まずいです。本当に書く時間とネタが無い。
ということで、Twitterで募集したところ、いろんなブログのヒントをいただきました。ありがとうございました。
今年、首都圏の中古成約数が新築供給戸数を上回ったことを踏まえ、湾岸地域にフォーカスした物件販売動向や、新築・中古物件のメリデメ比較等、のらえもんさんの視点で考察頂けると大変興味深いです、、(@_@) pic.twitter.com/nrZrclkPvs
— 湾岸タワリーマン (@123_wangan) September 11, 2019
添付されているグラフを見ればわかる通り、中古マンションの成約数が伸びたというよりも、新築マンションの供給数が右肩下がりで中古成約の水準より下回ったと考えるのが正解でしょう。東湾岸エリアのタワーマンションを見ると、優良な在庫は一定数存在していて、多少の増減はあれど、需要と供給は釣り合っているように見えます。
2019年上期の中古在庫変動状況
こちらは、湾岸マンション価格ナビさんにデータ提供いただいた、4/15から28日周期の湾岸マンション在庫数のグラフです。この「在庫数」というのはあくまでも「湾岸マンション価格ナビ補足マンション」であって、地域全体の在庫数ではないことだけ、ご留意ください。全体戸数に対してだいたいエリアの70%〜95%の網羅率です。
2019年東湾岸マンション中古在庫数:
3地域合わせた合計は多いときで6/24の517、少ないときで9/2の466でした。全体的には若干在庫減少傾向、といえるかもしれません(といっても、9月の第二週に売り出しが増えたので釣り合ってます)。成約済みフラグが立つのは週あたり多いときで13、少ないときで7。平均で10.3ですので、毎週約2%がマッチングしていくことになります。あくまでレインズ上で登録された数字ですよ。
毎週2%。
単純な積み上げで考えれば、1か月で8%、3か月で24%。
これがいまの湾岸タワーマンションが売り出してから成約すると推測できる確率です。多いのか少ないかといえば、体感的には少ないように感じます。マッチングしなかった物件は売却を諦めてしまうか、それとも賃貸に出してしまうのか、それとも取り下げるのか・・・それはわかりませんが、半年出しても成約しないこともデータ上では珍しくないのです。私の相談履歴を見ても「中古に目を向けてもリフォームまで考えると、新築とさほど変わらないと思って・・・」と新築に向かう人がかなりの割合で存在しています。
しかし、これが「湾岸マンションの流動性が下がった」と考えるのはちょっと違うと思ってまして、結局のところ「全体的に売主の希望価格が高すぎることが多い」ということでしょう。
中古マンションのメリット・デメリット
買い手側から考えると、中古マンションは新築マンションに比べて、いくつか不利な点があります。
- 住宅ローン減税の幅が半分である
- 購入時に仲介手数料がかかる
- 多くの場合はリフォーム料か、手直し程度で済んでもそれなりの部屋の直しがある
- 築年数分経過している
- 条件の良い中古マンションは足が速く、すぐに決断しないと購入することができない
などです。仲介手数料とリフォーム代金合わせて1000万円くらいかかるとなると、新築マンションを買うのとさほど変わらない水準になってしまうことが少なくありません。
(キッチンと風呂とフローリングと部屋の間仕切りを変えるのが高くつく)
一方で、中古マンションのメリットもあります。
- 新築マンションに比べて価格が割安である
- 現物を見て買える
- 管理状態を見て買える
- リフォーム前提であれば、新築より安く済む
- 不動産の価値は立地なので、マンション適地は既にマンションが建っていることが多い。
- 物件にもよるが、いまの新築より余裕がある造りの物件であることが多い
特に最後が最大のポイントかもしれません。いまの新築マンションは、土地と建設費原価が高騰している時代に企画し作られているものなので、横一線で比べた時に中古と比べた場合、見劣りしてしまうことが多いです。逆に中古物件では「もういまは、こういうこだわった造りはできない」というマンションが数多く存在します。そういうマンションは事情を知る周辺住民からの人気も高く、新築に近い値段が付きます。
湾岸新築マンション坪単価図:
湾岸タワーマンションは、リーマンショック前後と、震災後から数年間に数多く供給されましたが、総じていま新築で売られているマンションよりは余裕がある建物が多く、訪れてみると感動させられる物件が数多く存在します。これから、豊洲をはじめとした湾岸タワーをお考えの方は、ぜひ一度近隣マンションも見て比較してみるのはいかがでしょうか。
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