のらえもん、仏像マニアで京都が大好き。京都中の寺はだいたい見学し主要な文化財は制覇しました。しかし、どうしても叶えられないことがあります…そう、京都移住です。仕上がったら沖縄と京都とフィレンツェと東京に3か月づついる生活をするのが夢です。いつになったらできるんやろか。
そんな私ですが、恐れ多くて京都のモデルルームには一度も足を踏み入れたことがありませんでした。今回機会がありまして、京都エリアを専門に活動されているマンションブロガーkyoto1192さんと、京都に滞在先がある住井はなさんと3人で、「ザ・パークハウス堀川六角」のモデルルームを見学する機会に恵まれました。私も無理やり出張の機会を作って行ってきました。なお、訪問後は同じくマンションブロガーである大阪タワーさん、関西マンションすごろくさんも合流。この日が飲酒制限解禁日だったらしく、最後はぐっちゃぐちゃになるまで飲みました。
モデルルーム訪問レポートはお二人が書かれるということでしたので、のらえもんは「kyoto1192さんにきく!京都市内の新築マンション事情」と題して、モデルルーム訪問後に彼から界隈のマンション事情を取材してきたので、お伝えします。なお、便宜上、2人で話していることになっていますが、実際には3人+後ほど合流した大阪タワーさんの意見も入ってます。
kyoto1192さんのレポートはこちら↓
10/23(土)より『ザ・パークハウス堀川六角/三菱地所レジデンス』モデルルームグランドオープン!!【kyoto1192】
前提として…京都の中心部はいわゆる「田の字地区」
1192「話の前提として、京都で一番栄えているエリアでブランドといいますと、「田の字地区」となります。これは北側が御池通、東が河原町通、西を堀川通、南を五条通りに囲まれたエリアです。幹線道路沿いは31mの高さ制限があり、幹線道路から外れると15mの高さ制限となります。」
のら「我々が田の字って聞くとマンションの間取りを考えちゃいますけど、京都だとエリアを指すんですね」
1192「そうです。この界隈ではマンションの開発も盛んですが、ほぼほぼ小規模マンションです。ここが一番栄えています。通りに面していると、31m制限なので11階建て、15m制限エリアでは建てられても5階建てのマンションになりますね」
広い区画で空きが出ず、高さ制限がある京都は小規模マンションが多い
1192「そして、広い区画が出ることなんてめったにありません。東京だと300戸、500戸というマンションも多いんでしょう?」
のら「そうですね、もちろん小さいマンションもありますけど、300戸と聞いて驚かない、フツーの規模と思っちゃいますね。特に私が見ている東京湾岸エリアだと、300はむしろ小さい方です」
1192「京都は違うんです…そもそも中心部で100戸規模のマンションはほぼ出てきません。20、30という戸数が多い。マンション自体の数はコロナ前より増えてきましたが、戸数が少ないので全国的な注目を集めるマンションというのは少ないですね」
のら「へー、やはり高さ制限が効いているんですね。」
1192「それは間違いない。制限が15mですから、必然的に4階、5階建てのマンションになりますからね。こうなると戸数を区切って部屋数を多くしても20戸、30戸とか。それか富裕層向けに振り切って大きい部屋割にしてしまいます。」
大阪タワー「田の字エリアになると、建蔽率と容積率と高度制限を考えると、容積率を使いきれないんですよ、容積率を全部使おうとなると地下帝国でも作るのかってくらい地下を掘らないといけない。しかし、田の字地区だと素地で坪1000万円とかもありえますので、特にブランドエリアになると分譲マンションではなく他のプロジェクトで、となりがちです」
地場デベロッパーが存在感ある
1192「そういえば京都中心部では、地場デベロッパーの”ダイマルヤ”が分譲するマンション、”イーグルコート”シリーズがかなり存在感あります、知ってますか?」
のら「いや、不勉強で知らないですね」(はなさんは知ってた、さすがである)
1192「やっぱりそうなんだ。京都では有名なんですよ。地場だから情報も早い。先日、この田の字地区で分譲した、イーグルコート四条烏丸WESTが思ったよりも安くてですね、すぐに売れてしまいました。こちらは四条通に面しているので11階建て。山鉾エリアに近い中心部のマンションではあるのですが、やはり大通りに面しているとなると、地元の人からは一本奥に入った方が、より閑静という価値観になりますね」
交通利便性だけで価値が付くという場所ではない
のら「京都の中心四条烏丸まですぐ、烏丸駅まで徒歩6分なんでしょう?東京の価値観だけで言うと、ものすごい価値が付きそうなんですが、1192さんが事前に思ったより安かったんですか。」
1192「そうですね、私が調べたところによるとこのイーグルコート四条烏丸WESTは坪300万円程度でした。これから住友不動産がすぐ近くにマンションを建てるそうですが、これはまだいくらかはわかりません。しかし今や、この田の字地区を超える値付けエリアがあるんですよそれが御池通の北側、京都御所の南、いわゆる御所南エリアです。利便性は田の字エリアの方がずっと上なんですが、こちらの方が高い価値が付いている。」
のら「おお~、ここは坪400万超えエリアなんですね。」
1192「そうです、建つマンションはほぼすべて高額です。ここは御所南小学校通学区なんです。この御所南小が大変なブランド小学校で、教育熱心でかつお金を持っている方がここを狙いますね。」
のら「すごい!」
1192「更に超えるのは鴨川沿いでして、もはや値段が…以前、ザ・パークハウス京都鴨川御所東というマンションが分譲されましたけど、西日本最高価格ということで話題になりました。でも売れました。御所南含めて交通利便性よりも別のところで価値が付いていますね。」
地元はこの値上がりについて来れるのか?
のら「地元の人たちはこの値上がりについて来れるんですか?」
1192「いや~正直な話、ついて来れないと思います。京都の一般人はもう諦めていますね。そもそも、土地信仰が強いので、マンション人気が東京ほどではなく、まず土地付き戸建ての方にって考える方も多いです。しかし土地付き一戸建てもかなり高くなってきて、庶民にはツラい街になってきてます。。。」
のら「地元需要でさばけないとなると、東京からのセカンド需要?」
1192「だと思いますね。実際、半分くらいは他のエリアから購入していきますからね。」
のら「東京の相場観で見てしまうと、安く見えるなって…だって世界に名前が知られている観光都市ですもの。」(はなさんも同意見)
1192「JR二条駅の向こう側に、シエリア京都二条という70年定借のマンションが出ました。これが大変な人気です。界隈はいわゆる京都感はないのですが、価格は安いですから。」
のら「ほんとだ、このマップの中でぶっちぎり安い!」
大阪タワー「京都の田の字エリアって、高さ制限があることもあってオフィスがあるようでそこまでないんですよ。それに京都府の大企業は郊外が多い。任天堂も京セラも、郊外です。高給取りが相対的に少ない。一部、凄腕の外国人エンジニアを雇いたくて、京都に暮らせるよという価値で呼ぶ、そのために京都オフィスを構える企業がありますね。」
のら「おもしろーい、ぜんぜん知らなかった世界です。」
1192「のらさん、どうですか、セカンドで京都のマンション買いませんか?」
大阪タワー「そう!この本をみなさんにお渡ししたかったんですよ!これを読めば絶対に京都に住みたくなる、読んでください!」(おもむろに配り始める)
大阪タワーさんに本をもらった♪
京都に住もうと言う布教活動ですって!笑 pic.twitter.com/xfjdsjBr1r— 住井はな(すまいはな) (@sumaihana) October 22, 2021
のら「ちょwwwあなた大阪のタワマン住まいなのに、突然の京都の町家リノベ推しwww」
P.S.
この座談会の前に京都六角のブルーボトルコーヒーで飲んでいたらすぐ近くに、ぎんぎんのマンションがあるなぁと思って知らず写真を撮ったのがコレでした。かっこいい。
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