターになったり。子育て世代の私ですが、ずっと地元に残っていたら、将来のインフラに懸念を抱いていたかもしれません。

今、地方では、相続が発生しても次の買い手がなかなか見つからない状況の場所もあります。東京でも、郊外駅からバス便エリアから厳しくなっていきますね。

資産性vs居住性

塩澤:これは興味本位の質問なんですが、のらえもんさんにマンション購入を相談される方は、資産性を求める人が多いのか、それとも居住性や家計の安定性を重視する人が多いのでしょうか?

のらえもん:圧倒的に前者ですね笑

私がのらえもんとして活動を始めたときからのブログテーマは「損をしないマンション購入」なんです。「得をする」ではなく、「損をしない」。資産性を考えたマンション購入が貫くテーマなので、相談に来る方たちは、資産性重視ですね。

塩澤:不動産は単なる投資商品ではなく、生活の質(QOL)を上げる手段でもありますよね。郊外の方が広さや緑が多く、住宅ローンの支払いも低いので、家族旅行や外食にお金を使えるなど、生活の質を上げる選択肢もあります。

のらえもん:その通りです。QOLを何で上げるかという話です。ただ、女性の社会進出、正社員化に伴って、平成初期の「広い家に住んで、ワゴン車に乗って、3人の子供を育てる」という昭和後期〜平成の成功・幸せ家庭モデルは、なかなか難しくなっているのかもしれません。

塩澤:ありがとうございました。また機会をみて、第二弾、第三弾、やりたいですね!

のらえもん:ええまたぜひ!こちらこそ、ありがとうございました。

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融資実行期間は24年11月〜25年3月が対象。これから家を買う人や、金利の先高感が不安!という方は、エントリーする感じで10月中に審査を済ませておくといいでしょう。特に、基準金利がこの10月に上がったので、借り換えでお得になる人はたくさんいるはずです。
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