台風シーズンが近づいたのか「タワーマンション 水害」でなぜか私のブログに到達する人が増えています。水害なんて書いたかなーと思いましたけど、実際昨年の武蔵小杉タワーマンションの事例は記憶に新しいですし、「タワーマンションは水害に弱い」という世論が作られているのでしょうか。
私から言わせれば結論は簡単で「ハザードマップを見ましょう」それに尽きます。
水害は主に三種類あります。
- 川の氾濫による「洪水氾濫」
- 大雨の排水が間に合わなくなる「内水氾濫」
- 満潮時刻と台風の低気圧が重なり海面が上昇する「高潮氾濫」
行政区によっては洪水氾濫しか公開されていない場所もありますが、基本はこちらのリンクから辿ってください。
洪水ハザードマップ:
https://www.kensetsu.metro.tokyo.lg.jp/jigyo/river/chusho_seibi/index/menu03.html
タワーマンションが特に水害に弱い、というのはありません。板状型マンションも戸建ても目の前が冠水したら被害が出ます。そしてタワマンも止水板を超えるほど冠水したら電気が止まる、基本はそういうことです。湾岸エリアは海と川が近いため、水害が起こりやすそうという印象がありますが、東京湾の水が溢れることは高潮以外ではなく、そしてタワーマンションが建っている箇所はおおむねかさ上げされていますので心配はいりません(一部エリアではハザードマップ上懸念があるので各自ご確認ください)。
電気室への雨水の侵入を防ぐために、近年は水害リスクがあるエリアのタワマンの電気室は地下ではなく2階に置かれる事例も出てきました。
たとえば、古川が目の前の白金ザ・スカイは、港区ハザードマップを調べると危険エリアになっていますから、電気室・発電機室は2Fに置かれています。(一方で地下のままという某亀戸物件もあります)
一番やられてはいけないのは、この電気室と発電機室です。電力会社から高圧で受電して各戸に配っているため、浸水されるとアウトとなります。
繰り返しますけどこれって、タワマンに限ったことではないのですよね。
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武蔵小杉タワマンは多摩川の水が逆流し、更に地下から染み出してくるという不幸な事例でしたが死者は一人も出なかった一方で、河川の氾濫で家が流されたり土砂崩れで戸建てが潰されて亡くなった方はいらっしゃるわけです。しかし我が国のメディアにおいて「水害に弱い戸建てに住むべきではない」という意見は一切出ません。
タワマンに対する「なんとなくいけ好かないから好きかって書いていい」という雰囲気はなんとかしたいものですね。
>タワマンに対する「なんとなくいけ好かないから好きかって書いていい」という雰囲気はなんとかしたいものですね。
その通りですね。
湾岸や荒川沿いなど、いかにも水害に弱いところには戸建に何十万人も住んでいます。
タワーマンション云々言う方は、そちらにも進言して差し上げたら良いかと思います。
水害を含め災害に強いのはどういうところって、山の手の高台の戸建たか?
そんな所に住める人は限られてるし、商業施設や公共施設、学校、病院など、必ずしも便利とは限りません。坂も多く、高齢になると住みづらいかもしれません。
マンション以外にオフィスビルや商業施設もどんどん建ってます。
それに対して警鐘を鳴らす記事は皆無で、むしろそういう所に憧れを持って働いたり遊びに行ったりすることが持て囃されてます。
「住むところは別」、「自分がお金を出して買う不動産とは話が違う」と言う声も聞こえそうですが、その利便性に価値を認める人がいてもいいし、他人の価値観にとやかくケチをつけなくてもいいと思います。
結局は、買えない人の妬みを掻き立ててバズらせて稼ぐ、メディアの狙いがはまってると言うことでしょう。
ジャーナリズムの誇りを捨て、商業主義に傾倒し、社会の分断をあおる風潮は悲しくもあり、多くの国民が扇動されるがままに傾かないことを願うばかりです。