「住宅は三度建ててやっと満足がゆく」と聞いたことがあります。これは自分の住まいを何度か経験するうちに本当に必要なものと不要なものを見極める力が、3回目でやっとたどり着ける、ということでしょう。
実際、住宅購入とは無限に広がる希望と裏腹に、予算という現実問題と折り合いをつける行為であります。
原点回帰の購入検討初心者シリーズ連載の前回エントリ:あなたの住宅購入はQoLを向上させますか?や今朝書いたスムログエントリ:ケーススタディー集:「一戸建てとマンションのどちらにするか悩んでいます」は、この問題に対して、ライフスタイルの選択であると結論付けました。
そう、住宅購入とはいままで決定を先延ばしにしていたあなたのライフスタイルを今後十数年、いや場合によっては一生固定するものであるのです。この点について、もう少し深く考えて見ましょう。
新築マンションのキャッチフレーズが「ポエム」と呼ばれるようになって久しくなりますが、これは景品表示法による優良誤認を防ぐ縛りがきつくなった事や、不動産の表示に関する公正競争規約が整備されて、ルールとして明文化されたことに起因します。実際より著しく優れているという表示ができなくなり、夢の住まいであることを語れなくなったデベロッパーや広告代理店が一斉に、何を言っているかわからないポエムを語り始めたのです。
しかし、住宅を道具としてみた場合、ポエムが語るよくわからない何かの価値に惑わされる必要はありません。冷徹に自分の必要とするもの・欲しいものを純粋に満たす物件を探す必要があるでしょう。ただ、住宅は見れば見るほど目が肥えてくるものなので、すべての理想を追求すると100%予算オーバーになるものなのです。
ではどうすればいいのか、これについてもいろいろ考えたのですが、先日とりあげたQoLに資する割合から、項目自体をひとつだけすとんと落としてしまい、もう考えないのが良いでしょう。自分自身で書き出した必達目標をひとつ落とすだけで、実は予算範囲内に収まることが多いのです。
ちなみに、3つ以上落とさないと予算内に収まらない場合は、上を見すぎなので(笑)もう少し現実を見たほうが良いかもしれません。
泣く泣くひとつの要素を切り捨てて、残った選択の数が、あなたのライフスタイルです。ライフスタイルは何かと折り合いをつけた上で身につくものなのです。
絶対に必要なのは、自分だけでなく一緒に住むご家族の希望も配慮すること!これがあるとないでは、いくら良い住宅購入をしても、入居後の満足感が違ってきます。。。
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