損が少ないマンション購入

中古マンション購入において、売り手の違いから購入戦略を考える

Twitterで「今後、新しく湾岸に越してくる方々が、中古物件の売買時に仲介業者を選択する際に、気づきとなるヒントがもしあれば」というリクエストをいただいたので、エントリにさせていただきます。

個人が中古マンションを買う際にあたり、売り手は2パターンに分かれます。

  1. 個人(法人)が自分の持っている物件を不動産仲介を通して売る、いわゆる仲介
  2. 不動産屋が買い取った物件を自分で売る、いわゆる買取再販(自社物)

仲介については、わかりやすいでしょう。マンションを売りたいという人が、不動産仲介店に査定を依頼して、媒介契約を結んで、SUUMOやHOME’Sに載せてもらう。そこから来た反響で買い手を見つけて交渉がまとまれば契約となります。不動産仲介店はあくまでも売り手と買い手の仲立ちであり、物件を持っているわけではありません。買い手は、契約締結時に不動産仲介に仲介手数料を払います。

一方、買取再販の場合は、売り手が物件を持っています。マンション売り手から直接買取→リフォーム→再販という流れですので、業者のコストと利益がのっかってます。また、物件価格全体に消費税が付加されます。ただし、瑕疵担保責任は2年以上と宅建業法で決められていますし、条件はありますが住宅ローン減税もフルに使うことが可能です。

仲介買取再販
売り手個人業者
消費税物件非課税
仲介手数料課税
物件価格に課税
物件の状態状況は様々リフォーム済であることが多い
住宅ローン減税最大200万円まで最大400万円+更に3年間の控除
瑕疵担保責任3か月(契約によって決まる。なしも可能)2年以上

のらえもんメイン読者層の湾岸タワーマンションの場合は、まだ築10年前後の物件も多く、買取再販の出現頻度は少ないでしょう。一般的に仲介で売却するよりも買取の方が安くなります。業者が買い取る仕入先としては、「売主が極端に売り急いでいる」「そのまま仲介に出しても買い手が付くか不明」「破産による競売や任意売却」といった特殊要因が多く、競売を除いて湾岸タワマンであまり極端な売り急ぎというのは見られないからです。買取の場合は相場の2割引きくらいが提示ラインといわれていますが、湾岸タワマンは相場がわかりやすく、相場から10%低いとすぐに買いの手があがるからです。

(業者再販物件の価値を全否定するものではありません。お直し程度ならともかく、トータルコンセプトで部屋をリフォームするのは素人の個人には重い仕事ですし、仲介より高い価格の一部は、住宅ローン減税を使うことにより戻すことも可能です。)

さて、買い手としては、どのような戦略で臨めばよいでしょうか。

実は、買取と仲介の中間地点が存在指します。それは「仲介手数料無料業者の媒介物件」です。売主は仲介店に売却時手数料を3%払うのが普通ですが、これを無料にするという広告が良く見られます。

仲介手数料無料業者の収益構造を考えると、一般的な料金体系の仲介店より「集客効率を2倍以上にたかめ、回転効率もそれ以上」にあげれば儲かることになります。媒介契約~売却活動~契約までのリードタイムを短くして、回転率を上げるには・・・?それは「最初から相場より安く売り出して早く買い手を見つける」ということに他なりません。

経済学的にフリーランチはありませんから、マンションの売り手は仲介手数料の代わりに、想定の売却価格より3%安く販売することにより、仲介手数料を無料にできるはずです。しかし、業者側の事情で時間をかけずに売り出すとなると、時間に相当するコストを払うのは・・・?それはマンションの売主です。結果的に仲介手数料分以上安く売却することになるでしょう。

だ・か・ら!実は、仲介手数料無料業者が出すマンションは相場より安いことが多いので、より安く買いたい買い手としてはまず、その業者の売り物件一覧をチェックするのは良いこと※です。ただし、すぐになくなるので、「ゆっくり慌てずに決めよう」という人向けではありません。業者側も長期戦には付き合ってくれません。
※もうひとつ、安く買えたからといって資産性が高いマンションかどうかはまた別問題です。

といっても、間取りがいまいちだったり、狙っているマンションが売りに出されないことも多いですよね。
狙っているマンションがあるなら、買いたい街の不動産屋に訪問して最初から指名しておきましょう。「〇〇というマンションの〇〇と〇〇という条件に当てはまる部屋があれば教えてください。予算は6,000万円です」などです。売りに出ていればそれでいいし、売りに出ていなければ待つしかありません。

狙っているマンションは特になく、フラットな場合は?
まずはいくつか見学してみましょう。いろいろ見ると、中古マンションについてこういうものか、とわかってくるはずです。

新築マンションと違い、中古マンションは一物一価。部屋の状態によっても、値段は変わりますので、一概に安い・高いとは言い切れないものもあります。また、一人が決めればそれで終了なので、悩んでいる時間はあまりかけられません。

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選ぶ自信がない場合は?プロを雇うという選択肢もあります。住まいスタジアムは、かつての私が使いたかった「予算策定」と「資産性判定」をしてくれるというサービスを自分で作ったものです。

 

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