Twitter上で話題沸騰だった、[ザ・パークハウス 板橋大山大楠ノ杜]。「庭園がすごい!」という声と、「”然も。”というキャッチフレーズがよくよめない」という声が多かったと記憶します。なお私は訪問前まで「しかも」と読んでました…「さも」と読むみたいですね。なぜこのキャッチフレーズにしたのか、聞いてくるの忘れました。
本物件のモデルルームは大山駅ではなく、隣の下板橋駅前にあります。
商談席は全室個室※。そしてそれぞれの商談ブースに和風旅館風の名前がつけられているこだわりようです。このへんモデルルームの段階からきちんと世界観作り込まれていました。コンセプトムービーは商談席で観覧、その後模型を見ながら物件全体の詳細説明、75Bタイプの再現モデルルームと95Bの一部再現ルームを見て最後に価格表を見せられて商談、という形になります。事前反響、リモート案内会の反応はとても良いとか。
※私はモデルルームの商談ルームの壁が高くなるほど高級物件説を唱えています。郊外の大規模物件であれば大部屋でパテーションは低め、お値段が高くなるほどパーテションは高くなり、高級物件になると全室個室となります。
物件概要:
- 物件名:ザ・パークハウス 板橋大山大楠ノ杜
- 3棟構成、楓館は14階建て
- 総戸数187戸(募集対象外住戸2戸を含む)
- 東武東上線大山駅徒歩7分
立地・周辺環境
大山駅に降り、ハッピーロード大山商店街を抜けたところに、本物件が建設されています。ハッピーロードはアーケードがあるので、マンション目の前の交差点までは雨に濡れずに行くことができますし、帰り道の商店街での買い物も楽しそうです。ハッピーロードをジグザグと店を見ながら歩いていましたが、物価も安かったですし、東京の元気な商店街を普段遣いできるというのは、ショッピングセンター併設物件とはまた違った魅力がありますね。
物件南側が川越街道ですので、トラックもバンバン走ってます。敷地南側に「楓館」という14階建てが建ち、東向きに「桜館」、北側に「楠館」という配棟構成となっています。この建物に囲まれた庭園が本物件最大の特徴である「翠園」です。つまり翠園は公開空地ではなく、マンション住民しか楽しめない専用庭となります。
南側の楓館がちょうど壁のようになる配置のため、桜館・楠館は通りから一本入ったかのような静かな環境だと考えられます。日照を取るのか、それとも静かさを取るのか。楓館は川越街道を挟んだ向こう側に前作「ザ・パークハウス板橋大山」の共用廊下をみることになるので、眺望はあまり望めません。このへんは、モデルルームでご確認ください。
さて、現地を訪問すると東側道路にお地蔵さんをみることができます。地域の方が何人もお参りされているのを見て私も手を合わせてきました。
こちらの地蔵尊の土地はもともとの地主の土地を無償貸与をうけていたそうです。今回三菱地所レジデンスがこの土地を引き継ぎ、分譲後も管理組合が土地の一部を無償貸与するということになっているそうです。この契約の引き継ぎも重要事項説明に入るのでしょうね。現在地蔵尊が経っている場所は一部公道にかかっているため、少し建物側に寄せるとのことでした。
建物・内装
冒頭述べたように3棟構成のマンションです。
敷地形状は南北に長い形で、川越街道沿いとその他エリアで用途地域が変わるため、複雑な形状となりました。正直、ザ・パークハウスブランドのマンションとしてはそこまで仕様が高いとは言えません。
- リビング天井高2450mm
- スラブ厚200mm以上
- ディスポーザー有
- 一部LOW-Eガラス、外の音に合わせてT-1〜T-4サッシ。楓館については二重サッシ
- 断熱性能評価は最大の4
- 高圧一括受電+太陽光発電
後述しますが、坪350万円級の内装仕様としてはなぁ、と思わんでもないです。窓のサッシも1890mmで見慣れているサッシよりも低いなと感じました。土地形状が南北に長細く、既存の楠を活かす必要もあり、建物の構造を最適化しきれなかったのかもしれません。逆に言えば金太郎飴感はない建物です。特に外観には気合が入っていて、土地の歴史継承を表すべっこう色の縦筋ライン+格子の部分と、現代を表す乳白色ガラスバルコニーが場所によって使い分けられています。
基本は田の字間取りながら、一部ワイドスパンで個性的な間取りが見られます。例えば楠館の65Iは、この広さながら10mのスパン幅があります。187戸で全52タイプとバリエーションが豊富です。
共用施設
187戸にしてはかなりの規模となる共用部。楓館の1Fと中庭に集約されています。
・ゲストルーム「泉」
通常なら90・50とか70・70に分割するところを、あえて140平米で1つのゲストルームにしています。ジャグジーは外から覗かれないように工夫しているとか。これは友人に自慢できる!あと、利用料無料とのことでした、ここを買えば年約2回の利用権がついてくる!コンシェルジュいないので料金収受が難しかったのかな。
・コモンハウス「和」
予約制ではなくフリースペースとした和室。旧家をリデザインしているとか。予約制ではなくフリースペースしたのは、後述しますがコンシェルジュがいない関係だと思います。部屋の中に畳があるマンションはとても少なくなりましたから、畳をいつでも楽しめるフリースペースにした方が良いかもですね、子どもたちが騒いで畳が荒廃しないかちょっと心配ではあります。
・マルチルーム「蔵」
防音室・シアタールームと兼ねている、マルチルーム。Wifiが入っているので、ちょっとしたリモワなどもできるそうです。この蔵は旧家時代の蔵の外観を剥がして新築したものにもう一度貼り付けて保存したものなのだとか。きちんとこの土地の歴史を受け継いでいますよ、というプレゼンをされました。
・翠園
最大の特徴である庭園です。小川が流れていますが、ここは自然と水が湧き出る場所というわけではなく、水景をわざわざ作っています。イメージCGを見ると、ミニミニ椿山荘って感じがしますよね。ここまで日本庭園風の中庭を作りこんで、押し出した物件ってあまり記憶にないです。ウケる人にはドはまりしそうな魅力がありますね!
予定価格表
価格表をシェアします。
平均坪単価は350-360くらいでしょうか。桜館の低層階と、楠館の庭向きが今のところ人気のようです。
池袋駅から10分、駅前の商店街が発達していてアーケードを通って我が家に帰る、そこは別世界と考えると、このお値段…非常にコンセプトが尖っているので、刺さる人にはこの価格でも刺さるでしょう。現に「板橋区の低層階で坪400万」以前だったら考えられないような価格でも、庭向きが人気と聞くと企画の勝利と感じます。
管理費は平米あたり300円弱。「庭の維持費が心配、この管理費で足りるのか」というTwitter管理クラスタの声がありましたが、私は10年限定でインフレ等考えなければこの管理費でもつと思います。なぜなら187戸の規模感でコンシェルジュ無し・防災センター無しだからです。そしてお庭もそこまで大きくありません。日常の管理費はニアリーイコール人件費ですから、こんなものかな、と。あと大きくかかるのはディスポーザー費用でしょうか。和室をあえてフリースペースとしたのも、コンシェルジュでの予約/鍵管理が必要ない(というかできない)からでしょう。
総評
今回、すまいよみさん、住井はなさんと三人と訪問後に対談を行いました。総評やお勧めできる人については対談エントリをごらんください!
ザ・パークハウス板橋大山大楠ノ杜のギャラリーを見学して、ミニ座談会をしました!
この記事へのコメントはありません。