東京オリンピックは、ほとんどの会場が湾岸部にあります。
しかし、大量輸送手段である電車はわずかにりんかい線とゆりかもめのみ。
都バスはあるものの、大量輸送にそもそも向いていません。
(基本はオリンピック専用レーンを作ってのバス移動だとは思ってますが)
台場方面に一日10万人を超える乗客を2週間運ぶことはなかなか難しく、代替ルートが必要だと推測します。
↓東京ベイゾーンの開催計画図(クリックすると大きくなります)
IOC委員もこの点を懸念して最終プレゼンテーションで、「選手村と各オリンピック会場のアクセス手段は大丈夫?」との質問が出ましたが、水野副理事長・猪瀬都知事のあまり要領を得ない回答だったこともあり、ハラハラした覚えがあります。
この懸念点は9/10付日経新聞も指摘していました。
日経新聞【五輪で東京に1000万人 過密都市ゆえの課題多く】2013/9/10 2:01
20年の東京五輪の目玉は、選手村から半径8キロメートル圏内に33競技場のうち28競技場を配置するコンパクトさ。成熟した大都市ならではの利点だが、逆にいえば、観光客などが狭い地域に集中し、会場間の移動に使う短距離交通網に大きな負荷ががかかる。
(中略)
さらに観光客で混雑しそうなのが、都心と臨海地区を結ぶ輸送網だ。20年の五輪では江東区の有明地区に8つの競技場が集中。都心と臨海地区を結ぶ新交通ゆりかもめとりんかい線だけでは輸送能力を超える可能性が高い。
現状、有明地区で最も人が集まるのはマンガ同人誌の即売会「コミックマーケット」や、花火大会の「東京湾大華火祭」だ。ゆりかもめでは通常1日10万人程度の乗降客数が25万人程度まで増え、増発しても乗れるまで1時間待ちとなることもある。
ゆりかもめは豊洲から勝どきまでの延伸構想があるが、延伸だけでは不十分との指摘もある。バスなどの代替交通手段を確保したり輸送頻度を上げたりするなどの対策も重要になる。
ゆりかもめの担当者は「従来のイベントは短期間なのでなんとかなっているが、連日となると無理。何らかの形で補ってもらうしかない」と交通網のさらなる整備の必要性を訴える。
開催時期が真夏ということも考えれば、猛暑の中での開催というリスクも考慮する必要がある。乗降客の待ち時間を短縮する工夫が欠かせない。
立候補ファイルを見ても、この点についての明確な回答はありませんでした。
↓東京ベイゾーンの開催計画地図(クリックすると大きくなります)
主要な解決策としてはゆりかもめ延伸と中央区LRTの臨海副都心延長だと思いますが、どちらも懸念点があります。
・ゆりかもめ延伸はただでさえ混雑している晴海通りを潰さないといけません。
勝どきからの延伸は難しく(勝鬨橋があるから)、勝どきまでの交通手段は大江戸線しかありません。
・中央区LRTはルート的に期待できますが、選手村を二分してしまいます。
選手村のセキュリティに関して少し不安が出てくるかもしれません。
私は中央区LRTの早期開通と臨海副都心延長&期間中大幅増便が、ルート的も結線からも最短距離で良いと思っています。懸念点は工夫すれば潰せると考えます。
のらえもんは、東京オリンピックを応援しています!
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