スムログで「国民平均給与(年収476万円x2)をもらう夫婦は都内のマンションを買えるの?」という記事を出したところ、いろんなコメントが寄せられました。結論は、「国民平均給与をもらう夫婦では東京23区のマンションを購入することはできても子育て維持が難しい」という結論でした。この記事は、あえて余白を残しておいたのですが、Twitterでとてもご意見をもらいました。一番ごもっともな意見として、「都内のマンションを買えるのかというお題であれば、東京都の平均値もしくは中央値でシミュレーションするべきではないか?」と言われておりまして、私もそのとおりとは思っていたんですが、相談者のお題が国民平均給与年収476万円である以上、それで回答するのが誠意だろうと考えました。
もうひとつの批判としては、「お題は”都内”と言っているのだから、23区だけでなく都下も考えるべきでは?埼玉や千葉だけではなく。23区を特別扱いしている」というご意見がありました。勤務地が新宿・渋谷・池袋などの山手線西側であれば、都下は有力な選択肢になりえます。大手町などの東側であれば、地価の関係から埼玉や千葉の方が優位性があるかと考えます。なお私は2年半八王子市民を、2年間町田市民を経験しております。
ということで、本エントリはその続編として、東京都の年収中央値「年収570万円」で
・30歳
・大卒
・DINKS夫婦
・将来子どもが2人欲しい
の2人は、23区のマンションを買えて、維持できるのか?を考えてみます。
東京都の年収中央値はこちらから取りました。実感値として、残業代込みであれば、これくらいの年収は少し恵まれている企業であれば実現可能な範囲内だと思われます。といっても、日本国民の給与所得者の中では上位10〜15%群でしょうか。
東京都の平均年収は「610万円」で、中央値は「570万円」です。
ー”東京都の平均年収・中央値はどれくらい? (転職サイト比較Plusより)
まずは維持を全く考えず、年収のアップサイドだけを見てどれだけ借りられるかを考えると、年収570万円なら約4,800万円となります。夫婦ダブルローンで9,600万円。親の援助を見込めば、1億円のマンションがギリギリ届く水準となります。2015年でしたらかなり選び放題の予算となっております。
しかしいま、この9000万円〜1億円のラインが極端に少なくなっています。23区の都心部かその周辺で考えますと…
ブランズ牛込柳町
都営大江戸線「牛込柳町」駅 徒歩5分、9,490万円(1戸)~10,380万円(1戸)、2LDK ~ 3LDK、専有面積 60.04㎡ ~ 72.08㎡(予定)
ピアース杉並方南町レジデンス:
東京メトロ丸ノ内線「方南町」駅 徒歩8分、4,500万円台~10,500万円台(予定)、1LDK ~ 3LDK、34.17㎡ ~ 80.61㎡
パークホームズ杉並久我山:
価格未定(ただし先着順で予算範囲内住戸あり)、2LDK ~ 3LDK、55.08㎡ ~ 74.87㎡
などでしょうか。今月情報解禁予定と聞くHARUMI FLAGタワー棟もこの中に入ってくるでしょう。
では、このお二人の世帯年収(1,140万円)でこの部屋は現実的なのか?・・・昇給スピードが1年10万円程度であれば、爪先立ち感が出てしまい、維持にはかなり厳しいところです。しかし、35歳までにお互い800万円くらいまでアップできる見込みがある企業であれば?計算上は1億でもなんとかなります。ネット用語でいうJTCな企業は30〜40歳に賃金の伸びが用意されています。35歳800万円は、高収入の方に入りますが、東京の上場企業であれば無理な壁でもありません。みんな大好きな表現で言いますと、「偏差値62同士のカップル」です。国民平均から上位11.5%に2人とも入っていればよいのです。東京は収入面で最初から下駄を履かされていますから、実際の難度としてはもう少し下がります。
それより問題はいつ子どもを作るかです。35までに年収800をお互い達成してから子育てを開始…短期間に2人作り、かつ子育て費用として1人あたり「3,300〜3,600万円」を見込むと、やはり住宅に費用かけすぎかもしれません。住宅購入予算はチャレンジで8,500万円、安全圏をみれば7,000万円程度でまずは見込んでおいたほうが良さそうです。なお、子どもは計画的に出産できると思ったら大間違いで、思った以上にできないこともありますので、お気をつけください…
しかし、上限予算7,000万円だと中古に視野を広げても選択肢が思ったほどない。
現状、都心部の新築マンションは予算1億積んでも物件を選ばないと厳しいのですが、中古築15年まで許容範囲にとり、予算を8,000〜8,500万円にすると一気に選択肢が広がります。品川区・中央区・中野区あたりで駅徒歩10分以内の良好な中古物件は見つかるでしょうから、このあたりなら人口減少期にあっても底堅そうな物件を見つけることができます。30歳時に35歳800万x2人を見込んで、コンクリ貯金を考えるのは、価値観としてありではないかと思います。最初数年は苦しくても、丸5年後には12.5%くらい返済が進んでいます。この間の住宅ローン減税まで考えれば、35歳で十分な年収を達成してからの購入よりもお得といえます。
国民平均給与だと難しいのですが、東京平均より若干恵まれた世帯年収で1,140万円、かつ今後の昇給見込み有りだと、東京のマンションは買えて維持できる。という結論でした。これより低い年収であれば、どうすれば買えるのかあれこれ考えるよりも、まずは転職して年収をアップさせたほうが良いと思います。
東京のマンション高すぎ、ってわかります。でもこういうことなんですよね。
二万回言ってるけど、都心タワマンに居住するということは、勤務先や年収というサラリーマン唯一のクレジットを最大限利用して低利長期間の住宅ローンを使って、不動産投資というロマンのあるパチンコに参加出来るチケットがついてるという事よね。 https://t.co/dOh1EmQLaB
— 哲戸(´・_・`)次郎 (@pp_GIRAUD) January 9, 2023
都内に実家があれば万事解決
女性35歳で800万ってどれくらいいるんだろう?
高齢出産だしそこから子供2人産むのも厳しそう
やはり東京に住めるのは選ばれしエリートだけなのか…
DINKS夫婦って書いてあるのに、子ども二人欲しいの意味がわからない
他に考えるべきことがある気がする。日本の行く末が心配。
別に都内の駅から5分の立地で高層マンション
所有しているけど大した話しじゃないし
記事にすることでもないと冷静に思います。