マンションブロガーが答える

2021年の首都圏マンション価格は下がるのか?上がるのか?大予測

明けましておめでとうございます。2021年もマンション購入を真剣に考えるブログをよろしくお願いいたします。

さて、ここ数年ずっと聞かれるのは「のらえもんさん、マンション価格上がりすぎでしょ、そろそろ限界だよね?下がるよね」という質問です。実際、私が根城とする湾岸は2017年がマーケットの踊り場でして、私もそろそろ限界かな、そう思っていたところはありますが、ごめんなさい、そこからまだ上がっていますね…ですから後から見直すと、2017年の湾岸エリアは新築も中古も直近では一番の買い場でした。

では、今年はどうなる?という予想ですが、結論から言っちゃうと私は「今年のマンション価格はまだ上がってしまう」と予想しています。これは新築も中古も同じです。

まず今年の景気ですが、これは悪くなると思うんですよ。今から良くなるシナリオがあまり見えない。あるとすれば、コロナワクチンが劇的に効いて、2021年夏のオリンピックが何の問題もなく開かれて、開放的になった日本人のみなさんがお金を使いまくる…やっぱり想像できませんね。年明け早々の1/2に、1都3県知事が緊急事態宣言の発令を政府に要請したという今の情勢では、明るい先行きをあまり考えられません。

コロナ対策に莫大なお金がかかる
景気、失業者対策にもお金がかかる
税収は不景気で下がる

こんな状況で、政府は増税をするでしょうか?しないですよね。結局国債の増発しかないわけです。ではその国債はどこに行くのか。日銀が買い入れているんですよね(現在、長期国債総発行残高の48%は日銀が持っている)。日銀は国債だけではなく、株やリートも買ってマネーを市場に供給し続けています。これは、日本だけでなく、世界中で同じことが行われていて、マネー余りが深刻な状態となっています。

「そんなことしたら、財政破綻、ハイパーインフレの危機が!」とおっしゃる方も多いのですが、先進国金利は世界中でゼロ近傍かマイナスになっています。

そして、これだけマネーをいれても物価が上がりません。日本の消費者物価指数はずっと低空安定飛行のままなのです…

こちらは、消費者物価指数(東京都区部)と不動産価格指数(関東地方)を合わせたグラフです。

消費者物価指数(東京都区部)と不動産価格指数(関東地方)のうち住宅総合とマンションをグラフ化しました

なお、消費者物価指数は2015年を100、不動産価格指数は2010年平均を100としているので、純粋な比較とはならないので気を付けてください。あくまでも傾向ではあるのですが、消費者物価指数はほぼ横ばいを続けている間に、マンション価格はぐんぐん上がっていることがわかります。なお、掲出は関東地方のデータを使いましたが、全国版はもっと高くなっています(2020/09-マンション155.7)。

これが何を意味しているかといえば、持てるものにお金が集まり、持たざるものは相対的に貧しくなっているということなんですね。資本主義はえてしてそういうものですが、マネーを供給しすぎた反動で、不動産にお金が集まってしまう。

融資の総量規制(平成バブル崩壊)、金融機能のクラッシュ(リーマンショック)が前々回と前回のトリガでしたが、次は何になるのかはよくわからないです。ただ、この傾向は今年中に変化するとは思えません。繰り返しになりますが、ですから結論としては「今年のマンション価格はまだ上がってしまう」という予想を立てています。

新築マンションは原価の積み上げで価格が構成されています。「土地+建設費」という原価率が高い商売ですので、供給を減らしていまの価格でも買ってくれる人をじっくり待つ、という売り方に2019年くらいから変わりつつあります。現状で土地も建設費も低くなっていない状態ですから、新築マンションがこれから下がる気配はありません。中古は新築とは違うロジックで価格決定されますが、新築が上がる以上、中古は独歩安になることもありません。

これだけ上がっても、買う人がいるのは若年層カップルの共働き世帯率の上昇と、フルタイムで働く女性の増加が原因です。妻側も住宅ローンの担い手になると、一気に購買力が高まります。

令和2年版男女共同参画白書(概要)から、共働き世帯数と妻の就業時間別共働き世帯数。2014年よりフルタイムの方が増加傾向。

これから家を探す人には辛い時代かもしれませんが、待っていても下がる気配は少なくとも2023年くらいまでは無さそうである、と私は予測しています。マンションは種地の取得から、竣工まで数年かかるビジネスだからです。今、土地を抑えたところは早くても2023年前後の供給となりますからね。

また、住宅ローンは健康に不安のない方向けの金融商品です。数年待ったとしても、購入するまでに何か体に不具合が起きると借りられなくなってしまいます。だから、ローンを組むなら若い方がいいんですね、低金利で残債の減りも早いから後々楽になるのは間違いない。

決して住宅購入を焦らすわけではないのですが、マンションブロガーのらえもんとしては、若い方の住宅購入をいつでも応援する立場であります。

それでは、今年もよろしくお願いします!

 

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